今日は毎年恒例となってきたドラフトの事前記事を書いてみたいと思う。毎年好き勝手に書いているのでその辺りはご了承頂きたい。色々想像して書ける部分もあるのでドラフトの記事を書くのは結構楽しいものである。
毎年個人的に考えるドラフトのポイントを上げているので今年も上げてみたいと思う。昨年の記事はこちらから→「2015ヤクルトのドラフト(1)」、「2015ヤクルトのドラフト(2)」
昨年のポイントは①2軍の活性化(育成ドラフト)の一点に絞っていたのだが、今シーズンは…というと…
①投手陣の整備、②アスリート系野手(将来の外野手レギュラー候補)の2点にしてみたいと思う。
正直①で挙げた投手陣の整備一本に絞っても良いかな?と思ったのだが、他球団を戦力外となってヤクルトに入団して来た坂口、鵜久森が外野のレギュラーに入っている現状を考えると②のアスリート系野手の獲得も必須と考え、この2つをポイントとして挙げさせてもらった。
①に関しては、やはり安定した投手陣の整備なくして、常に上位で戦えるチーム作りは出来ないと考えたため、挙げさせてもらったのだが、それは毎年のことである。今年に関しては、その他に単純に今年のドラフト候補が野手に比べて投手が豊作に感じること。また今の所大失敗に終わっている2014年ドラフトの穴埋め的なドラフトを余儀なくされていることからポイントとして挙げることとした。
流れにもよるのだが3~4人の投手は確保したいところなのではないだろうか?出来れば即戦力2、育成(主に高卒)2くらいのバランスで獲得出来れば…と考えるのだが、どうだろうか?
そのためにもドラフト1位が鍵を握ることになりそうである。今年は投手に有望な候補が揃っている。田中正義(創価大)、山岡泰輔(東京ガス)、佐々木千隼(桜美林大)、柳裕也(明治大)、寺島成輝(履正社)、藤平尚真(横浜高)、今井達也(作新学院)、高橋昂也(花咲徳栄)、この8人は特に注目したい投手である。
個人的にはこの上記の8人に関しては、誰を獲得してもOKだと考えている。それほどまでに魅力的な選手が揃った印象である。強いてランク付けするのであれば…(あくまでも独断と偏見です)
第1グループ 田中(大学2,3年次の投球が戻ると考えた場合)
第2グループ 山岡、佐々木、寺島、藤平、今井
第3グループ 柳、高橋
としてみたいと思う。
田中に関しては、3年次のボールが投げられるのであればこの面子の中でも実力は頭1つ~2つ抜けていると考えている。同じようなタイプでドラフト時に注目された大石達也(西武)、澤村拓一(巨人)の大学時代と比べても田中が一番だと感じる。特にストレートの質が素晴らしい。先発投手として長いイニングを投げながらも空振りが奪えるストレートを投げられることが最大の長所ではないだろうか?プロの世界に入ってもいきなりトップクラスの投手になれるのではないか?と感じさせるような投球を見せてくれていた。1年前の今頃の時期には来年のドラフトは「田中正義ドラフト」になると言われていた。しかしこの田中の指名に関しては「ハイリスク、ハイリターン」となりそうな印象がある。
1つ目は、田中の肩の状態である。春は肩の故障でほとんど投げることが出来ず、秋はリーグ戦で登板し、150キロを超えるストレートも投げているようだが、まだ2年次、3年次の迫力は戻ってきていないようにも感じる。肩の故障は厄介なだけにプロに入ってからも苦しむのではないか?という不安が拭いきれないということ。
2つ目は、田中の入札は複数球団が行うことが濃厚であり、下手をすると田中を外した時点ですでに上記の8投手全員が指名されてしまっている可能性があるということである。
この2つは1位入札に踏み切る上で大きなリスクになる部分だと感じる。しかしである。田中は、私がこのブログを書き始めてからの6年間のドラフトの中で最も実力の高い投手だと感じているため、獲得して、本来の投球が出来るようであればその見返りは相当な物になることが予想される。ヤクルト球団がスカウトを中心にどのような決断を下すか注目して行きたい。
