ヤクルト2xー1阪神
流石昨シーズンのチャンピオンチームである。個々人の数字を見ただけでは伝わらないチームとしての強さを感じさせてくれるゲームとなった。様々なパターンの勝ちゲームを作れている所に高津監督の柔軟性も感じることが出来る。今シーズンは不思議と神宮球場でロースコアのゲームが多くなっているのだが、今日も投手陣が踏ん張る中で最後の最後にここまで苦しんでいる青木、オスナが殊勲打を放ってみせた。村上のあわや逆転サヨナラホームランという打球がフェンスを越さなかった時点で、今日のゲームは厳しくなったと感じたのだが、昨シーズンのリーグ優勝、日本一に貢献してくれた中村、青木、オスナがそれぞれに仕事をし、逆転サヨナラ勝利に繋げてみせた。
9回に殊勲打を放った青木、オスナは、今シーズン、開幕前のオープン戦から中々結果を出すことが出来ず、苦しみ続けていた。ここの所スタメンを外されることも多くなってきており、素人目にも2人が苦しい状況にあることが伺えた。今日のゲームでは青木が6番レフト、オスナが7番ファーストで起用された。しかし打線は繋がらず、0-1というスコアのまま9回裏の攻撃を迎えることとなった。阪神は現クローザーの岩崎を投入し、逃げ切りを図った。
その岩崎に対して、先頭の山田が四球で出塁すると続く村上はレフトへ大飛球を放ってみせた。一瞬逆転サヨナラホームランかという打球だったのだが、あと一伸びが足りず、レフトフライに終わってしまった。冒頭にも書いたのだが、これで今日のゲームは厳しくなったと感じたのだが、続く中村が追い込まれながらもセンター前にヒットを放ち、1塁ランナーの山田の好走塁もあり、1アウト1,3塁とチャンスを広げると、ここで不振の青木、オスナに打席が回ってきた。最初に打席に入った青木は岩崎のスライダーをしっかり捉える同点タイムリー2ベースを放ち、試合を振り出しに戻すとともに一気にサヨナラ勝ちのチャンスを作ってみせた。続いて打席に入ったオスナは、カウント2-0からの高めの変化球をライトへ運ぶサヨナラ犠牲フライを放ってみせた。ここまで苦しみ抜いていた青木とオスナに一打は、チームを乗せる一打になる可能性があるのではないだろうか?
9回の攻撃に関しては、それぞれの打者、走者が自分の役割を理解して仕事を遂行してくれたように感じる。0-1という最少得点差で最終回を迎えたからこそ、繋がった部分もあると思うのだが、各選手が個人プレーに走ることなくチームの勝利を最優先にプレーした結果のサヨナラ勝ちは、チームにとっての成功体験になったのではないだろうか?昨年のリーグ優勝、日本一という結果がいい意味で今シーズンに繋がっている気がする。
9回のサヨナラ勝ちの場面ばかりにスポットライトが当たってしまうのだが、投手陣の踏ん張りも忘れてはならない。先発のサイスニードはここの所、ゾーン内で勝負する投球が出来ており、特にゲーム前半は、ボールの威力を活かして安定した投球を見せてくれている。今日は5回に糸原にホームランを浴びてしまったのだが、それ以外については危ない場面も少なく、7回で92球を投げ、被安打4(被本塁打1)、与四死球1の1失点で先発としての役割を果たしてくれた。サイスニードは、これまで好投していても7回まで投げ切るに至らなかったのだが、今日は7回を投げ切り、リリーフの負担を軽減させてくれた。サイスニードに関しては、NPBにおける自分の投球パターンを確立しつつあると感じる。
リリーフ陣は8回清水、9回大西と1点ビハインドの場面できっちり仕事をしてみせた。清水は今日1軍登録されたばかりであり、普段とは違うポジションでの登板となったのだが、しっかり無失点で抑えてみせた。打球を足に受けてしまった影響はもうないように感じる。徐々に状態を上げていってもらいたい。大西も大事な場面でしっかり阪神打線を抑えてみせた。リリーフ陣の層の厚さは心強いばかりである。
今日のサヨナラ勝ちは明日に繋がる勝利だと感じる。阪神の投手陣も状態は良さそうなのだが、このままカード勝ち越しに繋げていきたいところである。
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コメント
昨日は九回裏というおいしいシーンのみのTV観戦で、中村の低めをすくいあげたバッティングは技術を感じたし、青木の打ってやるという思いも伝わってきました。オスナも右方向は伸びるので、打った瞬間サヨナラを確信しました。
岩崎は良い投手ですが、スアレスと比べると絶望感は少ないですね。クローザーが抜けた穴を感じた一戦でした。
去年の終盤戦のような粘り強い野球を見せてくれましたね
これぞ去年の優勝チームという野球でした
青木オスナはバッティングで苦しんだのが報われましたね
サイスニードとリリーフ陣の奮闘もお見事でした
清水の復帰でリリーフ陣の戦力は最善といえるのではないでしょうか
超匿名さんへ
いいとこどりで観戦出来たのですね。9回の打線の繋がりは見事でしたよね。
saboさんへ
ディフェンディングチャンピオンらしいサヨナラ勝ちとなりましたよね。
投手陣の踏ん張りがあったからこそのサヨナラ勝ちですよね。