整いました!

ヤクルト4-3中日

別になぞかけをするわけではないのだが、「整いました!」という言葉を使いたくなるような試合運びで3シーズンぶりの5連勝を達成した。先週はDeNA戦での3連勝があり、直後の阪神戦に良い形で挑めると感じていたのだが、甲子園で白星を手に入れることが出来なかった。今度はチームが整った状況で巨人との2連戦に挑むこととなる。ここで勝利を手にすることが出来れば、チーム力が付いてきたと言うことが出来るのではないだろうか?
開幕前は、廣岡と田口のトレードに愕然としたし、開幕直前になっても勝ち筋が見えなかったし、開幕直後の阪神との3連戦で3連敗を喫した時は暗黒時代の訪れを覚悟した。しかしその後はいい意味で想定外だった投手陣の奮闘、村上の活躍などで白星を拾い、ここに来て山田が復調傾向になるとともに新外国人選手が加入し、コロナ関係で離脱した選手も戻ってきている。急に戦力に厚みを感じるようになり、チーム全体が整ってきたことを感じさせてくれる。開幕してからの1か月はヤクルトにとって激動の1か月となった。

この3連戦からサンタナ、オスナが1軍に合流し、即スタメンで出場を果たしている。中日の先発は前回の対戦でほぼ完璧に抑え込まれてしまった小笠原だっただけにどういったオーダーで臨むのか興味があったのだが、1番から7番までは前日のゲームと同じオーダーであり、8番ショートのみ元山から西浦にチェンジした布陣となった。個人的には山崎よりも塩見を使う可能性が高いかな?と感じていたし、2番中村を動かす可能性もあると予想していたのだが、直近の流れの良さもあってか1,2番は組み替えなかった。
その起用に応えるように初回に2番中村に同点ソロホームランが飛び出すと、4回には村上、サンタナ、オスナの3本のソロホームランでリードを広げることに成功した。
村上は前回の対戦で完璧に抑え込まれてしまった小笠原相手にフルカウントからの変化球を泳がされながらも右手のリストを利かせて捉えると、打球はライトスタンドに飛び込む勝ち越しホームランとなった。村上の驚愕のホームランはこれまで何度も見てきているのだが、この日のホームランはまたこれまでとは種類の違う驚愕のホームランとなった。巧さと強さを兼ね備えた打撃は21歳の選手とは思えないものである。
サンタナのホームランは外角のストレートをライトスタンドへ弾丸ライナーで運んだものであり、メジャー時代の動画でよく見た、サンタナらしいホームランとなった。外角のストレートにツボを持っている可能性が高いのだが、このボールをどれだけ高確率で捉えることが出来るか?という部分がサンタナの1つのポイントになると思っている。この日のホームランは見事なものだった。
前日逆転サヨナラヒットを放ったオスナも村上、サンタナに続くように小笠原のチェンジアップを完璧に捉えると打球はバックスクリーンに飛び込む、特大の一発となった。甘い球ではあったのだが、追い込まれてからのチェンジアップにタイミングを崩されることなくしっかりコンタクト出来た所にオスナの打撃技術の高さを感じることが出来た。
前回のゲームでヤクルト打線を抑えた小笠原ー木下拓のバッテリーは、この日のヤクルト打線にどのような感想を持っているだろうか?おそらく全く別の打線になったという印象を持ったのではないだろうか?ちなみに前回対戦した4月11日のゲームのヤクルトのスタメンは、1番山崎、2番中村、3番山田、4番村上、5番荒木、6番塩見、7番西浦、8番中山、9番田口というオーダーである。そしてこの日は、1番~4番までは変わらないものの5番以降に関しては、青木、サンタナ、オスナ、西浦、小川という並びになっている。オーダーを見ただけでもこの日の打線の方が迫力を感じさせてくれる。もちろん山田のコンディションがこのまま上がってくる保証はないし、サンタナ、オスナもまで3試合出場したのみであるため、過信は禁物なのだが、それでも攻撃の幅、オーダーの幅が広がったのは間違いない。

