9-1というスコアとは思えない苦勝

ヤクルト9-1阪神

最終的に9-1というスコアに終わったが、8回に5点を奪うまでは全く気の抜けない苦しいゲームだった。投手陣がピンチでよく踏ん張ってくれた。

館山は、復帰後ストレートの威力はそれなりに戻ってきているのだが、細かいコントロールが付かずに苦労している状態が続いている。今日も自分の投げるボールを制御できず非常に苦しい投球となってしまった。それでも表情一つ変えずに投げ込む姿は「流石館山」という印象になるのだが…
初回からコントロールが付かず四球を連発してしまったこともあり、球数が多くなり、結局5回で92球を投げ、被安打6与四死球5の1失点という数字が残った。6安打を許し、5つの四球を与えても1失点で抑えたのは「勝てる投手」館山の真骨頂とも言えるのかもしれないが、今日の投球内容は褒められるものではなかったと思う。2回、5回は大引の好守もあり、何とか1失点でしのぐことが出来たが、一歩間違えれば大量失点していてもおかしくない内容だった。今後は中10日の登板間隔から中6~7日に縮めることも予定しているようだが、今日の投球を見るとまだ時期尚早なのかな?と感じてしまった(こればっかりは本人の感覚なので分からない部分もあるのだが…)。それでも5回1失点でまとめてくれたことによってチームを勝利に導いてくれた。

リリーフ陣は、広島3連戦での山中、小川の完封勝ちもあり、今日も6回から惜しみなく投手をつぎ込むことが出来た。山中、小川の完封が今日の勝利につながったという言い方も出来るのではないだろうか?
特に秋吉は、昨日の2イニングに続いて今日は、1回1/3と2日続けての回跨ぎとなったのだが、力強いストレートを軸に阪神打線を抑え込んで見せた。昨シーズンもそうだったのだが、疲れがたまってくると思われる夏場にボールのキレを取り戻してくれるのは心強い限りである。あまりにタフな使われ方をしているため心配になってしまうのだが、ここら辺は首脳陣と本人の感覚に任せることしかできない部分である。一発出れば同点という6回のピンチでゴメスを三振に斬って取った場面は爽快だった。ナイスピッチングである。
8回9回はオンドルセク、バーネットとしっかり継投して逃げ切ってみせた。どの投手にも上手く休養をとってもらいたいのだが、そうも言っていられない状況にあるのも確かである。本当の勝負どころはこれから始まるのだが、それまでにリリーフ陣の力を残しておけるだろうか?

打線は3回まで岩田にパーフェクトに抑え込まれてしまったものの、館山がピンチを凌ぐ中で4回にチャンスが訪れた。比屋根、川端の連打でチャンスを作ると岩田のワイルドピッチで先制点を奪うと山田がヒットでつないだ後に畠山の併殺の間に1点を追加してみせた。畠山が打ってつなげばビッグイニングになるチャンスだっただけにいい内容の得点とは言えないのだが、それまでの試合の流れからすると大きな2得点だった。
1点を返された後の5回にも大引、中村のヒットで作った1アウト1,3塁のチャンスで代打田中浩のショートゴロの間に1点を追加すると、その後再び岩田のワイルドピッチでもう1点追加してみせた。この2得点も何ともしょっぱい得点の奪い方だったが、試合全体を考えると非常に大きな2得点だった。田中浩のショートゴロに関しては、一瞬ダブルプレーが頭をよぎったのだが、よく走ってくれた。懸命のヘッドスライディングに田中浩の勝利への強い思いを感じることが出来た。打撃の調子は上がってこないのだが、こういった姿勢はチームに伝わるはずである。
そして8回には川端の2ベースと山田、畠山の四球で作ったチャンスで雄平、大引、三輪、中村に4連続タイムリーヒットが飛び出し、ゲームを決めて見せた。首位阪神もリリーフ陣には不安があるのだが、そのリリーフ陣(勝ちゲームのリリーフ陣ではないが…)から大量得点が出来たことは明日につながると思う。

