世界陸上の第1日目いきなり行われた女子マラソンで福士加代子が銅メダルを獲得した。正直この銅メダルには驚いたのだが、陸上長距離ファンの方々にとっては、この福士の銅メダルには感慨深いものを感じる人も多いのではないだろうか?私もその一人である。
福士はここ10年以上に渡って日本の女子長期離陣の先頭を走り続けてきた。長距離選手としては珍しい底抜けに明るい選手でそのキャラクターは賛否両論あると思う。そんな福士だが、5000m、10000mというトラック種目や駅伝では圧倒的な強さを見せつけ、オリンピックや世界陸上ではいつも強気に世界に戦いを挑んでいた。しかしやはりアフリカ勢の壁は高いものであり、入賞すら叶わなかった。
そんな福士は、以前はマラソン転向には否定的な発言をしていたのだが、2008年の初マラソン以降は、後半の失速を繰り返しながらも徐々に42.195キロという距離にアジャストしていった。
そして今日の世界陸上での銅メダルである。浦和学院ー仙台育英同様、ヤクルト戦と重なってしまったため、しっかりとは見れなかったのだが、夏マラソンの厳しい環境の中で福士がメダルを獲得するイメージは持てなかった。しかし福士は、前半からトップ集団に食らいつく。30キロ手前くらいで一旦は先頭集団から脱落してしまい、正直これで福士のメダルはなくなったと思った。これまでの大幅な失速を繰り返すことになるだろうと思っていた。それでも福士は粘った。想像以上の粘りだった。35キロ過ぎに3位のメルカムを捉えると4位につけていた木崎の追走を交わし、3位のままでゴールした。
世界の舞台で福士がメダルを獲るとしたらマラソンしか考えられなかったのだが、これまでのマラソンでのレースを振り返ると厳しいのではないかと感じていた。そのなかでのメダル獲得は非常に大きな意味がある。今後も福士は進化していくのだろうか?
銅メダルおめでとうございます。
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