ヤクルト4-1巨人
先週は先発投手陣が試合を作れない事が多かったのだが、今日は相手の先発が苦手メルセデスという中でヤクルトのエース小川が実力を発揮してくれた。絶好調という感じでもなかったのだが、気持ちは乗っていた。8回裏2アウト1,2塁での阿部との対決、フルカウントからの129球目のストレートには痺れた。
試合の方は8回の巨人の継投が全てだったと思う。メルセデスからアダメスへの継投が巨人からすると裏目に出た。先日の記事で「ここからは首脳陣のやり繰り勝負になる予感」と書いたのだが、今日は巨人の継投が失敗に終わり、ヤクルトが勝利を手にしてみせた。東京ドームでのカード初戦を取ったという事で大きな1勝となった。
小川は初回に重信、マギーに連打を浴び、1アウト1,3塁といきなりピンチを招く立ち上がりとなってしまったのだが、岡本を三振、亀井をレフトフライに打ち取り、初回は何とか無失点で立ち上がってみせた。2回、3回もランナーを許すピッチングとなったのだが、何とか無失点で切り抜け、このままペースを掴んで行くかと思われた4回2アウトから田中俊にプロ入り初ホームランとなる先制ソロホームランを許してしまった。2アウトランナーなしから逆方向へのホームランで失点してしまうというダメージの大きい失点になったかと思われたのだが、ここから崩れないのが小川である。5,6,7回と巨人打線に1人のランナーも許さない完璧な投球を見せたことによって、巨人ベンチに1点も与えては行けないというプレッシャーを掛ける事に成功していたのではないだろうか?この小川の力投によって巨人ベンチが継投ミスを犯したということも言えるのではないだろうか?
そして3点のリードを奪って迎えた8回は、100球を超えながらもそのままマウンドに上がり、2アウト1,2塁という一発出れば同点という場面で代打阿部と対峙し、最後はど真ん中のストレートで空振り三振に斬って取ってみせた。最後の力を振り絞った129球目だった。小川の怪我からの完全復活を感じさせる気持ちのこもったストレートだった。珍しく小川も吠えていたが、私もテレビの前で思わずガッツポーズをしてしまった。
9回は石山が巨人打線をしっかり3人で片付け、試合を締めくくってみせた。ランナーが溜まると坂本まで回る場面だっただけに嫌な雰囲気もないことはなかったのだが、坂本に回る前に試合を終わらせてみせた。今日の石山はストレートの威力、コントロール共に抜群だった。
打線は今日も巨人先発メルセデスの前に苦しんだ。これまで全く得点が獲れていなかったのだが、今日は1番坂口、2番青木以外は右バッターを並べ、畠山も5番ファーストで起用するなど対メルセデス用のオーダーで臨んだのだが、それでもメルセデスを打ち崩すのは難しかった。右バッターに対してもインコースにストレートもスライダーも投げ込めるため、右バッターを打ち取る術をしっかり持っている印象である。インコースを意識させての外の変化球も効果的に使っていた。コントロールも良く的も絞りづらい本当に嫌らしい投手である。今のところ目立った弱点もなく、難攻不落の雰囲気が漂っている。
しかし1点ビハインドの6回に1アウトから山田哲が内野安打で出塁すると続くバレンティンがセンターオーバーのタイムリー2ベースを放ち同点に追い付く事に成功してみせる。正直山田哲もバレンティンも本調子ではなく、特にバレンティンは下半身の踏ん張りが効かなくなっており、バッティングの内容は良くない。今日の打球も本来のバレンティンであればオーバーフェンスしていたのではないか?と思われる一打だったのだが、下半身の踏ん張りが不十分な分ボールに力が伝わらず、危うくセンターに捕球されてしまうギリギリの打球になってしまった。それでも小川が粘る中で3,4番で同点に追いついたのは大きかった。
そして8回は坂口がヒットで出塁するとベンチは青木に送りバントを命じる。青木はバントで送る事が出来ず、追い込まれてしまうのだが、そこからヒットで繋ぎ、0アウト1,2塁のチャンスを作ってクリーンアップを迎えることとなった。
ここで巨人ベンチはメルセデスを諦め、アダメスを投入したのだが、これは個人的には巨人の継投ミスに感じた。メルセデスの球数は丁度100球に到達していたのだが、ボール自体はスタミナ切れを起こしていたようには感じず、6回に山田哲、バレンティンで1点を失っていたのだが、ランナーがいる場面でコントロールに難があるアダメスへの継投は賭けに近かったのではないだろうか?この辺りは巨人ファンのコメントも聞いてみたいのだが、結局山田哲はセカンド田中俊の好プレーもあり、セカンドゴロに倒れるのだが、その後大城のパスボールで1点を勝ち越し、バレンティン、大引のタイムリーで点差を3点に広げる事に成功した。
正直メルセデス続投、継投するとしてもセットポジションとコントロールに難のあるアダメスではなく別の投手を起用された方がヤクルトとしては嫌だったのではないだろうか?メルセデスからアダメスに継投した地点で流れがヤクルト側に傾くのでは?と感じたヤクルトファン、巨人ファンは一定数いたのではないだろうか?
