悔しい気持ちがあるうちはまだ戦える

ヤクルト３－５中日

先発の石川は、5回2アウトまでこぎつけ、あと1アウトで勝ち投手の権利を得られたのだが、そこから四球を挟んでの4連打で4点を失い、負け投手となってしまった。メンバー的には1.5軍の中日打線を抑えられなかったため擁護できない部分はあるのだが、石川自身がベンチに戻り悔しさを押し殺している姿が印象的だった。41歳にしてまだまだ石川の闘争心は衰えていないことが確認できた。まだまだ戦えるだけの力を持った投手である。
しかし今週はバンテリンドームでの3連戦含め、中日が来季を睨んだメンバーで戦う中で1勝2敗1引き分けと負け越してしまった。最低でももう1つは勝っておきたかった所である。選手、首脳陣も優勝に向けてのプレッシャーが日に日に重くなってきていると思われる。そして決して優勝慣れしていないヤクルトファンも1つの勝利、敗戦にやきもきする毎日である。シーズン残り10試合を切る段階でそんな気持ちで贔屓のチームを応援できることを幸せに感じたい。

石川は立ち上がりに岡林、大島に連打を浴び、いきなりピンチを招いてしまったのだが、ここでビシエド、高橋周を打ち取り、無失点で立ち上がることに成功する。味方打線がチャンスを作りながら中々援護点が入らず、雨の中でのマウンドという難しさもあったのだが、それでもベテラン石川は、4回まで落ち着いた投球で中日打線に得点を許さなかった。5回も2アウト2塁というピンチを招いてしまったのだが、それ程大きなピンチとは思えなかった。しかしここで根尾に同点タイムリーを許すとここから岡林に2ベース、大島に四球を与え、2アウト満塁とピンチを広げてしまうとビシエドに2点タイムリー、高橋周にタイムリーを浴び、まさかの4失点で5回を投げ切れずに降板となってしまった。一旦打たれ出すと止められなくなってしまう悪い時の石川の特徴が顕著に表れてしまった。中5日での登板は石川にとってそんなに難しいシチュエーションではないと思うため、その影響があったとは思えない。修正すべき点をしっかり修正してもらいたい。

打線は前回の対戦時に抑え込まれたロドリゲス相手に序盤は毎回のようにチャンスを作ったのだが、2回に中村のダブルプレーの間に挙げた点のみに抑え込まれてしまった。初回～3回までは毎回ダブルプレーを記録するなど、拙攻の連続となってしまった。5回にようやくサンタナのホームランと山田のタイムリーで2点を返したのだが、その後のチャンスに一本が出ず、追いつくことが出来なかった。これだけチャンスを潰してしまっては、中々試合の流れを掴むことは難しい所である。6回以降は、中日リリーフ陣の前にほぼ完璧に封じられてしまった。
前日の逆転勝ちで打線がこのまま乗ってくれれば…という願いがあったのだが、願い通りにはいかなかった。塩見がスタメンを外れるなどベストメンバーではない部分もあったのだが、明日以降どういったオーダーを組むだろうか？好調サンタナを5番に上げ、オスナを7番で気楽に打席に立たせるような打順の組み換えもありえるだろうか？

明日のDeNA戦で敗れるようなことがあると多少嫌な雰囲気になることが予想されるため、大事な一戦となりそうである。2001年も2015年も苦しんでの優勝だったし、2011年はシーズン後半まで逃げておきながら中日に逆転優勝を喰らってしまうこともあった。喉元過ぎれば忘れてしまうのが人間ではあるのだが、今シーズンも2001年や2015年のように苦しみながらもしっかりリーグ優勝を手にしてもらいたい。応援あるのみである。


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