菅野のタイムリーだけが余計だった

ヤクルト４－８巨人

巨人との実力差があることは否めない。相手先発が円熟期を迎えているNPB№1投手と言っても過言ではない菅野だったことを考えればある程度理想的な展開に持ち込めていた思う。弱いなりによく粘り戦っていた。それだけに７回２アウト満塁の場面で菅野に浴びた走者一掃のタイムリー２ベースだけが余計だった。

石川の復帰の舞台は神宮での巨人戦。菅野とのマッチアップとなった。石川の士気、チームの士気を上げるにはもってこいの舞台である。そんな石川の勝利のために各選手が普段以上に気持ちが入っていることを見せてくれていたように感じた。初回の４本のヒットで奪った先制攻撃は好球必打での速攻ということで菅野対策が当たった形になったのではないだろうか？
石川の調子も悪くなく、初回、２回と無失点で立ち上がってみせた。３回は簡単に２アウトを取るものの、坂本に一発を浴び、１点差に詰め寄られると５回には坂本、松原、ウィーラーに３連打を許してしまい、同点に追いつかれてしまった。その後のピンチはセンター山崎の大ファインプレーに助けられ、５回２失点で降板となった。５回で被安打９という数字は少し多過ぎるが、それでも５回２失点で納める辺りは流石石川である。今の石川の力、コンディションを考えれば、５回２失点という数字は十分合格点に値すると思う。勝ちが付かないのは苦しい所ではあるのだが、今後もコンスタントに今日のような投球を続けてもらいたい。

石川の粘りの投球もあり、ロースコアの競り合いという展開に持ち込めていたのだが、７回に長谷川、大下が崩れ、試合の大勢も決してしまった。しかし長谷川に関しては、しっかり腕を振ってボールを投げることが出来ており、今長谷川に求めるピッチングは披露してくれたと思っている。まだまだ制球という部分でばらつきはあるのだが、今シーズンに関してはとにかく腕を振って自分のボールを投げ込むことに集中してもらいたい。
大下に関しては、１点ビハインドの１アウト満塁という厳しい場面での登板となったのだが、吉川尚をフォークの連投で三振に仕留め、後はピッチャーの菅野を抑えるだけという形を作ったのだが、結局菅野に走者一掃のタイムリー２ベースを浴びてしまい、試合を壊してしまった。今日のゲームで余計だったのはこの場面だけだったというのが私の感想である。ここで菅野を抑えていればゲームはまだまだ分からなかったはずである。おそらくだが、１点ビハインドでも清水、石山を投入したのではないだろうか？首脳陣も今日のゲームには強い気持ちで臨んでいたはずである。それだけにあまりにも痛い菅野への投球となってしまった。これで完全にヤクルトは今日のゲームに関しては、心を折られてしまった。

打線に関しては、先程書いた通り、初回の攻撃が見事だった。コントロールの良い菅野相手にファーストストライクから積極的にスイングを掛け、わずか５球で坂口、山田哲、青木の３連打で先制点を奪ってみせた。菅野対策は難しく、これまでも積極的に打ちに出て、結局完封や完投を許してしまうこともあったと記憶しているのだが、それでも積極的に打ちに出て青木、雄平のタイムリーで２点を奪ったのはチームとしての菅野対策が当たった格好になったと思う。村上のダブルプレーがもったいなかったなどケチを付けようと思えば付けられるのだが、大エース菅野相手の速攻は見応えがあった。
しかしその後は修正した菅野の前に沈黙してしまい、菅野の連勝をストップするには至らなかった。それでも初回の攻撃は今後に活きる攻撃になったと思う。明日以降意地を見せてもらいたい。

P．S　山田哲は先日の阪神戦での西勇から放ったセンター前ヒットが久々のいい形でのヒットだと思っていたのですが、今日の菅野からのヒットもいいスイングが出来ていたように感じます。少しずつでもいいので復調してきていると願いたい気持ちでいっぱいです。


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