今週は巨人との3連戦、阪神との2連戦、広島との1戦と続いていくのだが、悪くても五分で乗り切りたいところである。そんな大事なゲームで投手戦を制した小川のピッチング、気迫は見事だった。
P.S 今日から青木がスタメンに復帰し、畠山もスタメンに顔を出しましたね。優勝は厳しい状況にありますが、CS争いという意味では最後までもつれそうな雰囲気があります。ここでベテランが奮起してくれると心強いため、青木や畠山には大いに期待してみたいと思っています。
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コメント
とにかく小川に勝たせてもらいましたね
ハイライトしか観てないので細かいところは分からないのですが150キロ出てたし調子よくスタミナロールも上手かったのかな、と感じました。あと先週は4回でノックアウトされたために球数少なかったので今日は体力的に余裕があったのもあるかと(先々週は130球くらい投げてましたよね)。
今日は129球投げましたが次の登板は日程から中7日なので多めの球数がむしろちょうどいい塩梅かもしれません
これで小川は7勝目。登板は残り3~4試合でしょうか?チームが2位でクライマックスを神宮で迎えることが優先ではありますが、小川の2ケタ勝利も十分可能性あるので狙ってほしいです
それにしても4対1の試合よりも競った試合だったと感じます。ただ前回巨人と対戦した時よりも少しだけ巨人選手の身体のキレが悪いのか運がないのか流れが悪く感じました。パスボールや大引のタイムリーヒットはマギーは取れそうでしたし少し雑でしたね。そういう意味ではビジターの東京ドームですがヤクルトが勝つチャンスは意外に転がっていそうです。せっかく小川が近藤を休ませてくれたことですしこのカードを3連勝するつもりで全力で戦いたいですね
明日を中5日でブキャナンにしたのは意外でしたが日程の関係でしょうか?もしかして2軍は中7日で回していたからでしょうか?
最近はずっと結果が出ていないブキャナンですが打席や走塁での全力疾走から気迫は伝わってきます。なんとか勝たせてやりたいですね
それと中日とDeNAがほんとに強いんですけど(笑)
今の状態に関して言えばCS争いしている3チームより強い気がします(笑)
確かに8回の巨人の継投はヤクルトにとって助かりましたよね、あのままメルセデスだったから三得点はなかったかなと(澤村と宮國の抹消も好都合でしたので巨人とは接戦の終盤勝負ならヤクルト有利かなと)
試合は内容は良くないですがバレンティンの久しぶりの打点と青木の復帰が大きかったのと前回不甲斐なかった小川の気迫のこもった投球が勝ちに繋りましたね。
あと石山は涼しくなって球威が戻ってきたなかと(ゲレーロを真っ直ぐで押し込んだので少し安心して見られるなかなと)
気になるのは雄平が報道で下半身のコンディション不良ということみたいで青木みたいに3日くらい休養して戻ってきてくれるといいのですが・・・長期抹消は戦力ダウンに繋りますね(畠山がいるのは救いで戦力的には層が厚くなりましたね)。
次は中5日でブキャナンは心配でしかないですね7回3失点くらいでまとめないと厳しい試合になりそうですね(ブキャナンを中5日で回すということは来週の阪神はブキャナンで彼をエースとして残り4試合は投げさせそうですね)
相手は吉川ですが、おそろく今日と同じスタメンだと思うので右打者が打てるかですね、ヤクルトに強い亀井が不調なのは大きいですね坂本と岡本に一発だけは気をつけてもらいたいですね。
ヤクルトファンにとって、メルセデスが相手と聞けば厳しいなと思ってると同じように、巨人ファンにとっても相手が小川だと聞けば同じように思っているのでしょう。
実際に両投手の投げ合いは互角でしたが、小川に軍配が上がりましたね。勝ちたいという執念が伝わってきます。(ルーキー時代に菅野を初めて倒した時もインタビューでも言ってました。)
来シーズンは開幕投手を任せてもらえるとうれしいですね。
> saboさんへ
小川の存在は大きいですね。気迫が伝わってくる投球は本当に頼りになりますよね。
CS争いはまだ分かりませんね。
> kさんへ
8回のメルセデスからアダメスへの継投は巨人からするとかなり思い切った継投だったのではないでしょうか?巨人ファンの方々の意見も聞いてみたいですよね。
> 井野ファンさんへ
ルーキー時代から小川の投手としての総合力の高さメンタルの強さは変わりませんよね。巨人に強いという部分もヤクルトファンからすると心強いですよね。