ヤクルト1-1巨人(延長12回)
ブキャナン、吉川光ともに非常に調子が良かった。それだけにマギーのホームランが決勝点になってしまう可能性が高いかな?と思ったのだが、土壇場の9回に代打で登場したルーキー宮本が犠牲フライを放ち、同点に追いついてみせた。その後は防戦一方という感じではあったのだが、リリーフ陣が何とか粘ってくれた。石山に関しては、打順の巡りで11回のマウンドに上がったと思っていたのだが、首脳陣は12回のマウンドも石山に託し、何とか引き分けに持ち込んでみせた。確かに今日のゲームは大切なゲームではあったのだが、石山に2イニング引っ張らせた事のしわ寄せが今後来なければ良いのだが…
今日は投手陣が本当に良く頑張った。ブキャナンは今日も中5日での登板となったのだが、ここ2ヶ月くらいで最も良い出来だったのではないだろうか。ほぼ完璧な内容だったと思う。初回からカットボール、ツーシームを駆使して打者のバットの芯を外し、ゴロアウトを重ねるブキャナンらしい投球を披露してくれた。5回のマギーのホームランに関しては、マギーを誉めるしかない技ありの一発だった。7回にピンチは招いたものの、7回で94球を投げ、被安打3(被本塁打1)与四死球3の1失点という投球は先発として十分合格点を与えられる投球内容だった。こういうゲームで白星がつくと先発投手は乗って行けると思うのだが、今日はブキャナンに白星は付かなかった。その点では残念だったのだが、良い時のブキャナンの投球が戻ってきていると感じたため、シーズン最終盤にもう一度頼りがいのあるピッチングを披露してくれそうである。
8回からは、こまめな継投で何とか巨人打線を無失点で抑え込んでみせた。ハフー梅野ー近藤ー中澤ー秋吉ー中尾ー石山と先発ブキャナンを合わせて8人の投手を使う総力戦となった。
ハフが招いた2アウト1,2塁の場面で坂本を三振に斬って取った梅野、同点に追いついた直後の9回裏、岡本、吉川大、亀井を三者連続三振に仕留めた近藤、10回の1アウト1,3塁の場面で阿部、石川をきっちり抑えた中尾、11回、12回と2イニングを任され、しっかり仕事を果たした石山とポイント、ポイントで現在のブルペン陣の核となる投手が結果を残してみせた。
梅野は1点でも追加されてしまうと厳しい場面で打者は坂本という非常に厳しいシチュエーションでの登板だったのだが、その坂本から低目の変化球で三振を奪ってみせた。度胸の良さと投げっぷりの良さは若者らしく見ていて気持ちいい。
中尾は、疲れからか一旦調子を崩していたのだが、今日はある程度自分の意図するボールが投げ込めているように感じた。ボールをしっかり抑える事が出来るようになっており、ボールに角度が付いているように感じた。調子が戻ってきているのではないだろうか?
石山は1イニングのみの登板で12回は大下を投入すると思ったのだが、首脳陣は石山続投で勝負に出た。現在2位である事から確かに引き分けでも価値のある引き分けではあるのだが、逆に言えば昨日勝っていたのだから割り切って大下を投入するというのも選択肢の1つだったのではないかと思う。石山を2イニング投げさせて、負けていたら非常に痛い1敗になったことは間違いない。今日は首脳陣が賭けに出て、その賭けに勝ったというところだろうか?しかしあくまでも今日の賭けに勝っただけであり、シーズン全体を考えたときにこの起用法が正解だったのかどうか?という部分については、シーズンが終了して見なければ分からない。とりあえず武内のエラーから招いたピンチを何とか凌ぎ切れて良かったというところである。
打線は巨人先発吉川光の前に6回までノーヒットに抑えられてしまった。全く打てる気配がなく、このままでは本当にノーヒットノーランをやられてしまうのではないか?と感じるほどだった。今日の吉川光はストレートに力があり、スライダーも右打者、左打者関係なくキレており、効果的に使っていた印象である。テンポも良く、ヤクルトの各打者が吉川光のリズムで打たされてしまう場面が目立った。7回に先頭の青木が初ヒットで出塁したのだが、続く山田哲が初球を打って、ピッチャーライナーダブルプレーに倒れてしまい、チャンスを逸してしまい、8回も代わった畠から大引と代打雄平のヒットで1アウト1,3塁のチャンスを作ったのだが、代打川端、坂口と畠のフォークに手が出てしまい、連続三振に倒れてしまった。
