ヤクルトは11日、ソフトバンクを戦力外となっていた山田大樹投手(29)を獲得したと発表した。背番号はソフトバンク時代と同じく「34」。12日から愛媛・松山秋季キャンプに合流する予定となっている。
(サンケイスポーツ引用)
ドラフト時の記事にも書かせてもらっていたのだが、ヤクルトは左投手が不足している状況がある。ドラフトで左投手の獲得がなかったため、戦力外となった選手や外国人投手の補強などで獲得の可能性があるのかな?と感じていたのだが、早速ソフトバンクから無償トレードで山田大樹を獲得した。事前の報道などでは、山田大樹が戦力外になるとの報道もあったのだが、戦力外となってからの獲得ではなく、ソフトバンクとヤクルト間でのトレードという形になった。
山田大樹に関しては、ここ数年1軍での登板数が減っていたのだが、2軍ではしっかり数字を残しており、ソフトバンク以外の11球団のファンからトレードの話題でよく挙がる名前の投手である。いつの間にか年齢は29歳と若手とは言えない年齢になってしまったし、2012年に育成ドラフト出身ながら8勝を上げて以降伸び悩んでしまったりと不安な部分もあるのだが、それでも今のヤクルトのチーム事情から考えれば十分先発ローテーション候補として名前が挙がってきそうである。ここ数年の登板は目にしていないため、私の頭の中では2012年頃の山田大樹の印象のままなのだが、新天地で高いモチベーションで野球に取り組めればもう一度輝きを取り戻す事もあり得る投手だと感じる。楽しみな投手を獲得してくれた。
そしてもう一つ書いておかなければならないのが、ソフトバンクホークスの育成能力の高さと選手層の厚さである。ソフトバンクが豊富な資金力を武器にチーム強化を図っていることは間違いないのだが、そのお金の使い方が、見事なのである。補強だけでなく、2軍、3軍の選手が成長出来るような環境を準備し、しっかり1軍の戦力に育て上げる事が出来ている。現在ではその象徴的な存在として千賀や石川、甲斐などが挙げられるが、元祖的な存在は山田大樹だったのではないだろうか?
私はドラフトについても興味があるのだが、山田大樹が育成ドラフトで指名されたのは06年である。当時の背景を考えると190センチ近い高卒の大型左腕の育成は至難の業とされていたような時代である。山田大樹は、ドラフトの注目選手としてちょこっと名前が上がることのあった選手なのだが、私の当時の個人的な印象としては、高卒でプロ入りしても1軍での活躍は難しいのではないかな?という印象だった。もちろんスカウト的な目線で投球を見て判断したわけではないのだが、189センチの大型左腕で当時はまだプロ野球選手を多く輩出していたわけではない「つくば秀英高」出身だったこともあるし、何より育成選手や育成ドラフト自体どういうものなのかしっかり理解出来ていなかった時代だったため、数年後にこの山田大樹が戦力になった時には大いに驚いた事を記憶している。育成の難しそうな選手を育成ドラフトで獲得し、強力なソフトバンク投手陣の一角を担うようになった事で、ソフトバンクという球団が今後末恐ろしいチームになるのでは?と感じたものである(実際に現在はプロ野球を引っ張る存在になっていますね。)。
そしてソフトバンクの凄さは、こういった若手の育成に力を入れる一方で必要な補強にもしっかりお金を掛けて選手を獲得する所にもある。こういった環境の中でチーム内での激しい競争が繰り返され、チーム力を高めていっている印象である。そして競争に敗れてしまうと中々1軍での出場機会を得られなくなってしまう選手も多いのだが、そういった選手を他球団に移籍させ、その選手が移籍先で活躍する姿もここ数年よく見られるようになってきている。移籍後に一流選手になったという例はないかもしれないが、ヤクルトで言えば山中、新垣、その他の球団で言えば亀澤(中日)、立岡(巨人)などは移籍先で出場機会を得た選手である。他球団で活躍できる可能性のある選手については、しっかり選手の事も考えて対応している印象がある。
