ヤクルト9-0阪神
「今日のバレンティン」
4打数2安打2ホームラン3打点1四球
バレンティンが第一打席に榎田から豪快に左中間スタンドに2ランホームランを放ち、シーズンプロ野球新記録となる56本目のホームランを記録した。第二打席にもホームランを放ち、記録を57本にまで増やしてみせた。最下位に沈むチームの中でバレンティンの活躍はファンの希望の光だった。本当におめでとうございます!
25年以上プロ野球を見てきて、このシーズン55本のホームランという数字は特に特別な数字だった。49年前にこの記録を達成した選手が、巨人の大スター王貞治氏だったこともあってか簡単に更新してはならない記録というような雰囲気があった。その後01年ローズ氏、02年カブレラ氏が55本の記録に並んだが、56本目のホームランを打った選手は皆無だった。しかし今シーズンのバレンティンは、文句のつけようのないペースでホームランを量産し、残り18試合を残しての記録更新となった。
先日55本目のホームランを放った際にも書いたのだが、バレンティンがこんな偉大な記録を更新する選手になるとは夢にも思わなかった。調子の波が激しく、打てない時はさっぱり打てない、そして時々見せる緩慢なプレーにやきもきさせられたヤクルトファンも多いだろう。しかしそのパワーと技術でホームランを連発し、ヤクルトファンにとってはどこか愛らしさを感じる「憎めない存在。」それが昨シーズンまでのバレンティンだった。しかし今シーズンは文句ない成績を残し続け、どこか遠い存在になってしまった印象すらある。私がヤクルトを応援してきた以降、ヤクルトは助っ人外国人に恵まれ、記録にも記憶にも印象に残る選手が数多くいるのだが、その中でもバレンティンの存在は際立っている。これからどこまで記録を伸ばせるか最後まで楽しみたいと思う。最下位に沈むシーズンでここまでファンを楽しませてくれるバレンティンに感謝したい。
試合も9-0と快勝した。バレンティンが神宮で記録を達成し、もう1つの楽しみである小川が14勝目を完封で飾り、今シーズン苦しめ続けられている阪神に大勝するという今シーズンのベストゲームと言っても良いようなゲームだったと思う。
今日は流石にバレンティンをフィーチャーしたのだが、小川も大したものである。今シーズン苦手としていた阪神相手にこの時期に完封勝利を飾るとは…私の想像を大きく超えた活躍を見せてくれている。
今日は打線が序盤から得点を重ね、小川を援護したのだがその中で今日も表情一つ変えず、普段の投球を見せてくれた。9回で106球を投げ、被安打6与四死球1の無失点。6安打を浴びながらも連打は許さず、初回以外は安心して見ていられる内容だった。シーズンを通してコンスタントに成績を残し続ける投手なんてそうそういるものではない。開幕ローテを守りながらハーラーダービートップを走る小川の姿はエースの姿そのものである。前回の登板時にも書いたのだが、ここまできたら最多勝&新人王のダブルタイトルを狙って欲しい。ライバルの前田健は、セリーグを代表する投手だし、CS争いをする中でここからは中四日での登板が予想され、小川が競り勝つには壁は高そうだが、それでも今の小川なら期待できるのではないだろうか?
打線はバレンティンの2ホーマーの他に2番川端、3番飯原、6番相川が猛打賞の活躍を見せた。先発が左投手ということもあり、打順を大幅にいじってきたのだが、そのオーダーが見事に当たった。7番に入った川崎もプロ入り初タイムリーとなる2ベースも放ち、存在感を示した。
今シーズンはバレンティンがこれだけ打っても最下位に沈んでいる。来シーズンはバレンティン以外の選手の頑張りが大切になってくる。そのためにも残りゲームもしっかり頑張ってもらいたい。
P.S 1シーズン57本のホームランは、イ・スンヨプ氏の記録を抜き、アジア記録でもあるんですね。あまりピンとこない部分もあると思いますが、メジャーのイチローの記録もそうですが、他リーグの記録との整合性は中々難しい問題ですね。
にほんブログ村
コメント