2020年　キャンプ・オープン戦③

過去記事はこちらから→「2020年キャンプ・オープン戦②」

①新戦力チェック
・エスコバーに関しては、やはりショートとして常時出場できるかどうか？という部分がポイントとなりそうである。今の所ショートの守備はある程度はしっかりこなしてくれているが、バッティングの状態は中々上がってこない。しかしコンタクト率はそこまで悪くないと感じているため、もう少し率は上がってくるのかな？という印象もある。前評判通りどちらかと言えば「守備の人」ということで良さそうである。正直サードで起用ということになればエスコバーの魅力、チームへの貢献度は半減してしまうと思う。ショートとしてチームの内野陣に安定をもたらせて初めてプラス要素が大きくなる選手だと感じる。何度も言うようだがショートとして何試合出場できるか？という部分がポイントである。
・投手ではやはりイノーアが目立っている。大きなアクシデントがない限りは先発ローテ当確ではないだろうか？ストレート、変化球ともに制球が良く、ゴロアウトを重ねる投球はMLB時代と大きく変わっていないように思われる。今の所マウンドやボール、ストライクゾーンの違いにもアジャストできているように感じる。今後は今以上に状態を上げてくるのではないだろうか？
もう一人の新外国人投手クックは、コンディション不良で実戦から遠ざかっているのだが、そろそろ戻ってきそうな報道も出始めているため、開幕延期をポジティブに捉えて調整してもらいたい。
・大卒ルーキー3人衆の中では最も期待値の高かった吉田大喜がコンディション不良で離脱ということでどのような状態なのか心配される。杉山、大西に関しては現段階ではリリーフ起用が想定されているようである。1軍争いのボーダーライン上にいるように感じるが、2人とも自分らしさはしっかり発揮してくれている。
・その大卒ルーキーと1軍枠を争っている長谷川、今野は、先日のゲームで久々に失点したのだが、そこまで完璧に抑えられる訳ではないため、打たれた後のゲームに注目してみたいと思う。また回頭以外のシュチエーションで安定した結果を残せるかどうか？という部分も注目である。

②投手編成
・この部分に関しては、前回の記事を書いて以降、大きな変化はないためそれ程書くことはないのだが、先発、リリーフどちらでも対応できそうな雰囲気を持っていたドラ2ルーキー吉田大喜の離脱は痛いと感じる。ルーキーにそこまで頼らなければならないチーム事情も情けないといえば情けないのだが、チーム事情によって様々な役割をこなせそうな投手だったためここでの離脱は残念である。軽傷であることを願うばかりである。
先発という意味では今日のゲームで山田大が結果を残してくれたため、昨シーズン同様先発である程度投げてくれそうな雰囲気となってきた。吉田大喜の穴埋めとしてまずは山田大にしっかり仕事をしてもらいたい。
・開幕が早くても4月10日以降にずれ込んでいるため、この時間を有意義に使ってもらいたいものである。調整の難しさはあると思うのだが、先発陣、リリーフ陣ともに競争の中で上手く仕上げてもらいたい。

③正捕手争いが面白い
・打線が湿りがちの中で中村はバットでもしっかり結果を出してくれている。これだけ打てれば基本的には中村が正捕手ということで問題はないと思う。打撃で結果を残しているという意味では高卒4年目の古賀も面白い。中村が出始めた頃には投手を引っ張れそうな前向きな性格、積極性、大胆なリード、盗塁阻止、癖のないバッティングなど捕手としてのスキルが非常に高い捕手が現れたと感じたのだが、古賀は古賀で捕手としてのセンスを感じる選手である。冷静な佇まいと柔らかさ、しなやかさを感じさせる身のこなし、そして素直なバッティングが印象的だったのだが、ここに来て身体が出来上がってきており、プロの世界でもパワー負けしないようなプレーが出来るようになってきたと感じる。もともとセンスのあるタイプの選手だけにそこにパワーが加わったことで打撃面でも守備面でも一段、二段レベルアップしてきそうな雰囲気がある。2軍で出場機会を増やすという考え方も1つなのだが、これだけやれるのであれば、1軍で2番手捕手として帯同させても面白いかもしれない。雰囲気のある捕手が出てきてくれたと感じる。

④奥川のコンディション
・ブルペンに入っての投げ込みを複数回に渡って行っているということで順調にメニューを消化しているようである。本人からは「調子は良くなかった。」というようなコメントが多いように感じるが、まずは4月中の実戦復帰に向けて、しっかりコンディションを整えていってもらいたい。開幕の延期自体は奥川本人にとってはそれほど関係のない話かもしれないが、私は奥川を即戦力として期待できると考えているだけに、開幕が延期になったということはそれだけ序盤戦で奥川を1軍で登板させるチャンスが増えたと考えている。無理は禁物であることは重々承知の上ではあるのだが、楽しみである。


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