ジョンソン攻略！6人の継投で逃げ切る。

ヤクルト４－２広島

苦手ジョンソン相手に初回に3点を奪えたのが大きかった。残り約20試合となって投手陣も総力戦となってきた。阪神、巨人も勝ったため上位3チームのゲーム差は変わらない。1試合1試合がとても重要になってきた。

先発の石川は、いつ崩れてもおかしくないような調子だったと思うのだが、ボール球も上手く使いながら粘りの投球を披露してくれた。球数は多くなったものの四死球は与えず、5回を被安打６無四球の1失点としっかり試合を作ってみせた。苦しいカウントになっても平然とストライクを取れるところは流石である。
初回から3回までは調子が上がらず、特に2回、3回は下手をすると広島にビッグイニングを作られてしまうのではないか？と感じさせるような調子だったのだが、それでも大けがはしなかった。内外角を広く使う中村の好リードもあり、5回を投げ切ってみせた。5回で90球を要してしまい降板となってしまったことは物足りないと言えば物足りないのだが、石川は今日の勝利で何だかんだで9勝目である。エースと呼ぶには物足りないが、1年間ほぼほぼ先発ローテを守ってくれる石川の存在は非常に大きい。

リリーフ陣は6回からロマンー久古ー秋吉ーオンドルセクーバーネットと繋いで逃げ切ってみせた。今日の継投は上手く行ったのではないだろうか？
6回は石川続投という手もあったとおもうのだが、スパッと代打を出し、ロマンに切り替えてきた。そのロマンはいきなりエルドレッドにホームランを浴びてしまうが、その後は広島打線をしっかり抑えてみせた。7回も続投し、そのまま2イニング行くのかな？と思ったのだが、7回に1アウトを取り、広島が代打に左のシアーホルツを送ったところで左の久古にスイッチしてきた。久古は先日の阪神戦で大量失点を喫しており、今までのヤクルトベンチの采配からすると個人的には予想外の継投だったのだが、そのシアーホルツをしっかりレフトフライに打ち取ってみせた。しかし続く丸に四球を与えてしまうと菊池の所には秋吉を投入し、勝利への執念を見せてくれた。結局丸の盗塁失敗でこの回を無失点で切り抜けたのだが、この7回のこまめな継投にヤクルトベンチの変化を感じた。
8回9回はいつも通りのパターンでオンドルセク、バーネットが無失点で広島打線を抑え込んでみせた。オンドルセクはピンチを招たものの後続を断ち、バーネットは今日もストレート、変化球ともにキレキレだった。この2人の存在は非常に大きい。

攻撃面では好投手ジョンソン相手に初回にいい形で先制することが出来た。先頭の比屋根がヒットで出ると1アウト2塁から山田のタイムリーで先制に成功する。2アウトからは今日5番に入ったミレッジに今シーズン第1号となる2ランホームランが飛び出し、一挙に3点を奪うことに成功した。山田、ミレッジのバッティングも素晴らしかったのだが、比屋根のバッティング、走塁も見事だった。山田のタイムリーは、打球が三遊間を抜けるのを見てからスタートを切ったのだが、それでもエルドレッドの深い守備位置を見て、ホームを陥れてみせた。福地コーチ含めて好判断だったと思う。
ミレッジは今シーズン第1号ということでこのこと自体はあまりに遅すぎる一発なのだが、非常にいいタイミングでホームランが飛び出したと思う。ジョンソンのカットボールが甘く入ったところを見逃さなかった。終わってみれば大きな大きな2ランホームランとなった。
その後はジョンソンの前に抑え込まれてしまったのだが、8回に山田がヒットで出塁すると足でプレッシャーを掛け、畠山のキャッチャーゴロを石原が悪送球する間に一気にホームを陥れてみせた。相手のミスによるラッキーな得点ではあるのだが、ヤクルトの積極的な走塁が相手にとってプレッシャーになっていることを感じる場面となった。

残り約20試合となり真中監督をはじめとする首脳陣も戦い方を変えてきたという印象が残るゲームとなった。少し鞭が入るのが早過ぎる気もするのだが、阪神、巨人に比べて明らかに勝ち方を知らないチームだけにチャレンジャー精神を忘れずに積極的に仕掛けていく他には道は拓けてこないと思う。今日はロマンをリリーフに戻してきたのだが、投手陣が最後まで持つかどうか、これが一番のポイントとなりそうである。


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