田中以外の7人に関してもそれぞれ特徴があり、期待できる投手が揃っていると感じている。個人的には高校時代から注目していた山岡がオススメ選手である。172センチの右腕ということで体格的には恵まれていないのだが、キレのあるストレートと必殺のスライダー、チェンジアップはプロでも通用するのではないだろうか?おおまかなコントロールもあり、先発として試合を作ることも出来れば、抑えとして圧倒的なピッチングを披露することも出来る投手のように感じる。高校時代のライバル田口(巨人)が活躍していることも山岡には追い風になりそうである。もし単独指名で山岡が獲得出来たなら、個人的には「万々歳」なのだが…どうだろうか?小型版西口文也(元西武)といったイメージの投手である。
佐々木は今年になって一気に評価を高めてきた選手だと思うのだが、長身でありながらサイドスローに近い腕の振りで150キロ近い速球を投げ込むことが出来、スライダーもおそらくプロで使えるだけの球種のように感じる。ここ1年の安定感も抜群であり、実戦的な投手に感じる。先発でもリリーフでも使える投手のように感じる。大学生ながらまだまだ伸びシロもありそうである。
寺島、藤平、今井に関しては、今年の夏の選手権の記事で取り上げているため、詳細は書かないが、3人ともプロでやっていけるだけの物を持っていると感じる。
寺島は、中学時代から注目されていたエリートサウスポーなのだが、高校の3年間で身体も出来上がってきており、小笠原(中日)同様1年目から1軍で先発できるだけの安定感を持ち合わせているように感じる。
藤平は、まだまだその身体能力の高さを活かしきれていないようにも感じるのだが、高めに浮き上がって見えるようなストレートはそれだけで武器である。この投手は底が知れない凄みがある。
今井は甲子園で一気に評価を高めてドラフト1位候補に名前が上がるようになったのだが、少なくとも今夏の甲子園での投球ではいわゆる「BIG3」を上回るだけのものを見せてくれたと思う。MAX150キロを計測するストレートと空振りが奪える変化球は超高校級である。まだ身体の線が細いことと「BIG3」と比べると今年の夏の甲子園以外の実績が乏しい部分もあるのだが、確実に1位で消える選手ではないだろうか?
柳、高橋は第3グループとしたのだが、柳は田中の陰に隠れてしまっているが、高校時代からよくまとまった総合力の高い好投手であり、大学に入ってから身体も大きくなっており、ストレートの威力も増している。大学の先輩野村(広島)の同時期と比べても遜色のないレベルの投手に育ってきているように感じる(コントロール、駆け引きは野村が上だと感じるが、ボールの威力自体は、柳が上回っているのではないだろうか?)。
高橋は、甲子園では、県予選の時のような圧倒的な投球は披露出来なかったのだが、下半身が逞しく、ストレートの威力は屈指である。ここの所ヤクルトがしっかり育てることが出来ない高卒の左腕なのだが、潜在能力は非常に高い投手だと感じる。
冒頭にも書いたように個人的には第3グループとした柳、高橋も含めて、上記の8人の内1人を獲得できればとりあえずそれだけでOKだと感じている。田中の入札に踏み切るかどうかも含めて戦略面も重要になってきそうである。この8人を獲得出来ない時は厳しいドラフトになる予感もするのだが、その他にも有力な投手はいるため、あくまでも上位は投手を中心に狙ってもらいたいと思う。上記の8人以外に個人的に獲得を推奨したいのは、高良一輝(九州産業大)である。田中同様春は怪我のためほとんど投げられず、秋は復活したものの本来の投球は見られていないようだが、本来の投球が出来ればプロでも通用するだけの投手だと感じる。やはり怪我の状態が気になるところである。