投手陣は、前回の阪神戦で滅多打ちに遭ってしまった先発小川が、この日は、7回を3失点で凌ぎ切り、先発として役目を果たしてみせた。正直初回に武田に先制ホームランを許した時はどうなることかと心配したが、その後は5回、6回にそれぞれ失点したもののリードを守ったまま7回まで投げ切ってみせた。7回で91球を投げ、被安打8(被本塁打2)、無四球の3失点という数字は、良くもなければ悪くもなく、ギリギリ合格点を与えられる数字だと思う。決して好調でなくてもこれくらいにまとめられるだけの投手としての総合力は持っている投手である。
7回まで小川が投げてくれたことによって、この日は、8回清水、9回石山の盤石の起用で逃げ切りに成功してみせた。リリーフ陣の登板数については、登板過多にならないよう首脳陣が配慮している様子が見られるが、それでもこれだけ接戦が多いとどうしても登板数はかさんでしまう。そんな中でもしっかり結果を残し続けているリリーフ陣には頭が下がる思いである。

来週からは整った状態でゲームを行えるのだが、緊急事態宣言の発令により、4月29日の巨人戦、5月3日の阪神戦、5月11日の広島戦が延期になるということである。やはり無観客で試合を行うことは球団経営的にはかなり厳しいものがあるということなのだろう。「整いました!」というタイトルを付けたもののコロナ禍によるシーズンは常に不安定なものであり、整うことのないシーズンなのかもしれない。

P.S 無観客試合になると湿度の関係からか打球が普段より飛ぶ印象が残っている。今後の神宮でのゲームは乱打戦になる可能性もあるのかもしれない。巨人に関しては細かい野球では巨人に分があると思われるため、力でねじ伏せるような野球が見てみたい。

にほんブログ村 野球ブログ 東京ヤクルトスワローズへ
にほんブログ村








コメント

  1. sabo より:

    不思議なものですね。色んなものが噛み合ってる感じがしますよね。
    中日打線は積極的に打ってきて結果2ホーマー3得点ですから早打ちは正解だったと思うんですよ
    でも早打ちだったから小川の球数が少なくて7回までスタミナがもったと思うんですよね
    福留がゲッツーでなくともまだ京田をアウトにするスタミナは余ってるように見えたしそれくらい早打ちだった
    勝ったから言えることですけどスワローズ的にはリリーフの負担過多のいま6回無失点より7回3失点の方が「お得」だったなと。中日が違う作戦なら違う展開もあったなかで「お得」な結果を得られるのが今年のスワローズは持ってる感があります
    もちろんバッテリーは長いイニングを見越して組み立てたでしょうしこの日のヒーローにふさわしいフォアザチームのナイスバッテリーでした
    あと1点差でも小川を信頼した高津采配もお見事でした

    初回中村のホームランを見ても打ちあぐねそうだなと見えた小笠原が3連発に沈んだのも魔を感じます
    村上の片手打ちホームランは誰が見ても変態(笑)
    大谷や柳田もあんな感じでホームランにしてましたが新時代のホームランですね
    サンタナオスナも「らしさ」が出たホームランかな
    塩見が広島戦でのスライディングキャッチで痛めてるのではという噂もありますからサンタナがすぐにライトに入ったのはチームとして大きいですね

    山崎中村の1.2番コンビはやみつきですね
    ゆくゆくは青木を2番にするかもしれませんが最後まで中村2番もありに思えます

    これを言うのは早いかもしれませんが今年のヤクルト打線は2015年より強い!!!

  2. FIYS より:

    saboさんへ

    勝てている時というのは得てしてこういった展開になりやすいんですかね。上手くかみ合いましたよね。

    塩見は怪我の噂があるんですね。故障の多さは気になりますね。

タイトルとURLをコピーしました