無得点では勝てない。無失点では負けない。だから引き分け。

ヤクルト０－０広島

元も子もないタイトルを付けてしまったが、両チームにとって悪くない引き分けという印象である。両チームの投手に拍手である。もちろんホーム神宮でのゲームでスコアレスの展開だっただけに終盤は広島投手陣にもかなりのプレッシャーが掛かったと思うのだが、1点が遠かった。この展開の9回にベテランのような雰囲気で打者を手玉に取る栗林の存在が特に際立っていたように感じる。

今日は投手について簡単に触れてみたい。田口に関しては、相手先発が森下ということで難しいシチュエーションではあったと思うのだが、しっかり自分の役割を果たしてみせた。絶対に先制点を与えたくないマウンドとなったのだが、初回、2回のピンチを防ぐと、そこからは田口らしい打たせて取る投球で広島打線を抑えてみせた。これまで神宮では打ち込まれてしまうことが多く、田口の課題の１つだと思われていたが、今日のゲームでは、ストレート、変化球をコースに散らし、広島打線に的を絞らせなかった。田口の長所である制球力の良さも存分に見せてくれた。
「隣の芝は青く見える。」などと言う言葉もあり、他球団の選手が贔屓球団の選手以上に良い選手に見えるということは良くあることなのだと思うのだが、田口に関しては、ヤクルトでのピッチングを見て、改めて良い投手だということを感じさせてくれている。大崩れしてしまった試合もあり、数字的には決して見栄えは良くないのだが、コンスタントにQSを達成するだけの安定感を持ち合わせている。流石に若くして巨人の先発ローテを奪った投手のことだけはあるな、と感じさせてくれる。昨シーズンから森下には苦戦しているのだが、今日のように投手陣が踏ん張れば、勝利を手にするチャンスは大きくなる。勝てなかったが、今日の田口の投球内容は価値のあるものになったと思う。

打線は森下から6つの四球を選ぶなど、毎回ランナーを出したのだが、森下の力強いボールの前にチャンスで一本を出すことが出来ず、結局7回無失点で抑え込まれてしまった。今日のゲームではいつも以上にコントロールに苦しんでいただけに付け入る隙はあったと思うのだが、最後まで得点することが出来なかった。
森下が降板した後の8回、9回にチャンスが巡ってくるかな？とも思ったのだが、得点を奪うことは出来なかった。冒頭にも書いたのだが、ルーキー栗林の投球内容が際立っていた。角度のある腕の位置から放たれるストレート、変化球ともに一級品であり、ウイニングショットフォークのキレは抜群である。0－0の9回裏というプレッシャーが掛かるシチュエーションでもこれだけ自分の投球が出来ることに栗林の凄さを感じさせられた。

今日は打線が停滞してしまったのだが、明日は打線の爆発に期待したい。

P．S　今日は山田が今シーズン初盗塁を決めましたね。森下相手の盗塁ということで、1点勝負をにらんだ中での価値あるプレーになったのではないでしょうか？徐々に身体が動くようになって来ましたかね？


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