石川の衰えを感じざるを得ない

ヤクルト8-11巨人

バレンティン、山田の3ランホームランが飛び出したのだが、それでも巨人にひっくり返されてしまった。雑な攻撃、雑な守備が混在しての逆転負けは昨シーズンを思わせるようなゲームだった。しかし今日のポイントはあくまでも石川の投球だったように感じるため、まずは石川について触れたいと思う。

石川は昨シーズン4勝14敗と大きく負け越してしまったため、ファンの間でも衰えを指摘する声が少なくなかった。しかし個人的には、試合によって波はあるものの昨シーズンに関しては、味方の援護や継投失敗もあって4勝14敗という数字になってしまったのでは?という思いがあり、このブログではっきりと石川の衰えについて触れたことはなかったと記憶している。正直昨シーズンも7勝くらいしていてもおかしくなかったかな?という思いがあり、ヤクルトの先発ローテには欠かせない存在だと感じていた。
しかし今シーズンの投球内容を見ている石川らしさを感じる事が出来ないゲームがあまりにも多いため、不安を感じていた。そして今日のゲームでの乱調である。
今シーズンはここまで打線の援護にも恵まれ、試合展開的には石川らしさを出しやすいシチュエーションのゲームが多いように感じている。味方が序盤に先制点を奪い、後はのらりくらりと石川が相手打線を手玉に取って行くのが石川の真骨頂だと思うのだが、今シーズンは狙ったところにボールをコントロール出来ずに苦しんでいる。これだけコントロールに苦しんでいる石川の姿は見たことがないように感じる。
今日も初回にバレンティンに特大の3ランホームランが飛び出し、石川にとっては最高のシチュエーションで投球できるはずだったのだが、初回からボールがばらついてしまい、本調子でないことは明らかだった。先頭の坂本がボール球を振って三振してくれた事で助かったのだが、前回の神宮での巨人戦同様、序盤から大崩れしてしまっても何ら不思議ではないような投球内容だった。そして3回2アウトから坂本にホームランを浴びるとそこから崩れ、マギー、長野のタイムリーで同点に追いつかれてしまった。ストレートも変化球も狙ったところに制球出来ていないため、石川の特徴である相手との駆け引きで打ち取るという形に至っていないというのが現実である。今日はプロ入り初スタメンとなったルーキー松本とのバッテリーだったのだが、松本も石川がこれだけ乱れてしまえばリードにならなかった部分もあったのではないだろうか?以前の石川は試合状況を頭に入れながらコースを突く投球が出来ていたのだが、今の石川にはその姿が見られない。と言うよりも自分との戦いで精一杯という雰囲気である。こういった姿は今までも年に数試合くらいはあったのかもしれないが、今シーズンはその頻度が多過ぎる。これでは1軍レベルではかなり苦しいのではないだろうか?それでも現在のヤクルトの投手陣を見渡すとどんなに低く見積もっても先発陣の4番目から5番目には位置しているはずなので、先発で投げ続けてもらう他ないのだが…今日の4回までの投球は見ているこちらが苦しくなってしまうような投球だった。

試合の方はそれでも5回表に石川の代打上田がヒットで出塁すると青木の打席でエンドランが見事に決まり、チャンスを広げ、荒木のタイムリーと山田の3ランで再度リードを奪う事に成功した。この4得点は各打者が役割を果たした上での得点であり、非常に見応えのある得点だった。しかし5回~継投に入らなければならない事を考えると、この4得点でも不十分であることは薄々勘付いてはいた。私以外にもそう感じていたヤクルトファンの方々は少なくはなかったのではないだろうか?しかしこの4得点以降はもう一押しする事が出来ず、逆にじわじわと巨人打線の圧力の前に屈してしまう事になってしまった。誰が悪いという事ではないのだが、2つのダブルプレーや大引のエラーなどは試合の流れを手放す要因となってしまったことは間違いないだろう。

リードを奪ったため勝ちたかったゲームではあったのだが、今のリリーフ陣では持ち堪えることが出来なかった。徐々に他球団との実力差が見え始めてしまった。それでも今年は前を向いて戦うしかない。中尾は球速以上に威力のあるボールを投げていたし、梅野も1イニングを無失点で凌いでみせた。ルーキーの松本も社会人出身の捕手らしく、初スタメンとは思えない落ち着いた所作でいい意味でルーキーらしくないプレーを見せてくれた。今シーズンはあくまでも立て直しの為のシーズンである。これらの若手が2年後、3年後に台頭し、チームの底上げを図る事が大事である。負けても負けても応援していく気持ちは変わらない。

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コメント

  1. JEF九郎 より:

    おっしゃるとおり、昨年のような、まさに弱いチームの負け方をした試合だったと思います。
    先制点をもらってもすぐに貯金を吐き出す元エース、守備固めで入ったのにエラーで相手にチャンスを与えるベテラン内野手、外角低めの変化球でカウントを悪くし、カウントを取りにいく球を痛打され続ける元(?!)正捕手。

