終盤は防戦一方も中澤、風張がピンチを救う

ヤクルト6-5巨人

首脳陣には今日のゲームの青写真があったと思うのだが、正直ブキャナンを引っ張りすぎた事によって終盤は厳しい展開となってしまった。後手後手の継投となり、7回、8回は巨人打線に飲み込まれてしまってもおかしくなかったのだが、ピンチでマウンドに上がった中澤、風張がいい仕事をしてくれた。主役級の働きだった。

ブキャナンは長野に先頭打者ホームランを許すなど、終始苦しい投球となったのだが、ランナーを許しても何とか粘り、6回までは3失点でまとめてみせた。球数は90球を超えており、7回表にはチャンスで打席が回ってきたため、ここで降板になるかな?と思ったのだが、首脳陣はそのまま打席に立たせ、7回もブキャナンを続投させた。おそらく連投となっている近藤を休ませたいという思いがあったと思うのだが、ブキャナンもいっぱいいっぱいの状態だった。7回は何とか2アウトまでこぎつけたものの吉川尚にタイムリー3ベースを浴びるとマギーを歩かせたところで降板となってしまった。
ブキャナンは今シーズン開幕投手を務めており、前半戦は苦しい台所事情の中で中5日の先発含めてフル回転してくれていた。首脳陣も信頼しており、エースとして何とか7回までは投げきってもらいたいという気持ちがあったと思うのだが、点差も3点あったため、ここまで引っ張らなくても良かったかな?というのが個人的な感想である。
結局代わった大下も岡本にタイムリーを許し、1点差まで詰め寄られ、なおも2アウト1,2塁という場面でマウンドに上がったのは中澤だった。大学の先輩亀井と対峙する事になったのだが、ここは1球で亀井を仕留め、見事にピンチを脱してみせた。
しかしヤクルトのピンチは続き、8回はこのところ疲れが目立つ中尾が制球に苦しみ、ストライクを取るのに四苦八苦するという誤算があり、1アウト満塁のピンチを招いてしまう。本来であれば8回の1イニングを任せたかったと思うのだが、これだけ荒れてしまうと続投させるわけにもいかず、1アウト満塁という場面で風張にスイッチする事となった。球場の雰囲気含めて完全に巨人の流れになっていたため、逆転負けも覚悟したのだが、ここで風張が大仕事をしてくれた。このゲーム当たっていた長野、吉川尚の2人を内野ゴロに仕留め、無失点でこのピンチを切り抜けてみせた。
絶体絶命の場面で仕事をしてくれた中澤、風張には大きな拍手を送りたい。小川監督をはじめとする首脳陣やブキャナンをも救うナイスリリーフとなった。
一方でここまで勝利の方程式を担ってきてくれていた中尾の状態は気になるところである。今日はストライクが入らず、明らかに状態が落ちてきている事が伺えた。今後はどういった起用法になっていくだろうか?

打線は前日のゲーム同様3回までに5安打を放ち、毎回チャンスを作ったのだが、得点が奪えないという非常に嫌な展開となった。巨人先発のヤングマンは、前回対戦した際にもヒットは打てても得点に繋がらなかったため、そういった意味でも嫌な雰囲気だったのだが、2点ビハインドで迎えた5回にようやく打線が繋がり、一気に5点を奪う事に成功した。このイニングは1番からの好打順だったのだが、坂口、青木、山田哲の3連打で一点を返すと、バレンティンはカウント3-0からの甘く入ったカーブを完璧に捉える特大3ランホームランで逆転に成功してみせた。今日も山田哲、バレンティンの3,4番コンビがチャンスでいい仕事をしてくれた。
その後もう一度チャンスを作ると西浦にも犠牲フライが飛び出し、一気に試合の主導権を握る事に成功した。7回には川端、西浦の連打でチャンスを作ると中村のセーフティスクイズで加点してみせた。終わってみればこの1点が決勝点となっただけにここでしっかり1点を追加できた事が大きかった。
7月に入ってから各打者がしっかりバットを振れている印象があり、ヒットも量産しているのだが、その割にチャンスを活かしきれていない印象もある。それでも中軸の山田哲、バレンティンが中軸としての仕事をしっかり果たしてくれているため、いつ大爆発してもおかしくないような打線の状況のように思われる。投手陣が苦しい夏場に打線でどれだけ勝利を拾うことが出来るだろうか?

にほんブログ村 野球ブログ 東京ヤクルトスワローズへ
にほんブログ村








コメント

  1. まーたや より:

    昨日のブキャナンは確かに6回で一杯一杯でしたが、3点差あったのでランナーを貯めるまでは7回を頑張って欲しいという首脳陣の考えには賛成でした。これは賛否両論あると思いますが‥

    その変わったマウンドで結果を出してくれた中澤と風張には本当に感謝ですね!中尾に関してはまだ一日なのでなんとも言えないと思います。

  2. k より:

    ブキャナンは6回までで一杯でしたが勝ちパターンの酷使で続投は仕方なしかなと(途中からチェンジアップしか信頼できる球がなかったですね)
    でもエースに勝ちが付いたのは好材料で来週の広島戦はやってくれそうな予感はしますね。
    打線はバレンティンの特大ホームランは3ボールからのカーブを打ちにいったのは驚きですね(ヤングマンは軸のボール打ったのは今後の対戦にも影響しそうですね)
    この試合はなんといっても風張と中澤ですね。中澤は左の披打率が低いのでワンポイントなら厳しいところでも使えそうですね。風張は点差が離れてるより厳しいところで投げさせた方がいいと思いますね、変化球の制球も間違いなかったですし集中力もあったので次回はリードした場面で思いきった起用も試してもらいたいかなと。
    (星は敗戦処理みたいですね、リリーフ7枚は足りない感じがするので秋吉・ウルキデス・蔵本あたり週末の阪神戦から上げてもいいような気がしますね)
    前回ホームで三タテ喰らってるでやり返すチャンスが原には巡ってきましたね(坂本いないのは本当に大きい)緩急と追い込んでからの失投を減らせばですかね。
    相手はメルセデスで四球で崩れるタイプではないので積極的に打ちにいってもいいかもしれませんね右打者がカットボールを狙いにいってもらいたいですね(この試合も先制点が重要ですかね)

  3. FIYS より:

    > まーたやさんへ

    なるほど。ブキャナン続投に関してはそういった見方も出来ますね。

    中澤、風張はいい仕事をしてくれましたね。

  4. FIYS より:

    > kさんへ

    そうですね。内容はどうであれブキャナンに勝ち星が付いたのは大きいですよね。

    秋吉あたりが戻ってきてくれるリリーフ陣は多少は層が厚くなりますかね?

タイトルとURLをコピーしました