やっぱり村田は強かった。そしてゴロフキンも。

ボクシング

WBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(36=帝拳)が同級最強の「頂」に屈し、2団体の世界王座統一に失敗した。世界的スターとなる元3団体統一同級王者で現IBF世界同級王者のゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)に9回2分11秒TKO負けを喫した。
(日刊スポーツ引用)

戦前の記事はこちらから→「村田VSゴロフキン

日本ボクシング史上最大の一戦と謳われた一戦は、その名に恥じない好ファイトとなった。村田もゴロフキンも年齢を重ね、ブランクも大きかったのだが、それでも強さを見せてくれた。
戦前の予想通り、1ラウンドから村田は積極的にプレッシャーを掛け、常に前に出るような形でゴロフキン相手にパンチを出していった。序盤は同様の展開のラウンドが続き、村田がゴロフキンのボディにパンチをヒットさせる場面もあった。村田陣営が打倒ゴロフキンのために考えた作戦を村田自身がしっかり遂行してみせた。この作戦が通用しなければ手も足も出ずに完敗という展開もあり得たのだが、今日はそのような展開にはならなかった。村田の対ゴロフキン戦に掛ける強い想いが伝わってくる積極的なボクシングとなった。
しかし4ラウンド辺りから、徐々にゴロフキンのジャブ、左右の多角的なフックなどが村田を捉えるようになってきた。村田も丁寧なガード、ブロッキングで致命傷は避けていたのだが、確実にダメージは蓄積されていった。この辺りがゴロフキンの強さと言うことになるのだろう。村田もペースを完全には握らせないように、気迫で打ち返していたが、ゴロフキンのプレッシャーの前に後ろに下がらされる場面、ロープを背負ってパンチをまとめられるシーンが増えていった。そして9回には右フックをまともに喰らい、膝が崩れたところでタオル投入となった。

村田は負けてしまったのだが、最高の大舞台でしっかり自分の実力を出し切ってみせた。やはり並のボクサーではないことを証明してくれた。私は普段から日本人ボクサー絡みの世界戦くらいしかボクシングを観戦しないため、軽量級の試合ばかり見てきたのだが、村田がプロに転向して以降は、ミドル級の試合も見るようになった。軽量級にはない破壊力のあるパンチの応酬があり、迫力を感じることが出来た。日本人にとってミドル級という階級は決してなじみのある階級ではなく、世界とも距離のある階級だったのだが、村田がその差を埋めてくれた。世界最高峰に君臨するゴロフキンを倒すまでには至らなかったのだが、ゴロフキン相手にも通用する部分があることを示してくれた。

西岡VSマルケス、西岡VSドネア、長谷川VSモンティエル、井上VSドネアなどこれまでも世界に名の通ったボクサー同士の激闘を何度か見てきたのだが、今日の村田VSゴロフキンもそういった対戦に引けを取らない好ファイトとなった。

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