1月31日の大阪国際女子マラソンを日本歴代7位の2時間22分17秒で優勝し、リオデジャネイロ五輪代表が確実視される福士加代子(33)=ワコール=が2日、名古屋ウィメンズマラソン(3月13日)に出場する方針を固めたことが2日、分かった。五輪代表入りが有力ながら約1か月半の短期間で再び選考レースに出るのは異例。日本陸連の設定記録2時間22分30秒を切っても五輪確定を得られないため、“抗議”の意味も込めて決断した。
(スポーツ報知引用)
今回も女子マラソンは選考で揺れることとなった。正直福士が代表落ちする危険性はほとんどないように思えるので永山監督が抗議、牽制の意味をこめて発しているだけで実際には走らないのでは?というのが私の予想なのだが、このような話が出てくるということはやはり現場サイドで日本陸連への不信感が相当溜まっているのかもしれない。福士は世界陸上銅メダルの実績もあり、大阪では日本陸連の設定タイムを切り、なおかつ優勝している。それなのに中40日で名古屋を走らすというのはにわかには信じられないことである。
これまでも女子マラソンのオリンピック選考は揉める事が多かったのだが、個人的には92年バルセロナ時(有森VS松野)も04年アテネ時(高橋尚子落選)も大きな違和感を感じたことはなかった(バルセロナは有森が銀メダル、アテネは野口が金メダルを獲得したことも大きかったが…)。
しかし昨年の北京世界陸上の選考時には確かな違和感を感じた。→「増田明美氏の意見に賛同」
そして北京世界陸上で伊藤舞が7位に入賞しリオデジャネイロオリンピックの内定を勝ち取ったのだが、この内定の基準も正直「?」が付く。私の記憶が確かならばこれまでは世界陸上で日本人最上位となりなおかつメダルを取って初めて内定が出ていたと思うのだが…今回はだいぶ内定の条件が緩くなった印象がある。ここ最近は水泳界を見習って陸上界も選考されるためのハードルを高く設定し始めたように感じていたので個人的にはこの内定条件にも違和感を感じていた。
そして今回の「福士名古屋出場の方針」というニュースである。違和感は大きくなるばかりである。個人的には上記の通り実績のある福士が大阪でこれだけのタイムで走って優勝しているのだから落選する可能性はほぼないと感じている。もちろん2時間20分を切るランナーが複数出た場合などは落選してしまう可能性もあるのだが、そんなことは今回の選考基準からすれば分かりきったことである。陸連が福士に内定を出さないのも当たり前のことなのである。それなら福士サイドは、最初から最後の選考レースとなる名古屋に出場すればいいように感じる。
何かすっきりしない気分になってしまう。日本陸連の中での力関係で選考がひっくり返るようなことが過去にあったのだろうか?または現場サイドがそのように感じるだけの「不可解な点」があるのだろうか?
世界陸上を含めた4つの選考レースから3人を選ぶ方法自体を否定する気持ちはないが、個人的にはそれほど違和感を感じていなかった過去の選考についても何か目に見えないものの力が働いていた可能性もあるのだろうか?
冒頭に書いたとおり福士の名古屋出場については永山監督の日本陸連への牽制のようなものだと思うため、やはり実際には走らないと思うのだが、なにかスッキリしない気持ち悪いニュースであることも間違いない。
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