皆さんからのコメント中で「阪神戦は5回までにリードを奪っていれば勝機は大きくなる。」という主旨のコメント頂いていたと思うのだが、本当にその通りだと思う。そのためには先発投手の粘りが必須である。昨日の古野、今日の館山ともに苦しい投球となったのだが、5回まで粘れた館山には白星が転がり込んだ。明日の石山にも根気強く投げてもらいたいと思う。リードを奪った中でリリーフ陣にバトンタッチしたいところである。

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コメント

  1. sabo より:

    なんともしんどい試合でした。秋吉様様ですね。
    あとは守備の集中力はヤクルトがずっと上だったかと。館山の試合は野手の気合が違います。山田や雄平の好走塁もあったし、目立たないプレーにどれだけ集中できるかがこの夏の勝敗を左右しそうです。

    成瀬がファームで5回5失点だとか
    谷内が好調なのにユウイチが昇格だとかいろいろ考えさせられてしまいますが
    今日はとにかく秋吉が素晴らしかった。
    ゴメスを三振に取ったシンカーといい、江越のバットを折ったストレートといい、最高のボールでした。
    ヒーローインタビューでは目を赤くしてて見ていておもわずもらい泣きしそうに……(笑

  2. ケマル より:

    苦勝でしたね。
    むしろよく負けなかったのだと思います。
    管理人さんが書かれているようにいつ失点してもおかしくない状況が続いてました。
    6回に館山の後を受けた松岡も全然ピリッとしない投球でいらいらしました。
    結局秋吉を6回途中から持ってくることになりましたからね。

    救援陣の疲れが心配です。横浜の山崎みたいに今年の新人には1軍で投げれる投手がいないのでしょうか。少しでも信頼できる投手をそろえておきたいです。

  3. k より:

    正直、今日の館山の立ち上がりをみたら3回ノックアウトだと思いましたが、そこはピッチングの技術があるので抑えてましたね(さすがです)次回も阪神戦で登板をして欲しいですね(抹消明けだと巨人ですが今年は相性悪いので変えて欲しい)
    あと秋吉はパーフェクトでしたね、球威もありましたが、ここにきてシンカーがよく落ちて決まるようになってきましたね、しばらくは打たれそうにない感じを受けましたのでシンカーを多投してもいいと思います。
    明日は岩崎で状態いいので石山の踏ん張りが全てですね、しばらく神宮で投げてないのでいい方に転がって欲しいですね。
    2軍で成瀬が打ち込まれましたね、これだと来週の登板する先発がいませんね・・・寺田が投げそうな予感がしますけど。
    谷内とミレッジ1軍で見たいですね(代打で見ましたがユウイチはバットが振れてないのに、どうして1軍に上げたのでしょう??)

  4. 久保田 より:

    結果オーライの部分も大きかった試合でしたが、やはり館山投手が先発の試合はチームのまとまりがスゴイなぁ、とも感じました。あと、木谷・古野を抹消し、館山・徳山投手を入れたのは必然とし、山本哲投手まで抹消、上げたのがユウイチというのは意味が分かりませんね。ユウイチ、ファームでもほとんど打っていないのに…。成瀬は、ある意味、二軍で打たれて良かったと思います。もう成瀬・新垣には頼らないほうがいいと思いますので。この二人は、先発させたところで結果が見えていますし。…とはいえ、あと一人、先発のコマが足りないのも事実ですね。寺田投手に少し期待しています。

  5. FIYS より:

    > saboさんへ

    秋吉は素晴らしかったですね。このゲームのヒーローですね。

    雄平や川端の積極的な走塁も目につきましたね。

  6. FIYS より:

    > ケマルさんへ

    確かにリリーフ陣の疲れは心配なのですが、2軍から上げられるだけの投手がいないんですよね。困りました。

  7. FIYS より:

    > kさんへ

    秋吉は本当によく投げてくれましたね。

    谷内とミレッジは火曜から1軍起用しても良い気がしますが…どうなりますかね?

    新人で上がる可能性が最も高いのは寺田ですかね?

  8. FIYS より:

    > 久保田さんへ

    館山はよく5回1失点でまとめましたよね。

    成瀬、新垣に頼らなくて良いチーム状態なら良いのですが、この2人以上に期待できる投手がいないというのが現状でしょうね。

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