今回の山田大樹の無償トレードもソフトバンク、楽天間で成立した斐紹⇔西田のトレードもそうなのだが、どちらも選手にとってプラスになりそうなトレードだと感じる。自前で育てた選手を他球団に放出すると言うのは本来であればチームにとってマイナスなイメージも残るはずなのだが、ソフトバンクからの移籍についてはそういったイメージがあまり残らない印象である。やはりソフトバンクは現代のプロ野球界を引っ張っていく存在だと感じる。
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コメント
山田大樹の獲得は戦力になるので良かったと思いますね。
阪神も動いていたのにヤクルトに無償トレードとはソフトバンクとの関係も良いということでしょうね。
現状ヤクルトの左の先発で計算できる投手いないので登板機会はあるでしょうし、大型左腕でセ・リーグにはいないタイプなので期待できる雰囲気は感じますね。
あとトライアウトと戦力外の中からロッテの古谷・ソフトバンク大隣・楽天の武藤あたりは可能性あるなかなと。
あと村田修一は年俸が安ければ獲得して欲しいですけどね、川端や畠山に期待する理由はないと思いますけどね(リベロ・グリーンや新外国人に期待するより村田の方が確実ですしね)
まさかの無償トレード!こんな事あるんですね。
感謝しつつも、ソフトバンクの思惑や如何に。
まだ戦力的には未知数ではありますが頑張って貰いたいですね。
でも打倒ソフトバンク!は自分の中では変わらないw
工藤監督は投手育成に熱心だし、同じ左腕だからこそ鍛えられたんでしょうけど
ヤクルトではどうなんでしょう。
石井コーチが左腕だし、ヤクルトの同じ左腕投手たちへの刺激になれば・・・。
ただ山田投手入団を歓迎する一方で、ヤクルトの左腕にも一軍登板をもっとさせて欲しいです。
寺島は昨年怪我で出遅れてしまったけどいい球投げますし、今季最後の方に登板した岩橋も好投してました。
2試合だけで勝ちもついてないけれど防御率1.80
でも岩橋はキャンプにも参加してないんですよね・・・期待されてないんでしょうか。もっと使ってほしいです。
とはいえ先発陣は結構楽しみです。問題はリリーフ!
来季構想外と報道されていたのに、阪神・西武・ヤクルトが獲得調査と報じられると戦力外にしなかったので気掛かりでした。
ソフトバンクの立場になって考えると、阪神はセ・リーグでも力をつけてきていますし、西武は同じパ・リーグで優勝争いをするかもしれないので、山田大樹がチャンスを貰えて脅威になり得ないヤクルトとトレードする方針にしたのかなと思いました。でもヤクルトから出せる選手なんていないとも思っていたので、無償トレードは驚きでした!
あとは、明日のトライアウトですね。
> kさんへ
私も山田大樹には期待したい気持ちが強いです。是非先発ローテに入ってもらいたいです。
トライアウト組からも1人くらいは獲得する可能性がありますかね?
> hさんへ
hさんは、山田大樹が構想外との報道が出た段階からコメントを頂いていましたもんね。無償トレードという形は予想外でしたが、期待したい選手ですよね。
> iracaさんへ
どういった事情での無償トレードだったのでしょうね?私はソフトバンク球団が山田大樹のことを思って(年俸面などへの配慮)、戦力外ではなく、トレードという形を獲ったのかな?と思ったのですが…真相は分かりませんよね。
やまだい…ようこそ、我が燕軍へ♪やまだいはまだまだ一軍でやれると思うし、しかも無償トレードでくることが超嬉しい♪怪我しなければ間違いなくローテの一員になると思う。期待しているぜ!(数ヶ月前の山羊2号の期待度とは全然違うし(笑))
ただ最後に一言だけ…巷では燕投手陣が左腕先発不足でやまだいが救世主と言われているが…こんなこと言われ何とも思わないのか!ダメ瀬と偽さかな君(怒)
> つばくろまてさんへ
山田大樹は、ここ数年1軍での登板機会がほとんどなかった投手ですからね…その投手が現段階でかなり期待されているということは、ヤクルトの投手力の弱さを露呈していると言わざるを得ませんよね。