こういうシーズンだからこそホームランと四球に注目してみようかな

ヤクルト1-3DeNA

「こういうシーズン」というのは「投高打低」のことを指している。今シーズンも40試合以上を消化したのだが、目に見えて得点数が減っている。2011年~2013年頃まで続いた統一球(いわゆる低反発球)騒ぎを思い起こさせるような変化がNPB全体で起こっている。ボールの反発係数一つで選手の数字は大きく変わることを経験したのが、この2011年~2013年頃までシーズンだった。今シーズンの「投高打低」の要因は現状分かっていないのだが、そろそろ戦略面でも各チームに変化が出てくるのではないだろうか?「1点の価値」が高くなるシーズンになりそうである。そこで注目したいのが、ホームランと四球である。特にホームランに関しては、これまで以上に価値が大きくなると思われる。2011年シーズンの前半をヤクルトが首位で快走できた要因の1つに畠山とバレンティンのホームランによる得点というものがあった。低反発球でもホームランによる得点を重ねたことで得点力がアップした部分はあったと思う(後半の失速で得点力もダウンしてしまい優勝は逃すのだが…)。「1点を取りに行く野球」と言われると機動力を絡めた小技をイメージしがちなのだが、ホームランを打てる長距離砲の存在が大きいことを過去の歴史から学んでいる。そうなると山田、村上、オスナらの長距離砲に期待したくなる気持ちが強くなる。

この日のゲームのポイントは終わってみれば、初回の3失点ということになるのだと思う。しかし高梨は、初回の3失点以降はよく粘り、7回3失点とゲームは作ってみせた。正直昨シーズンであれば「ナイスピッチング」と声を掛けても問題ない投球だったように感じる。しかし冒頭にも書いた通り今シーズンは「投高打低」のシーズンとなっている。そう考えると先発投手として初回の3失点は致命的である。1点の重みが大きくなる中で、初回の3失点はゲームマネジメントが非常に難しくなる状況を作ってしまうことになる。これまでは先発投手に関しては、QSを達成していればある程度役割を果たしたという見方をしてきたのだが、もう少し及第点のハードルを高くしなければならないかもしれない。

打線は初回に2つの走塁死でチャンスを作り損ねたことが痛かった。しかし「投高打低」のシーズンの中では、積極的な仕掛けは必要になってくる。ここ数試合、チームとして積極的な走塁を意識的に行っているように感じるのだが、この辺りは、もう少し今の姿勢を貫いてみても良いのではないか?と感じている。好走と暴走は紙一重と言われるが本当にその通りだと思う。上手く行かなかったときにどう振り返るかが大切になってきそうである。
こんなゲーム展開だからこそ山田、村上、オスナ当たりの長距離砲のバットに期待したかったのだが、今日は3人で11打数0安打と1つの出塁すら許してもらえなかった。ここまで抑え込まれてしまうと当然得点力は落ちてしまう。しかしこのことについては、野手陣だけの責任と言えない部分もある。やはりそれだけ初回の3失点が重くのしかかったという見方も出来ると思う。DeNAバッテリーは3点のリードを有効に使って攻めの投球が出来たという部分はあったのではないだろうか?これが同点、もしく1点差くらいの展開であれば、山田、村上辺りにはもう少し慎重な投球にならざるを得なかった可能性はある。山田、村上の3,4番は、屈指の破壊力を持ったコンビである。ロースコアの展開になればなるほど、相手バッテリーは山田、村上のホームラン及び長打を嫌がるはずである。そうなると自然と増えるのが四球である。四球は四球で貴重である。四球が得点に繋がる場面が増えれば、これまた自然と得点力がアップするはずである。
今後も「投高打低」が続くかどうかも見守りたいが、こういう時こそホームランと四球という2つのスタッツに注目してみたいと思う。

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コメント

  1. sabo より:

    「投高打低」ですよね。パリーグはもっと極端になってるし。実際ボールに違いとかあるんでしょうか?

    高梨は調子が悪かったわりによく7回もちましたね
    この辺りもよく粘れたのか「投高打低」だからなのか判断が難しいです

    何にしても序盤で点を取らないとなりません
    キブレハンが待ち遠しい

  2. FIYS より:

    saboさんへ

    統一球問題を経験しているため、どうしてもボールのレギュレーションはどうなっているのか?という部分は気になってしまいますよね。反発係数の変化で野球の数字が大きく変わることは分かっていますからね。

    高梨の評価も相対評価で行くと合格点が上げづらいですよね。

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