打球が飛ばない。それでも飛ばす畠山!

ヤクルト3-2巨人(延長11回)

明らかに打球が飛ばない。今シーズンも「ボール」に注目が集まるシーズンとなりそうである。そういえば今シーズンのボールのレギュレーションはどうなっているのだろう?詳しい方がいたら教えてほしい。
それでも最後に試合を決めたのは畠山の長打力だった。右方向にスタンドインできるパワーは大きな武器となる。

開幕から14イニング無失点を続けていた先発の小川だったが、今日は2回に2失点してしまい、連続イニング無失点は15でストップとなった。今日の失点は正直もったいなかった。先頭の亀井にヒットを許した後、井端に死球、セペダに四球を与えてしまい0アウト満塁のピンチを招いてしまうと何とか2アウトまでこぎつけるものの金城に外角のストレートを狙い打たれてしまい、2点を失ってしまった。この場面については、狙い打った金城が上手かったのだが、防げる失点だったと思う。
それでも小川はここからしっかり持ち直してみせた。4回~6回までは巨人打線をパーフェクトに抑えてみせた。1点ビハインドの展開で代打を送られてしまったためこの回で降板となってしまったが、6回を被安打4与四死球2の2失点という内容で、本当に2回裏だけがもったいなかった。この内容であれば十分及第点は与えられると思うのだが、今シーズンは明らかにボールが飛ばなくなっている。そう考えるとやはり防いでほしかった。
今シーズンの小川にはルーキーイヤーを上回るような成績を残してもらいたい。

リリーフ陣は今日もしっかり無失点で繋ぎ、延長戦での勝利に大いに貢献して見せた。今日は同点の場面からロマンー中澤ー秋吉ーバーネットと繋いで見せた。
先発からリリーフに回ったロマンは配置転換の影響を全く感じさせない投球で2回をパーフェクトに抑えてみせた。小川が6回で降板していただけに2イニングをしっかり抑えるピッチングは価値ある投球だったと思う。
サヨナラ負けのプレッシャーとも戦わなければならなかった中澤と秋吉もしっかり自分の仕事をしてみせた。中澤の左バッターへの投球は見事だったし、秋吉もピンチは招いてしまったが、最後は金城、片岡としっかり打ち取って見せた。秋吉に関しても元々球威がある投手だけに自信を持って投げ込んでもらって良いと思う。これだけ打球が飛ばなければ簡単に打ち崩されることはないはずだ。
そして最後はバーネットがピンチを招きながらも無失点で抑え、延長11回の熱戦を制して見せた。バーネットもボール自体はキレキレである。今後も大いに期待したい。
ここ2年苦しんできた延長戦ですでに3勝ということで最下位に終わったシーズンとは違う所を見せてくれている。とにかくリリーフ陣の好投が勝利を呼び込んでいる。2011シーズンの前半戦を彷彿とさせる安定感である。

打線ではとにかく1番川端の天才的なバッティングセンスに目を奪われた。今日はセンターから左方向へ4安打と固め打ちをしてみせた。特に7回に山口から放ったレフトへの同点タイムリーと10回に澤村から放ったレフト線への2ベースヒットは普通の打者では捌けないような素晴らしいバッティングだった。
7回の同点タイムリーは2アウト1,3塁の一打同点の場面でのタイムリーだったのだが、山口のインコースの厳しいシュートを腕をたたんで三遊間を破って見せた。あんなバッティングをされたらピッチャーはたまったものではないだろう。芸術的なバッティングだった。
10回の2ベースは得点には繋がらなかったが、こちらも澤村に150キロを超えるツーシームをコースに決められ追い込まれた中で決め球のフォークにしっかり反応して見せた。このバッティングも芸術的だった。
これで川端の打率は.418まで跳ね上がった。ボールが飛ばずに打者が苦しんでいる中でこの打率は驚異的である。川端自身現在はよくボールが見えていると思うのだが、ボールが良く見えているだけではこれだけのバッティングは出来ないだろう。天才的なバットコントロールがあってこその好成績である。先日も書いたのだが、これだけのバッティングが出来るならば確実に首位打者のタイトルを手に入れてもらいたい。

そして最後に試合を決めたのは畠山のライトへのホームランだった。澤村の外角高めのストレートに力負けせずにスタンドまで運んでみせた。畠山の右方向にも飛ばせる力強いバッティングは魅力的である。今日は本当にいい場面で打ってくれた。2011シーズンにボールが飛ばずに各打者が苦しむ中、前半戦にホームランを量産したのが、この畠山とバレンティンである。リリーフ陣についても2011シーズン前半を彷彿とさせると書いたが、バレンティンが戻ってくれば打線も2011シーズンを彷彿とさせるような場面が見られるかもしれない。

これだけボールが飛ばないのならヤクルトも目指す野球を方向転換せざるを得ないのかもしれない。真中監督がオーダーをいじったことに対してこのブログではあまり好意的に捉えていなかったのだが、ボールが飛ばないことをいち早く察知した中で打順を変えていたとしたら真中監督は柔軟性のある監督と考えて良さそうである。

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コメント

  1. sabo より:

    たしか今年から統一球の反発係数の上限下限が撤廃されて、去年の基準数値の平均を目標値としたうえで、抜き打ち検査の廃止。その代り月一回納品前に検査する、となったはずです。
    一応目標値は去年の平均とほぼ変わらないはずですけど、今年は検査結果の発表まだ無いので……多分下がってるでしょう。
    しかも今年は全体的にストライクゾーンが少し広めに取っている気がするので余計投手有利なのでは。

    個人的には三振、本塁打が共に増えるストライクゾーン広めの反発係数高めが面白いんですけど。

  2. 久保田 より:

    日替わりヒーローが出続けていますね。とてもナイスな兆候です。今日は、バーネットを休ませたいので、大量得点をあげてほしいです。あと、川端は1番になってからスゴイですね。今日も勝てますように!

  3. つばくろまて より:

    ロマンにオンドル、バーネットと助っ人3人が一軍にいる点が心強い限りです。バレ、ミレが戻ったらどうなるのだろう…ここ近年では想像出来なかった嬉しい悩みですね。

  4. FIYS より:

    > saboさんへ

    分かりやすい説明ありがとうございます。検査結果の発表があるかどうかも分からないのですが、また一悶着ありそうですね。
    私のようなあまり試合をテレビ観戦できない立場の方々は数字で選手を判断することもあると思うのですが、毎年ボールの反発係数が変わると比較しづらくて困ってしまいます。正直このブログにも影響が出ると思っています(笑)。

  5. FIYS より:

    > 久保田さんへ

    今年のゲームを見ていると大量得点は中々難しそうですね。ボールが飛ばない中でもホームランが打てるバレンティンの復帰を待つことにしましょう。

  6. FIYS より:

    > つばくろまてさんへ

    コメントありがとうございます。そのミレッジ、バレンティンがなかなか揃わないのですよね。それでも助っ人外国人投手はここまで本当によく頑張ってくれていますよね。

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