ヤクルト13-3阪神
今日のゲームの注目ポイントの一つが阪神先発高橋遥の出来だった。今シーズン初登板ということで、立ち上がりに何としてでも得点を奪い、相手のリズムを崩したいという思いがあったと思うのだが、相手のミスも重なる中で初回に一挙5点を奪って試合の流れを決定付けてみせた。これで甲子園での阪神との3連戦を2勝1敗で終えることが出来た。何とか優勝争いに踏みとどまれた状況である。残り41試合。どこまで阪神、巨人に喰らい付けるだろうか?
高橋遥の立ち上がりについては、しっかり2軍で結果を残して、1軍のマウンドに上がってきただけのことはあり、ボール自体はそれなりに走っているように感じた。しかし内野安打やコースヒット、エラーも重なりチャンスが広がると村上の2点タイムリー、中村のヒットとサンズのエラーでの1点、サンタナのラッキーな2点タイムリー2ベースであっという間に5点を奪うことに成功した。私が想像していた形は、高橋遥の立ち上がりの不安定さに付け込んで1点でも奪えれば…というものだったのだが、今日の5得点に関しては、高橋遥の不安定さというよりは、阪神野手陣の乱れによる5得点だったため、想定外の形での5得点だった。いくら首位に立つ阪神と言えどもこれだけミスが失点に繋がっては、試合の流れを取り戻すことは容易ではないはずである。
これでヤクルト先発の高橋奎が初回をしっかり抑えることが出来れば、ある程度落ち着いて試合を進めることが出来るかな?と思ったのだが、高橋奎は高橋奎で初回に近本、中野に連打を浴び、1アウト後にはマルテにもヒットを浴び、1アウト満塁のピンチを招いてしまい、このままバタついてしまう危険性もあったのだが、サンズを三振、大山をショートゴロに斬って取り、何とか無失点で立ち上がってみせた。終わってみれば、この初回の攻防が全てと言っても過言ではないゲームとなった。
高橋奎に関しては、こういった展開でも大崩れしてしまう危険性がある投手だったし、今でもまだ信用しきれない気持ちも持っているのだが、それでも今シーズンは1軍で登板をし始めてから以前に比べて安定感のある投球を続けてくれている。今日は4回に2アウトから死球も絡む中で3点を失い、ヒヤッとする場面もあったのだが、それでも6回3失点にまとめてみせた。ストライク先行の投球が出来ており、奪三振10、与死球2ながら球数が102球に抑えられていたところに成長を感じさせてくれた。初回のピンチを最後はチェンジアップで凌いだように、以前に比べてチェンジアップが使えるボールになってきている印象がある。ストレートとスライダーのキレで勝負し、時折目先を変えるためにチェンジアップを投げているというのが以前の高橋の姿だったと思うのだが、今の高橋は勝負球としてチェンジアップも使えるようになってきている印象である。素人考えではあるのだが、このチェンジアップの精度が高まったことで投球の幅が広がり、試合を作れるようになったという部分はあるのではないだろうか?
負け越せば優勝争いから一歩後退するという状況で奥川、高橋という若手2人がともに「らしい」投球を披露し、チームを勝利に導いてくれた。シーズン終盤の痺れるゲームでこういった投球を披露できたことは、奥川、高橋にとって大きな経験になったと思うし、チームにとっても今後のタイトなスケジュールを考えると大きな収穫になったと考えられる。
残り約40試合という段階でも優勝争いに踏みとどまりヒリヒリした気持ちを持って応援することが出来ることにファンとしての幸せを感じている。
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コメント
奥川に高橋と単にローテを埋めるだけではなく、勝てる投手になってきているのが心強いですね。小川の調子が戻ってくれれば、首位へのチャンスもあり得そうです。
棚から牡丹餅の勝利ですが、この時期に運で勝てたのは大きい
高橋奎二はチェンジアップがハマってきましたね
チェンジアップが決め球になるのでスライダーや不意を衝くカーブも効きますね
主軸の打線も調子を戻してきましたね
流れは良いです
超匿名さんへ
高橋に関しては、一気にブレイクしてもらいたかったところでブレイクしきれなかったため、どうなってしまうかな?という不安もあったのですが、ここに来てようやく先発としてのコツのようなものを掴みましたかね?大きな戦力になってくれていますよね。
saboさんへ
ツキもありましたが、高橋がしっかり投げれたからこその勝ち星だったと思います。投げるボールの質の良さは元々評価されていましたからね。このまま突っ走ってもらいたいです。