やはり原采配は嫌らしい

ヤクルト2-2巨人

やはり「原巨人」は戦いづらいチームである。今日のゲームの7回の采配などは、本当に嫌らしさを感じた。今日のゲームの勝負所と見ての仕掛けだったと思うのだが、その部分だけでなく、ペナントレース全体や今現在置かれている巨人とヤクルトの状況の違いなど様々な要素を考えた中で仕掛けてきていることが伺える。ヤクルトの心理状況まで考えて揺さぶりをかけてきているように感じる。非常に嫌らしい采配である。原監督は疑うことなき名将である。

9回に代打川端に勝ち越しタイムリーが飛び出していただけに、このまま勝ち切りたかったのだが、9回にマクガフが若林にタイムリー2ベースを浴び、同点に追い付かれてしまった。原監督が勝負を掛け、岡本、中田をベンチに下げた7回のピンチを今野が凌ぎ切り、9回は、本来打席が回るはずの岡本、中田を欠く布陣だったのだが、吉川ヒット、増田大送りバント、若林タイムリー2ベースと流れるような攻撃であっという間に同点に追い付かれてしまった。岡本、中田では出来ない攻撃で同点に追い付かれてしまったところに「原巨人」の真の強さを見た気がした。巨人にとっては「勝ちに等しい引き分け」ということになるのだろう。
しかしヤクルトはヤクルトでよく踏ん張ったということも言えると思う。私自身は、この3連戦に関しては、「3連敗以外はオールOK」という考えを持っていた。2敗1引き分けでゲーム差2.5で留めたことで、優勝争いという部分を考えてもギリギリ踏みとどまったという見方をしている。打線が機能した初戦、高橋が好投した2戦目、石川をはじめとする投手陣が粘り、9回に一旦は勝ち越した3戦目と勝つチャンスがあっただけに勝てなかったのは痛いのだが、それでも「個の力」では十分勝負出来るチームになっていることを確認出来た3連戦にもなったような気がする。
今日は初回の貰ったチャンスで村上のセカンドゴロによる1点しか奪えなかったこと。8回の1アウト1,3塁のチャンスで山田が、村上が甘いボールをミスショットし、勝ち越し点が奪えなかったこと、9回にマクガフが簡単に失点してしまったことで勝ちを逃がしてしまったのだが、巨人と十分戦える状況にあるこが分かった。残り47試合でゲーム差は2.5。まだまだ追いかけることが出来る状況である。まずは勝てるゲームをしっかり勝っていきたい。

今日のゲームに関しては、ベテラン石川の好投と代打の神様川端の「神様ぶり」が印象的だった。
石川は、6回を被安打3(被本塁打1)、無四球の1失点でしっかり先発としての役割を果たしてみせた。球数は少なめではあるのだが、それでも安定して5イニング以上投げることが出来ているのは流石である。巨人に2連敗した状況下での登板だったのだが、ベテランらしく気負うことなく、普段通りの投球に終始してくれた。同じ球速帯のボールで違った変化をかけて、打ち取ったり、緩急差を使って打ち取ったり、コースの出し入れで打ち取ったりと、投球の引き出しの多さを見せ付けてくれた。正直失投は1球もなかったと思う。岡本に浴びたホームランについても悪いボールではなかったし、配球的にもベターな選択は出来ていたと思う。岡本を褒めるべきホームランだった。中々勝ち星には恵まれないのだが、41歳でこれだけの投球が出来るということは、野球少年に夢を与えるだけでなく、現在プロの世界で戦っている投手にも夢や目標を与えているのではないだろうか?素晴らしい投球を見せてくれている。

川端は、昨日何も出来ずに抑え込まれてしまったビエイラから勝ち越しタイムリーヒットを放ってみせた。初球の162キロのストレートにしっかり反応すると詰まった打球ではあったのだが、前進守備の間を抜ける渋いヒットとなった。昨日の打席の内容から考えると、160キロを超えるスピードボールを持つ、ビエイラにアジャストすることは川端と言えども難しいかな?と感じていたのだが、見事にアジャストしてみせた。代打としての身体の準備、心の準備が出来ていなければ、160キロを超えるストレートに初球から反応することは出来ないはずである。それが出来てしまうのだから、やはり川端は「代打の神様」である。大ベテラン石川もベテランという年齢に差し掛かってきた川端もチームの貴重な戦力である。今後のシーズンでも勝利に貢献してもらいたい。

P.S 昨日は全く打てる気がしなかったビエイラから1点を奪ったのは大きい出来事でした。川端のタイムリーも見事だったのですが、ビエイラのストレートに全く力負けせずに打ち返したオスナの2ベースも素晴らしかった。オスナはここの所当たりが止まっており、打率も急降下していたのだが、それでも全力疾走をする姿が目立つなど、下を向かずに切り替えようとする姿が見られましたよね。こういう全力プレーが自然とできることもオスナの魅力だと感じます。

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コメント

  1. JEF九郎 より:

    この3連戦は脇役の大奮闘と、主役の不甲斐無さが結果に出ましたね。脇役とは川端であり塩見、オスナであり、石川、高橋、清水など。
    主役は村上、山田、小川、マクガフ辺りを私はイメージしてます。

    特に山田はなかなかチームだとオリンピックの時の集中力(オーラ)が出て来ませんね(笑)

    優勝に向けては彼の活躍無しには絶対に不可能なので、これまでの彼の殻を破るような精神的成長が望まれます。ただ、今年はキャプテンに志願している等、少しづつ変化も起きているので、まだまだ期待しています。

    ※ 川端は確実に進化してますね、、、!
    2015はここまで勝負強くなかった。
    ドン底から辛酸を舐めて這い上がる姿は、
    大変勇気を与えてくれますね。
    グッズ買い足そうと思います。

  2. sabo より:

    私も引き分けならギリギリOKと思ってましたが形はちょっと不格好なのが気になりますね
    不格好な形で勝つのは良いのですが不格好な引き分けとは見た目が負けに等しい引き分けで、自信が付かない感じがするんですよね


    オスナ中村サンタナの打順はもう少し自由に変えても良い気がしますね
    中村5番でもいいんじゃないかな

    残り47試合。残り試合が多いのは基本的には不利ですが順位を追いかける立場と考えれば残り試合が多い方が有利ですし面白いですね

  3. FIYS より:

    JEF九郎さんへ

    是非「主役が奮起」というタイトルで記事が書ける日が来るといいなと思っています。

    川端の集中力は素晴らしいですね。

  4. FIYS より:

    saboさんへ

    これからはタイトなスケジュールとなりますが、追いかける展開であれば試合数が多いということはメリットにもなり得ますからね。最後まで諦めずに戦ってもらいたいですね。

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