長くなってしまったので、ポイント②のアスリート系野手についてはまた後日機会があれば書きたいと思う。②に関しては、「おまけ」的な意味合いもあるためとにかく、狙った投手をしっかり獲得してもらいたいと感じる。
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コメント
個人的には田中か山岡で悩みますね。
両方獲れたら最高ですが、それはかなり厳しいかも。
田中は私と出身大学が同じですし、山岡は私と同じ名字なので。
まずは今度の優勝をいつあたりに設定するのかを、考える必要があると思います。建前上は来年なのでしょうが、はっきり言って無理だと私は思っています。伸び盛りの選手が揃う広島に対して、ヤクルトが今年即戦力ドラフトをやったところで、追いつける訳ないのですから。むしろ当面は益々差をつけられることすら、覚悟しなくてはならないのが、現実ではないでしょうか。だから3~4年後に優勝争いをできればいい、ということを考えなくてはいけないのではないでしょうか。
果たしてそれをヤクルトのフロントが分かっているのか、また分かっていてもできないのか、ということになろうかと思います。
それを考えると、即戦力はある程度仕方ないにせよ、大卒の社会人だけは手出ししないで欲しいと思います。山岡は高卒社会人ですから大学で言えば3年生で、昨年の田中や佐々木と比べることができますね。そこのところを正確に判断して欲しいと思います。流石に単独という訳にはいかないのではないでしょうか。高卒社会人は実際にお得だと私は思うのですが、ヤクルトで過去に高卒社会人を指名した例は余り知りません。
田中は投手をすぐ故障させてしまうヤクルトには不向きでしよう。杉浦や原の例もあるように、何かと心配の多い指名になってしまうのではないでしようか。
その点高卒左腕が豊作なのですから、私は指名しに行けば良いと思います。昨年に引き続きそうなのですが、早川を除いて殆どの選手がプロ志望届を出していますから、逆に言えばこの世代の左腕は今でないと取れない、ということも大いに考える必要があろうと思います。堀や古谷は1位には値しないものでしょうか。正直来年の優勝は諦めて1位2位を高卒左腕にするくらいのことを、私はやって欲しいと思います。それくらいに今の広島との差が大きすぎませんか。
山岡そんなにいいですかね。
> 井野ファンさんへ
創価大出身の山岡さんなんですね。
私も理由は違いますが、田中、山岡は獲得してもらいたい投手だと感じています。両獲りは不可能でしょうけど…
> trefoglinefanさんへ
そうですね。私も記事に書いた8人が獲得出来なかった場合でも基本は投手に向かってもらって良いかな?と感じています。古谷、堀も候補でしょうね。
高卒社会人は過去にあまりいませんかね?西村、伊藤智、山部辺りですかね?高卒3年目での指名ではないですかね?来年だとJR東日本の田島が候補に上がりますかね?
> わしさんへ
個人的には好きです!
先発左腕投手が優先だと思うので寺嶋ですね、山田の後輩ですし石川の年齢を考えると左の先発が数年後にはいなくなる可能性もありますからね。
あと田中はケガ持ちでしかも肩ではヤクルトにきたら選手生命も怪しくなるので止めた方がいいですね(創価大なので小川の後輩ですから繋がりはあるのは、もったないですけど)
問題は外れた時の指名なんですよね、ヤクルトはクジ運ないのと外れ1位が山田以外に活躍してない眼力の無さは呆れるくらなので小川SDの手腕を見せて欲しいですね。くれぐれも秋の都市対抗野球で活躍したポッと出の投手だけは止めて欲しいですね。あと監督は去年ミスったクジ引きの練習した方がいいですね、プロの監督として恥ずかしいですからね。
理想は1991年の岡林、小坂、高津みたいな獲得を目指してほしい
即戦力投手陣をつくれるか?
