2019キャンプ、オープン戦③(新戦力チェック)

開幕が徐々に迫ってきたのだが、今日はヤクルトの新戦力のチェックを簡単にしてみたい。新戦力のチェックは、ファンにとってキャンプ、オープン戦を観るにあたっての重要項目である。

ルーキー
清水 昇
・ドラ1ルーキー清水は、可もなく不可もなくという印象である。しっかり1軍での実戦マウンドを経験できたという事がプラスポイントである。やはり1つ1つのボール自体はまだまだ質を上げていかなければならないと感じる。しかしドラフト前から評価されていた通り、マウンドでの落ち着きは感じる事が出来るし、自分のボールがある程度投げられれば大怪我せずに試合を作る能力のある投手だと感じる。後は「投げる能力」である。ボールの質を上げる事ができれば結果も付いてきそうである。まずは2軍でしっかり実績を残してもらいたい。

久保 拓眞
・私が今年の即戦力予想で名前を上げた久保は1軍の壁に跳ね返される結果となってしまった。私の印象ではもう少し力の抜けたフォームからキレの良いボールを投げ込むイメージだったのだが、思った以上に力感を感じるフォーム(どちらかというと悪い意味で)になっていた。短いイニングでの起用がそうさせているのか、怪我の影響がそうさせているのか、私の印象が勘違いだったのか分からないのだが、軽く投げているようでもボールが走るというのが本来の久保の投球スタイルではないだろうか?
そして首脳陣はショートリリーフやワンポイントとしての起用を考えていそうなのだが、個人的には先発で見てみたいと思っている。ここから巻き返して再度1軍のマウンドに上がる事が出来るだろうか?

吉田 大成
・吉田は少ないチャンスでよくアピールしてくれていると思う。ドラフト8位とは思えない実践力を見せてくれている。高校、大学、社会人と高いレベルで野球を続けてきたことによって試合に上手く入る事が出来ていると感じる。社会人出身の選手に求められるメンタル面の強さを感じる事が出来る。ここ2試合ではタイムリーヒットも放っているのだが、想像以上にスイングも強く、ストレートに力負けせずに弾き返したバッティングも披露してくれた。守備、走塁はある程度のレベルにある選手だけに、このまま結果を残せば開幕1軍もあり得るかもしれない。自分の力をプロの世界でしっかり発揮してくれている。

新外国人
アルバート・スアレス
・ストライクゾーンの中でボールを動かし勝負する投球が徐々にはまり始めており、このまま行けば開幕ローテに入ってくるかな?と思っていたのだが、ここに来て下半身のコンディション不良で離脱となってしまった。報道によると「軽症ではない。」という表現もあったため心配である。復帰までどの程度時間がかかるか分からないのだが、もう一度身体を作り直し、投球フォームも調整するとなるとそれなりの時間がかかってきそうである。開幕に向けて調子を上げ始めていただけに残念である。

スコット・マクガフ
・スアレスの離脱によって開幕時には1軍の切符を手にする可能性が高くなった。この時期でもストレートは150キロを越えており、暖かくなるにつれもう少しスピードも上がってきそうである。しかし昨シーズン在籍したカラシティー同様ストレートで中々空振りを奪えないのが気になるところである。今のところ僅差の勝ち試合で登板するというよりは、点差の離れたゲームやビハインド時の登板が予想される。そういったシチュエーションで結果を残せば自身のポジションも変わってくるはずである。まだオープン戦が7試合ほど残っているため、もう少し様子を見てみたい投手である。

トレードなどNPB球団からの移籍
高梨 裕稔
・力のあるストレートと落差のある縦カーブ、ウイニングショットに使えるフォークを持ち合わせており、自分の投球スタイルは確立している投手だと感じる。この手の投手は、やはり「ストレート命」である。力のあるストレートが投げれて始めて勝負が出来るタイプの投手なのだと思う。逆に言うとストレートが走らなければ相手打線を抑え込む事が難しくなってしまう。今の所いいボールもあれば悪いボールもあり、1試合の中でもボールが安定しない印象がある。またどちらかというとフライボールピッチャーであるため狭い神宮球場との相性と言う部分でも気にかかる部分はある。開幕ローテの当落線上にいると思われるため、今後の登板が重要になってきそうである。

