ビジター初戦は白星発進

ヤクルト2-1中日(延長10回)

神宮での14試合を終えて、今シーズン初のビジターゲームは、ナゴヤドームでの中日戦となったのだが、いかにもナゴヤドームでの中日戦と言った感じのロースコアのゲームで競り勝ってみせた。試合展開からすれば先制点を守り切っての逃げ切り勝ちが理想的ではあったが、8回にマクガフが追いつかれてしまい、延長戦にまでもつれこんでしまった。しかしそういった流れの中でも勝ちを手に出来たことは大きいのではないだろうか?

中5日での先発となったスアレスは初回からコントロールに苦しむ部分もあり、6回を被安打1に抑えながら、申告敬遠を含む7つの四球を与えてしまい、常にランナーを許す苦しい投球となってしまった。それでもボールを動かしたり、緩急を付けたりとスアレスらしい投球で凡打の山を築き、6回を無失点で抑えてみせた。球数はまだ78球ということでもう1イニングは行けるかな?という印象もあったのだが、6回の投球内容と中5日での登板ということを考慮して、6回で降板になったと思われる。今日は四球が多くなってしまったが、ストライクゾーンで勝負できることがこの投手の長所の1つだと思う。相手打線からすると嫌らしさを感じる投手なのではないだろうか?悪いながらも6回を無失点で抑えたこと、四球が多かった割に球数が増えなかったという部分にスアレスの特徴が表れていた。

1-0というスコアの7回から継投に入り、高津監督の理想としては、清水ーマクガフー石山の3人で逃げ切る形だったと思うのだが、7回に清水が無失点で抑えた後の8回のマウンドに上がったマクガフが中日打線に掴まってしまった。1アウトから福田にヒットを許すと続くビシエドにフェンス直撃のタイムリー2ベースを浴び、同点に追いつかれてしまった。高津監督は、安定感のない投球が続くマクガフをここで諦め、左の高橋に長谷川を充て、長谷川がその高橋を四球を歩かすとすぐに梅野を投入した。この場面での長谷川、梅野の投入は驚きだったと同時にマクガフの状態が上がってこないことを示す継投になったと感じる。マクガフがこういう形でマウンドを降りている限りは、ヤクルトのリリーフ陣の安定を図ることは難しい。今日は梅野がよく粘ってくれた。
9回は寺島が抑えると10回に味方打線が勝ち越し、最後は石山が満塁のピンチを招きながらもなんとか逃げ切ってみせた。苦しい継投ではあったのだが、今日は寺島、石山ともに何とか粘ってくれた。
開幕前は8回マクガフ、9回石山という形がヤクルトの1つのストロングポイントになるのでは?と思っていたのだが、この2人で逃げ切れないゲーム、ピンチを招いてしまうゲームが多くなっている。その分清水の安定感は際立っているのだが、マクガフ、石山が固定できないとなるとリリーフ陣は非常に苦しくなってしまうことが予想される。現状ではマクガフ、石山の代わりを務められそうな投手がいないため(7回マクガフ、8回清水という形はなくはないか?)、この2人の復調を待つしかないのだが、リリーフ陣の層の薄さは気になる所である。

打線は中日先発柳の前に苦戦してしまった。前回の平良もそうだったのだが、今日の柳も出来が良かったため、ある程度は仕方ないと感じているのだが、山田哲の不振は気になる所である。ここ数シーズン、山田哲はスランプに陥ると中々脱出できない場面が見られるのだが、今回も中々調子が戻ってこない。今日は坂口が猛打賞でいい形で山田哲に繋いでくれたのだが、坂口の出塁を全く活かすことが出来なかった。1番に出塁率の高い坂口を起用し、2番山田哲で相手バッテリーにプレッシャーをかけるという高津監督の采配はある程度は機能していたはずなのだが、山田哲がここまでブレーキとなってしまうと首脳陣も頭が痛いことだろう。何とか立ち直ってもらいたい。
そんなチームを救ったのはまたもや西浦だった。6回に先頭の村上がヒットで出塁すると続く西浦が追い込まれながらも柳のカーブを何とか拾うと打球は右中間へのタイムリー2ベースとなった。打数と打率からすると13打点という数字は驚異的である。今日も勝負強さを見せてくれた。今日の柳は調子が良かっただけにこの回の村上、西浦の連打で奪った先制点はお互い4番らしい、5番らしい仕事をしてくれたと感じる。
10回はノーヒットながら4つの四球で1点を奪ってみせた。もちろん相手投手の岡田にはプレッシャーがかかるのだが、2アウト満塁で打席に入った井野も相当プレッシャーはかかったはずである。それでもベテランらしくしっかりボールを見て、押し出し四球を選んでみせた。少ない出場機会ではあるのだが、今日は貴重な役割を果たしてくれた。

まずはビジター初戦を勝利で飾れたことを喜びたい。

P.S 勝ち投手は寺島に転がり込みましたね。4年目でのプロ初勝利、リリーフでの初勝利というのは、おそらくプロ入りした当初の寺島がイメージしていたものとはかけ離れていると想像します。それでも苦しみぬいた末に開幕1軍の切符をつかみ取り、ようやく白星を上げた寺島におめでとうの言葉を送りたいと思います。
個人的にはまだ投球内容に信頼がおけないので、今日の記事でもほとんど触れませんでしたが、いつかこのブログで主役として寺島のことを取り上げるゲームが出てくるといいなと思っています。

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コメント

  1. 超匿名 より:

     相手のクローザーが自滅してくれましたね。こちらの抑えも投手が代打でなければどうなっていたかわかりませんね。もし失敗が続くようなら奥川を早めに上げて、中継ぎで何試合か投げて適正を判断してから、おもいきって抑えを任せてみるのはナシですかね。
     昨日のコメントは言葉が足りなかったようで申し訳ないです。優勝して欲しいという気持ちはありますが、私はFIYSさんの予想とは反対の戦績になるのではと思っていたので、良い意味で使いました。

  2. sabo より:

    クリーンナップがかなり理想的に機能してますよね
    西浦が申告敬遠されることが増えてきましたけど裏を返せば相手チームは村上から逃げることが難しくなってるわけで、我々ファンが危惧していた村上が勝負してもらえないという事態が減ってるはずですからね
    そしてやはり山崎が良い。中日バッテリーは山崎を明らかに恐れてますよね

    マクガフは本当に心配ですね。去年の内容を見るに三振が取れる分、事故失点が無い理想的なリリーフだと思っていたのですが今年は三振もあまり取れてないし……石山はまだ「何故失点したかわからない」感じなので内容的にはまだまだクローザーとして信頼しているのですがマクガフはほんと心配です

    今のリリーフ陣だと役割を明確に決めるのが難しそうですね
    クローザーの石山を外すと
    清水が間違いなく一番安定してる。
    ただ梅野、長谷川、寺島、近藤、マクガフあたりは順番が決められないんじゃないかな
    梅野が球速戻ったのは良い傾向ですね

  3. FIYS より:

    超匿名さんへ

    最後は相手の自滅でしたね。代打三ツ間は一瞬意味が分かりませんでした。野手を使い切っていたのですね。

    どちらかというと7勝7敗という数字は「御の字」と考えるファンの方が多いのかもしれませんね。

  4. FIYS より:

    saboさんへ

    マクガフは中々調子が上がりませんね。リリーフ陣をイニングで固定するということは現状難しいかもしれませんね。疲労が溜まらないよう上手く運用してもらいたいですね。

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