マギーのソロホームランによる1点が重くのしかかっていたのだが、9回にクローザーに配置転換されたばかりの山口俊から3つの四死球で1アウト満塁のチャンスを作るとヤクルトベンチは廣岡の打席で代打宮本を起用し、勝負に出た。雄平、川端という今日のゲームでの代打の切り札をすでに使っており、このまま廣岡で勝負するものだと思っていたのだが、ミート力では廣岡よりも宮本に分があると判断したのだろう。宮本への評価の高さが伺える代打起用だった。その宮本も緊張する場面でしっかりセンターへ犠牲フライを打ち上げ、仕事を果たしてくれた。山口俊がコントロールに苦しみ、カウントも2-0となった後のストレートにしっかりスイング出来ていた場面で宮本の打者としての非凡さを感じる事が出来た。空振りしてしまったのだが、自信のない打者であれば1球待ちたい場面でしっかり振れるという事はそれだけで評価して良いと感じた。まだまだ線が細くパワー不足の感は否めないのだが、それでもプレッシャーのかかる場面でしっかり犠牲フライを放ったのだから大したものである。この宮本が何故ドラフト6位まで残っていたのだろうか?将来が楽しみな選手である。
今日は12回まで戦って3安打ということで特に書く事はないのだが、やはりバレンティンの状態の悪さは気になるところである。貴重な長距離砲であり、打席に立っているだけで相手にプレッシャーを掛ける事が出来るのだが、それにしても動きが悪くなってきている。今後も畠山を先発起用できるのであれば、思い切ってどこかで休養を入れても良いのではないだろうか?シーズン最終盤ということで本来であれば休養を入れるタイミングではないし、休養を入れたからといって簡単に状態が戻るという事でもないと思うのだが、多少のリフレッシュにはなるのではないだろうか?
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コメント
吉川はMVP取ったくらいの調子の良さだったのと相手のミスも多くヤクルトには価値ある引き分けになりましまね(最後の山田のポロリは頂けないですね、疲れと思いますがサヨナラエラーにならなくて良かったですが)。
ブキャナンは小川と同様に前回から立ち直る傾向にあるかなと感じましたね、涼しくなって球威も戻りつつあるので二桁勝利いけそうですね。
石山の回跨ぎは予想外でしたが状態は悪くないので仕方なしですかね(次は休養日でしょうね)。
二試合続けて1失点と投手陣が踏ん張っているのは良い流れですね、ヤクルトは先発がゲーム作れれば勝てる確率高いですからね。
それと残念なのは守備で期待されてる武内のエラーですね(打球は強かったですが正面なので前に落としてもらいたかった)、前回も守備固めで入って失点に繋がるエラーしてるんですよね、武内も守備で綻び出るのは力が落ちてるのかと感じましたね(個人的には左利きのファースト守備はロッテの福浦と武内は並んで好きなんですよね)
次は久しぶり先発の星ですが昨年もリリーフがダメで先発転向で良かったのでQSして欲しいですね、巨人も阿部や亀井のベテランが状態悪く打線は絶好調ではないのでチャンスあると思いますね、相手も今年不調の田口で急に良くなるとは思えないのとヤクルトには相性悪いので山田・バレンティンが調子が良くないなかで打点を上げられるかですね。
最後に2位3位の争いですがCSなければ、8月の終わりからただの消化試合になるところなるのでこの制度の難しいところですね。
宮本はゆくゆくは背番号6を継承できればロマンがあっていいと思うし、ぜひそうなってもらいたいです。今は一軍に帯同し続けているし、将来楽しみです。
まずブキャナンの復活ですね。これで残り約20試合の計算ができる。それも踏まえて石山が回跨ぎを決意できたかもしれません
3位狙いではなくあくまで2位を狙うということでしょう
結果的に今日は星-梅野-ハフ-近藤でリレーして勝てました!東京Dでの2位攻防戦で巨人を2ゲーム引き離すことができました
CSは小川-ブキャナン-原を中心でしょうね
熱さも軽減されてきたし大いに活躍してもらいたいです
そしてまたまた宮本ですね
なんだか「持ってる男」に思えてきました
見ていてどことなく年齢よりも大人っぽい雰囲気、それこそ社会人から入団したような印象すらあります
わたしは全く詳しくなかったのですが、あのフォームを矯正されたくなくて他の大学から誘われていたのを断ってあえてドラフトに不利なマイナー大学を選んだんですね。カッコいいです。結果を出さないとフォームを変えろと言われるから打ち続けるしかない、という言葉もカッコいい(笑)どんどん好きになってきました
> kさんへ
武内はここ2年大事な場面でのエラーが目立ちますね。ちなみに私は武内と福浦だったら福浦派です(笑)。バッティング、守備ともに美しさのようなものを感じるんですよね…
> 井野ファンさんへ
宮本が将来背番号6を継承できたら物語的にも面白いですね。
> saboさんへ
宮本は新人らしからぬ落ち着きがありますよね。その雰囲気含めて首脳陣の信頼を勝ち取っているのかもしれませんね。