自分は広島が黄金期に入っているとは思わない
だって4番が居ないもん。エースもジョンソン頼み、野村はフロックだよ
選手構成を私は重視しています。広島や日本ハムは今のレギュラー陣が例え引退やFAで流出しても、若い選手ばかりで構成されていて、次から次へと選手が出て来る状況を作り出しているのです。大引のFAなどクソくらえ的にヤクルトにあっさり譲渡して中島を代わりに立てていますし、今年陽がFAで出て行っても淺間などを立てて涼しい顔をするでしょうね。広島もそうしたチームになりつつあるのです。
それに対してヤクルトはどうでしょうか。たまたま昨年川端と畠山が怪我なく通年働いてくれたから優勝できましたが、今年はそれがありませんでした。そもそも一昨年までは川端も畠山も怪我の常習犯で、むしろもともと今年程度の働きしかできない選手なのではないでしょうか。ヤクルトはこの2人の為に何億円も掛けなければいけないのです。出て行かれたら困るから。
因みに私は広島に黄金期が来るとは言い切れません。札束補強で対抗できる球団があるから。しかし、それができないヤクルトにとって現実的に、来年即効で広島の上を行く戦略を立てることができるでしょうか。私は到底無理だと思います。つまり広島が優勝するとは限らないが、少なくとも広島には勝てない。広島が2位ならヤクルトは3位以下ということです。
だから広島や日本ハムのように体質改善して、川端や畠山に弱みを握られるようなことのないチームを、将来を見据えて計画的に作っていく必要があると思うのです。私は当面最下位でもいいですから、その方が希望が持てます。
> kさんへ
確かにヤクルトは怪我人が多いので田中は指名しづらい部分はありますよね。
寺島もいいピッチャーですよね。今年は誰を指名するのか他球団との情報戦も激しくなりそうですね。
> でぶちゃんさんへ
狙っている選手が残っているようであれば私も1位~3位まで全て投手を指名しても良いと思っています。
> trefoglinefanさんへ
昨年のドラフトは選手編成と言うことを考えると良い指名が出来たと思うので、昨シーズンのドラフトを活かしていきたいですよね。廣岡、渡邉もルーキーイヤーとしては十分の数字を残していますしね。
挙げられたどの選手も良いですよね
ちょっと動画を見ただけの感想ですが佐々木が一番良さそう
アスリート系外野手欲しいですよね。ヤクルトの打撃育成能力の高さを考えれば去年あえてオコエ取っても面白かったかなぁ
もしくは広岡を外野手にコンバートというのもあるかもしれませんね
> saboさんへ
私は記事で書いた8人の内1人でも獲得できればとりあえずはOKかなと感じています。佐々木も良さそうですよね。
去年オコエを指名するというのも面白かったかもしれませんね。廣岡のコンバートはあり得る話しだと感じます。
大いにやって欲しいと思います。田中や佐々木より1つ下の世代だということを考慮すべきでしょう。何より競合が多いと外れ1位も競合になってしまうのです。そこを考えなくてはいけないでしょう。
> trefoglinefanさんへ
私もブログで記した通り、山岡への入札は賛成ですね。ただまだドラフトまで日にちがあるので他球団の動き含めて確認していきたいと思います。
ヤクルトが毎年下手くそだと思うのが、外れ1位に対してしっかり戦略を立てていないことです。籤を外しまくっているのにどうでもいい外れ1位ばかり指名して、チーム力が向上する訳がありません。
今年即戦力が大事だからと、田中や佐々木や山岡を指名するのはいいとして、問題は外れた時にどうするかです。京田など言語道断ですし、高卒投手でいい選手が残っているのに、2位以下で指名できそうな即戦力投手を指名することも、ファンを大いにがっかりさせると思います。毎年そのようなことをするものですから、私は競合しない選手を単独でいって欲しいと思うのです。
昨年籤に恵まれなかったのは日本ハムですが、外しまくった割に全体的に良い指名ができています。渡邉諒を1位指名した時も籤で負けても良い指名ができています。それに比べてヤクルトは1位指名選手と外れ1位の何とも差が余りにも大きいこと。こういうのを毎年見せつけられたら、競合しない選手を確実に取れ、と言いたくなりますね。私が1位古谷で行って欲しいと思うのには、こうした事情もあるのです。
外れ1位の戦略を毎年しっかり立ててくれているのでしたら、競合覚悟で良い選手を、と言えるのですが、そう言えないファンはどういう気持ちなのかを、球団には是非理解して欲しいですね。
> trefoglinefanさんへ
入札した選手を獲得出来ればベストですよね。しかし外れ1位が重要なのは確かですよね。外れ1位を指名する段階でどんな選手が残っていますかね?