前田智徳引退

広島の前田智徳外野手兼任打撃コーチ補佐(42)が27日、マツダスタジアム内で行われた会見で引退表明した。
(デイリースポーツ引用)

まだ宮本の引退の記事や石井一の引退の記事を書けないでいるのだが、この前田智の引退については今日書きたいと思う。
私のような30代前半の野球ファンにとってこの前田智徳は特別な存在である。広島ファンでなくても前田智のファンは多いはずだ。その前田智が引退と言うのはあまりにショックな出来事である。ヤクルトファン目線で言うと今シーズン代打として好調だった前田智に死球を与え、骨折させてしまった投手がヤクルトのルーキー江村だったというのもどうしても気にかかってしまう。その試合の記事はこちらから。
ここから前田智は当然のように復活すると思っていた。今シーズン限りで引退するなんて夢にも思っていなかった。それが今日の引退表明である。江村の心境もどんなものなのだろうか?少し気になってしまう。これでつぶれてほしくないのだが…

前田智については私が小学校低学年の頃から活躍していた選手である。ネットにあったコメントの中で前田智に全盛期はなかったのでは?というコメントがあったが、私もその考えに同意である。
プロ入り2年目の開幕ゲームはヤクルトとのゲームだった。この試合は私の地元でもテレビ中継があったので見ていた記憶がある。この試合でプロ入り初ホームランを放ったのが前田智だった。俊足巧打の1番打者という印象だったのだが、改めて成績を見てみるとこの年は2番打者での出場が多かったようだ。それにしても19歳でレギュラーに定着し優勝に貢献したという事実は素晴らしいものである。ここからの前田智は三拍子そろった外野手として素晴らしい活躍を続けていく。
しかし95年にアキレスけん断裂の大けがを負ってからは、前田智の一つの武器だったスピード感が失われてしまう。しかしその圧倒的な打撃技術は色褪せることはなかった。怪我前の前田智を知っているファンの方ならどこかに物足りなさを感じたことがあるのも確かだと思うのだが、それでも活躍し続ける姿がファンの胸に突き刺さってくるようになった。
「落合に天才と呼ばれ、イチローが憧れた男。」そんな男は大けがを負ってから本来の姿が戻ることはなかったはずだ。それでも手負いの身体で試合に出場し続け、ヒットを打ち続けて見せた。2007年には2000本安打も達成してみせた。その後は代打での出場が多くなったが、それでもチームの顔で居続けた。90年代前半は魅力的な選手が揃っていた広島カープ。しかしFA制度などがスタートしてから主力選手の流出が相次いだ。その中で緒方とともにチームに残ったのが前田智だった。その生き様もどこか男らしく正に「男から見てカッコイイ男」だった。

様々な異名やエピソード、伝説があることも前田智徳の魅力ではあるのだが、もしかするとそういう部分ばかりがクローズアップされてしまい本来の打撃技術などの凄さがが伝わっていない部分もあるのかもしれない。どんなボールにも最短距離でバットを走らせてボールを捉える無駄のないバッティングをもう一度見てみたい。おそらくユーチューブなどで映像を見れると思うので見てみたいと思う。

非常にテンションの下がるニュースだったのだが、前田智のこれからの人生も楽しみである。

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