寺原 隼人
・今のところ先発としての調整が続いている。おそらく先発候補の8番手、9番手辺りからのスタートだったと思うのだが、ベテランらしくしっかりゲームを作る投球を見せてくれている。個人的にはリリーフでイニングを喰ってほしいと考えていたのだが、寺原自身は先発の方が投げやすいという思いも持っているのかもしれない。新天地で先発を任され、心機一転野球に取り組むことが出来ているように感じる。先発で起用される事を本人が一番喜んでいるのかもしれない。スアレスの離脱もあり、もしかすると開幕早々先発のマウンドに上がる事もあり得るかもしれない。

五十嵐 亮太
・キャンプで多少出遅れたものの2軍では実戦登板を果たす事が出来、徐々に状態を上げてきている。明日からのオープン戦で1軍での登板が予定されていると言う事で、どの程度のボールが投げられるのか状態をチェックしてみたい。スアレスの離脱によってハフ、マクガフがリリーフで1軍入りする可能性が高くなったため、五十嵐にも結果が求められる事となる。今の五十嵐のボールが1軍の打者相手に通用するかどうか要注目である。五十嵐が1軍で投げられる状態なのであれば、ブルペン陣に取っては非常に大きな戦力となるのだが…どうなるだろうか?

太田 賢吾
・トレードで獲得した選手ということで、キャンプ、オープン戦ではこれまでの実績以上に多くのチャンスが与えられた印象である。それだけヤクルトの首脳陣が期待している表れだと思う。大型内野手で身のこなしも良いため、見栄えのいい選手だな。と感じる。しかし打撃でも守備でもまだまだ1軍レベルで結果を残すというところまでは至っていない印象である。まだまだ年齢的にも若いため2軍でとにかく実戦経験を積んでレベルアップを図ってもらいたい。きっかけ1つで化けそうな雰囲気は持っている。

少しでもチェックできた選手に限ってまとめてみました。前回の登板でしっかり試合を作ってくれたスアレスの離脱は残念ですが、どの選手も新たな環境で気合いが入っている様子は見てとれました。1人でも多くの選手がシーズンに入ってからも1軍の戦力として働いてくれる事を願っています。

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コメント

  1. ヤクルトオヤジ より:

    スアレス投手の故障は本当に残念ですね。チームとしては、先発4番手〜6番手を競うであろう石川・高橋・星・高梨・寺原各投手に頑張ってほしいものです。
    また、先発投手だけでなく、今年は中継ぎワクの争いもかなり熾烈ですね!石山・近藤両投手は確定として、あと4〜5人の中継ぎをどう選ぶかも楽しみです。寺原投手・星投手を、先発&ロングリリーフとして一軍に置いておくのもアリかと思います。
    吉田選手は、意外と活躍しそうですね!廣岡・村上・塩見各選手らとともに、野手の一軍ワク争いもかなり熾烈ですね!
    なお個人的には、山中投手、畠山選手、川端選手にも、まだまだ活躍してほしいです!

  2. k より:

    この時期になるとオープン戦とはいえ新戦力の試す期間は終わって開幕に向けて誰を一軍29人にするかだと思いますが新人の清水は決め球がないかなと印象で久保に関しても今のところは二軍で結果を出してからでしょうね。
    意外だったのはドラ8の吉田ですかね、守備はそこそこと思っていたのですが打撃が思い切りがいいなと印象ですね。
    今のところ首脳陣の評価も高そうなので一軍残りそうですね。
    残念なのはスアレスですね、オープン戦で結果を出し始めていましたからね。ただ太り過ぎかなと思っていたのでケガの心配が当たってしまいましたね(バレンティンも太り過ぎの印象なんですよね)
    交流戦くらいで出てきてくれればですね。
    マクガフはスアレス離脱で一軍でしょうけど開幕してからハマってくれれば儲けものって感じでしょうか(空振りを取れないのは同感です)
    なので新戦力で一番高期待したいでたのは高梨ですね、真っ直ぐの球速がないと狭い神宮ではホームランになるので常時143km以上計測が目安ですかね。
    あと寺原と五十嵐はベテランなのでチームの力になると思いすがシーズン通しての活躍は厳しいと見ますかね、寺原は谷間で五十嵐はビハインドが働き場所という所でしょかね。
    最後に太田は映像を見ましたが打撃が課題ですかね。

  3. FIYS より:

    > ヤクルトオヤジさんへ

    スアレスの離脱は残念ですが、新戦力、若手、ベテランと非常に良い形で競争が続いていますね。後は怪我なく開幕を迎えてもらいたいですね。

  4. FIYS より:

    > kさんへ

    吉田はアクションの大きい打撃フォームであり、プロの球に苦しむかな?と思ったのですが想像以上に対応出来ていますよね。いい選手ですよね。

    高梨はストレート次第で数字が大きく変わりそうですね。

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