6回表の攻防

ヤクルト４－４巨人（延長10回）

タイトルの通り、6回表の攻防が全てでした。せっかくの勝ちパターンも簡単には勝たせてもらえません。それでも8回に山口から1点を奪った攻撃には光を見出すことができました。それでも勝ちたかった。

ヤクルトの先発は中4日で石川、巨人は宮國。スタメンは、雄平、田中浩の１，２番、6番宮本、8番中村というメンバーで臨んだ。

今日の石川は立ち上がり長野に粘られ四球を与えてしまうもののその後は危なげないピッチングを見せ、巨人打線に先制点を与えない。一方の宮國も安定感のあるピッチングを見せ、3回まで両チームともにチャンスらしいチャンスすら作れない。
そんな展開の中、先に先制したのはヤクルトだった。4回に田中浩の四球とミレッジのヒットでチャンスを作ると、ここの所当たりのなかった川端に値千金の3ランホームランが飛び出す。この展開での3点は非常に大きいと思ったのだが…簡単には勝たせてくれなかった。
今日のポイントとなった6回、1アウトから長野、矢野に連打を浴びてしまう。坂本を打ち取るものの阿部とは勝負しきれず、歩かせてしまう。2アウト満塁バッター村田という場面でヤクルトベンチは石川から松井光にスイッチする。すると巨人も村田に対して代打高橋由を起用する。結果は、高橋由に走者一掃の2ベースを浴び、同点に追いつかれてしまう。
そして7回には代わった押本がピンチを招くと、長野にタイムリー内野安打を許し逆転されてしまう。3連敗もちらつき始めたのだが、8回にヤクルト打線が意地を見せる。絶対的な存在となっている山口から先頭の代打川本がヒットで出ると、代走比屋根がすかさず盗塁、田中浩が送ると、バレンティンがタイムリーを放ち同点に追いつく。今後につながる8回の攻撃だった。
その後は、両チームのリリーフ陣が粘り、４－４の引き分けに終わった。正直今日は勝っておきたかった。

石川は久しぶりに良いピッチングを見せてくれた。巨人打線は明らかに打ちあぐんでいたと思う。それでも6回に掴まってしまった。1アウト1，2塁で坂本を打ち取ったのだが、阿部と勝負することができなかった。巨人打線のプレッシャーに負けた形になるのだろうか？個人的には、阿部を歩かせての村田勝負でもOKだと考えていたのだが、ここで石川から松井光にスイッチするとは思わなかった。それでもここのところの石川の調子、また中4日ということを考えるとこの交代も仕方なかったのかもしれない。しかし想定外だったのは、巨人ベンチが村田に対して代打高橋由を起用してきたことだ。小川監督は試合後、「村田に代打高橋由は頭になかった。」と言っていたが、私も全く頭になかった。時に非情な原采配。やはり原監督は名将である。石川も松井光も小川監督も責める気にはなれないのだが、実力で負けてしまった。

それでも光はあった。まずは4回の川端の3ランである。川端らしい素晴らしい一撃だった。川端に当たりが出てくれば非常に面白いクリーンアップを形成することができる。今後の活躍に期待したい。
そして8回の攻撃は本当に素晴らしかった。山口相手に機動力を使って、チャンスを作り、バレンティンが軽打で返す。この1点がなければまた苦手意識だけを植え付けられる3連戦になってしまったと思われる。それだけにこの1点は大きかった。今後のペナントレースでもまだ巨人戦は残っている。そしてもちろんCSでも戦うであろう相手である。今日の1点は自信にしていいはずだ。特に比屋根のアグレッシブな盗塁はヤクルトの武器である。
そしてリリーフ陣、日高、山本哲、バーネットはそれなりの投球を見せてくれた。自信に変えてほしい。

今日は負けてしまったが、来週からの9連戦につながる今日の引き分けだったと私は考えている。相手は阪神、DeNAの下位チームと戦ってから、最後に3位争いを繰り広げている広島である。冗談抜きで広島戦前の6試合は全勝もしくは5勝1敗で乗り切ってほしい。間違いなく光は見えてきている。引き続き１，２番の起用法に注目してみたい。

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