代打川端！

ヤクルト２－１広島

代打川端が代打としてしっかり仕事をしてみせた。ルーキーイヤーから抑え込まれていた森下に黒星を付けるとともに、移籍後中々勝ちが付かなかった田口に勝ちを付ける貴重な一打を放ってみせた。

川端に出番が回ってきたのは、１－１で迎えた7回の表、1アウト2塁、打者田口という場面だった。これまで好投していた田口に代わっての登場ということで代打として大いに期待される場面での出番となった。初球に森下のワイルドピッチもあり、1アウト3塁と場面が変わったのだが、カウント２－２と投手優位のカウントを作られてしまい、追い込まれてしまった。それでも5球目のストレートを見事に弾き返してみせた。キレ、威力ともに抜群の森下のストレートを引っ張ってのタイムリーということで、ここ数年見られなかった力強いスイングが帰ってきた印象である。今シーズンはほぼ代打のみの出場であり、出塁してもほとんどの場面で代走を送られているため、おそらく身体の状態は万全ではないと思うのだが、打席ではしっかり勝負出来るコンディションではあるようである。「代打」という1打席勝負の仕事は非常に難しい仕事だと思うのだが、今シーズンの川端はその1打席のためにしっかり準備し、打席でも高い集中力を発揮してくれている。元々「天才」と称されたバッティング技術を「代打」という1打席勝負の中で存分に発揮してくれている。この日の決勝打については誰もが「代打川端しかない。」と考える場面で起用され、しっかりタイムリーを放ち、森下に黒星を付け、田口に白星を付けるという代打として100点満点の仕事ぶりだったと思う。

移籍後初勝利を飾った田口は、この日も安定感のある投球を披露してくれた。複数の球種を意図するままに操ることが出来るため、いずれの球種もカウント球にも勝負球にも使うことが出来、投球の組み立ての幅が非常に広い投手という印象である。よく荒れ球の投手が登板すると打者が的を絞りづらいという表現が使われることがあるのだが、田口の場合は、コントロールが良いからこそ的を絞らせない投球が出来ると感じる。ここ2，3年ほど巨人では影が薄くなってきていた印象であり、リリーフでの起用も増える中で田口本来の良さが見えなくなっていたのだが、ヤクルトで先発起用されたことによって、田口本来の投球が復活してきているのではないだろうか？6回を投げ、被安打５、与四死球2の1失点という投球内容は先発投手として十分合格点を与えられる数字である。もし甲子園で好調阪神相手に投げていたらどうだったかな？という想像を掻き立てられるようなピッチングだった。
7回～は、清水ーマクガフー石山と勝ちパターン継投できっちり逃げ切ってみせた。勝ちパターン継投とは言え、1点差で推移したゲームだったため、各投手に大きなプレッシャーが掛かったと思うのだが、どの投手もしっかり1イニングを無失点で抑え、ロースコアの接戦を拾ってみせた。こういうゲームを拾えて初めて他球団と勝負出来るようなチーム状況にあると感じているため、こういった勝ちゲームを１つでも増やしてもらいたい。

P．S　石山は多少スライダーの割合を増やしましたかね？普段しっかり観戦することがないため分からないのですが、この日の三者連続三振については、多少組み立てを変えたのかな？と感じる部分がありました。


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