先日2013年のWBC日本代表34名が発表された。今のところほとんど興味がない状態である。それでも野球好きの一人としてブログに書き留める必要のある大会だとは感じている。 野球太郎No.001 2012ドラフト直前大特集号 (廣済堂ベストムック) 新品価格
正直第1回大会の時から胡散臭い大会だなというのは感じていた。それでもメジャーリーグの一流どころも参加しての野球世界一決定戦への期待もそれなりにあったように記憶している。
しかしである。世界一決定戦というにはあまりにも未完成な中で大会が行われてしまっていた。参加チームも組み合わせも勝手に?決められており、球数制限というものまで決められていた。最初に組み合わせとルールを知った時の感想としては、アメリカ(MLB)が好き勝手に都合よく大会を取り仕切りたいのだろうな。ということであった。この時点で私は結構冷めてしまっていた。
特に第1ラウンドは見所がないと感じていた。イチローが「対戦した相手が、向こう30年は日本には手は出せないな、という感じで勝ちたいと思う」と語ったのは、第1ラウンドを少しでも盛り上げようとするためのリップサービスだったのではないか?と個人的には感じていた。(本心はどういう意味があったのかよく分からないが…)そうこうしているうちに始まった第1ラウンド。私はしっかりとは見ていなかったのだが、「負けることはないだろう」と思っていた韓国戦で石井弘寿がイ・スンヨプに決勝ホームランを打たれて敗れてしまったことをきっかけに少し見てみようと思うようになった。
第2ラウンドはアメリカで行われ、同組にはアメリカ、メキシコ、韓国が入っていた。第1戦のアメリカ戦は朝早く起きてテレビ観戦をしていた。ここでイチローがアメリカの先発ピービから先頭打者ホームランを打ったことで一気にテンションが高くなった。ここから私のスポーツ観戦好きのスイッチが入った。WBCにはまった瞬間だった。その後ボブ・デービットソンの不可解な判定なども相まって個人的には非常に面白い大会となっていった。その後韓国戦での連敗。メキシコがアメリカを破る番狂わせでの日本の決勝トーナメント進出。準決勝での韓国戦、決勝でのキューバ戦など楽しみなゲームが続いた。
準決勝、決勝も勿論楽しめたのだが、当時ひねくれていた私は、決勝についてはそんなに熱くなれなかった。優勝したとしても韓国には負け越しており、決勝の相手は死のグループを自力で勝ち上がってきたキューバだったからだ。「何か優勝してもイマイチしっくりこないなあ。」というテンションになっていた。
決勝の相手がキューバというのも個人的には意外だった。私が第1回のWBCで期待していたことは、メジャーリーガーとの本気の戦いのはずだった。それがバリバリのメジャーリーガーを並べたチームとの対戦は第2ラウンドのアメリカ戦のみだった。
決勝に駒を進めてきたキューバは大いに称えなければならないが、この時WBCのルール、組み合わせの偏りを恨んだものだった。結局日本は優勝し、日本野球の素晴らしさを伝えることはできたのかもしれないが、野球好きにとっては物足りなさも残る大会だったのではないだろうか?私はメジャーリーグには疎いのだが、特にメジャーリーグ好きのファンの方にとっては想像していた大会とは違っていたのではないだろうか?
2009年に行われた第2回大会でも日本は優勝するのだが、この大会でも組み合わせ、ルールについては改善されることがなく、同一カードの連続といった形になってしまった。特に韓国とは5試合戦うはめになってしまった。2大会終了地点で韓国、キューバ、アメリカとの対戦ばかりに偏り、この大会でも私が期待していた中南米のメジャーリーガーを揃えたチームとの対戦は皆無に終わってしまった。テレビ観戦はしていたし、日本では第1回に負けないくらい盛り上がっていたが、この大会も私の中では消化不良となってしまった。(それでも友達と第1ラウンドの韓国戦を東京ドームまで観戦には行きました。球場の熱気には驚いた。韓国にコールド勝ちしたゲームだったが、イチローの猛打賞、キム・テギュン特大ホームランなどが今でも印象に残っている。)
そして2013年第3回目を迎える。冒頭にも書いたように現状ほとんど興味を持てない状況である。今回は組み合わせが少しは改善したが、私がWBCに期待するメジャーリーガーとの真剣勝負はあまり見られない組み合わせになってしまっている。しかもWBCはメジャーの選手たちにとってはオープン戦のようなものという風潮も強くなっている。本当にオープン戦のようなつもりで戦っているかどうかは分からないのだが…(負けた時の言い訳にも聞こえる。)
しかし今回は、日本人メジャーリーガーも次々に出場を辞退しているのが気になる。MLBはWBCという大会をどう考えているのだろうか?他国の好選手を品定めすための大会だと思っているのではないだろうか?こんなことでは野球の国別世界一決定戦などいつまで経っても開かれることはないだろう。
今回一度はNPBの選手会が不参加を決定したのだが、最終的にはコミッショナーからの強い参加要請もあり、参加することとなってしまった。ただただアメリカにおもちゃのように扱われている気がして腹立たしくなってくる。この状況をどうすれば打破できるのか全く分からないのだが、参加を決めたからには全力で優勝を目指してもらいたい。オリンピック競技から除外となってしまった以上、野球を世界に広めるためには現状このWBCという大会しか残っていない。その大会が雑な運営で進められてしまっていることに憤りを感じるのだが、日本は日本らしく全力でこの大会に向かってほしい。そしてできれば強い発言権を持ってもう少しまともな野球世界一決定戦を行ってほしいものだ。
P.S この状況で監督を引き受けた山本浩二監督には大きな拍手を送りたい。また今回の大会は、第1ラウンドでキューバ、ブラジルと戦う組み合わせになっている。キューバは親善試合でも見せたようにどの試合にも全力でぶつかってくるチームであり、非常に楽しめる対戦になると思う。またブラジルは中々厳しい予選グループを勝ち上がってきた。ヤクルトの選手でいうとユウイチ、フェルナンデスが代表入りを果たしている。また元ヤクルトの選手の中ではツギオ、曲尾マイケも代表入りしている。そういう意味ではブラジル戦も非常に楽しみである。
その他にもオランダ代表にはバレンティン。プエルトリコ代表にはロマンが選ばれている。日本代表には相川しかいないが、ヤクルト目線も大切にしたいと思う。
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コメント
初めまして。
私もヤクルトファンなのですが、WBCはあまり熱くなれないです。
というよりヤクルトにとってはあまり良い所がないような気がします。
スタメンではないユウイチやフェルナンデスにとっては良い経験になると思いますが、
ロマンは早めに調整する必要がでてきますし一番心配なのはバレンティンです。
もともと調子にムラッ気があるのにWBCにでて大丈夫なのかと思います。
ペナントが始まって大きく調子を落とすことがなければ良いのですが。
> リボルさんへ
初めまして。コメントありがとうございます。本当にWBCという大会の位置づけが曖昧で困ってしまいます。大会関係者も選手もファンもこの大会の捉え方に温度差があるのではないでしょうか?
本当に野球の世界一決定戦ということならば辞退する選手もほとんどいないのではないでしょうか?個人的には選ばれたからには出場してほしい気持ちが強いです。そうしないとこの大会の価値はどんどんと暴落していってしまいます。
ペナントレースを考えれば心配という気持ちもありますが、選手にはそれを言い訳にはしてほしくないと思っています。バレンティンもロマンもWBCで勢いをつけて戻ってきてもらうことを祈りましょう。