    怪我人が復活しだし、今期出だしの頃にあった昨年からの変化の雰囲気がすっかり萎んでしまった印象です。

    廣岡、西浦、山崎、今日の松本などにドンドンチャンスを与え、フレッシュで躍動感のあるプレーが観たいです。今日負けても未来ある青年達にとって明日に繋がる糧となるならば、決して悪いことばかりでは無いと思えます。

  2. k より:

    戦前から石川は通用しないと予想してたので妥当な敗けですね。残念ですが石川の力は確実に落ちてますね、特に球速と軸になるシンカーが悪くなって彼の真骨頂である投球の幅が狭くなってますね(以前に比べたら肘も下がってますよね)
    他にいないのは分かりますが彼にローテを任せても意味がないかなと、先発させるのなら打線が弱い相手とか左が多いとか球場が広いとかローテの谷間に登板させる条件付きですね。
    それと気になったのは風張は球が高いのと逆球が多いですね、これでは一軍では厳しいですね(二軍で良かっただけに期待してましたが彼もコントロール身に付けないと、そろそろオフにはいないですね)
    あと大引のサード守備はダメですねショート・セカンド専門って感じですね(肩も落ちてますし)西浦固定でいいと思うのですが・・・・奥村が終盤の守備のミスで落とされたので同じように大引も落とすのか気になりますね(打撃みても打てる雰囲気ないですしね)。
    あと松本は1試合最後までみたいですね(特に原とハフの時に)勝負とごろのリードをどうするのか中村との違いをみたいですかね。
    梅野が今季初登板でしたが以前からリリーフ向きという評価でしたが、中継ぎの適正をみたいですね(イキのいい若手いませんし)
    最後に最終回の攻撃ですがストライク入らないカミネロに3・4番があの打撃では悲しくなりますね点差考えれば後ろに繋ぐ意識があってもいいですよね(立ってるだけで四球ですよね)、それとWPした時に川端はホームに突っ込むことなく三塁で止まってる姿を見ても悲しくなりますね(今年のテーマでも積極的に走れないのなら自分から二軍に行くべきですねチームの士気に影響しますしね)

  3. sabo より:

    プロのレベルで根性論は通用しないと思っていますが、今のヤクルトは精神的な面で悪いです。この試合も甲子園の魔物に負けるような信じられないミスが連発しましたけど、高校生じゃないんたから……

    負け続きで平常心でいられないのならばこそとにかく確認確認ですよ。
    風張にしても今日のボールは内に入ってしまうというならプレート位置変えてみるとかすべきでそこは松本捕手が声掛けないといけません。2本目は防げたはずです
    大引にしてもグラウンドの状態を確認してプレーのイメージがしっかり出来ていたのか?

    青木がインタビューで「雰囲気は悪くない」と言っていましたが、雰囲気は悪いでしょう。選手間の仲が悪いとかではなく、縮こまってしまっているという意味です。もっと声掛けていきましょう

  4. リボル より:

    ある程度覚悟はしていましたが、こう簡単に逆転負けしてしまうと
    残念ですね。
    3点勝ち越し→同点。4点勝ち越し→逆転される。ですから、
    見ていて7点差を逆転された気分です。
    さあ、3タテは阻止したいとこですが、どうでしょうか。

  5. 井野ファン より:

    小川監督も言ってましたが、こういう試合は勝たないと。大引のエラーから逆転されましたが、慣れないサードだからでしょうか。それなら西浦がサード、ショートは大引の方が良かったと思います。せっかく神宮では完勝したし、これは勝試合だったので、エラーには特に厳しい対応が必要だと思います。

    川端はらしくない感じがしますね。本当は腰が痛いがチームのために隠しているような気がしないでもないです。だとしたら谷内や大松と入れ替えたほうが。正直今は彼らの方が貢献すると思います。

  6. iraca より:

     石川のような投手を先発ローテに入れるしかない戦力に問題があると思います。ハッキリ言えば勝てる要素が皆無といったところでしょう。先発足りない、新外国人が使えない、勝ちパターンがブレブレ、足を使わなくなった攻撃、全てが崩れたので仕方なしです。

  7. FIYS より:

    > JEF九郎さんへ

    このゲームに関して言えばベテランが役割をこなせませんでしたね。

    確かに開幕直後の雰囲気がだいぶ薄れてしまいましたね。

  8. FIYS より:

    > kさんへ

    今シーズンの石川の内容は良くないですよね。しかし石川がローテを外れる余裕はないと感じています。

    梅野も時期尚早でしたかね?リリーフ適性はあるかもしれませんが…

  9. FIYS より:

    > saboさんへ

    リードを奪っても選手達にいい意味での余裕のようなものを感じられませんでしたかね。ベテランが多いチームだけにこういうときこそ踏ん張ってもらいたいんですけどね。

  10. FIYS より:

    > リボルさんへ

    ある程度覚悟していても応援してしまうのがファンですからね。同一カード3連敗はショックですよね。

  11. FIYS より:

    > 井野ファンさんへ

    今のチーム状況ですと様々な選手にチャンスは回ってくるでしょうね。谷内、大松にも近いうちにチャンスが巡ってきそうですね。

  12. FIYS より:

    > iracaさんへ

    単純に戦力不足というところに落ち着いてしまいますかね。開幕直後の雰囲気が一気に薄れてしまいましたね。 

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