ヤクルト3-0ソフトバンク
前日に交流戦優勝を決めていたのだが、あくまでも交流戦の優勝であって、シーズンはまだまだ続いていく。気を抜いている場合ではない試合で躍動したのは、高橋だった。前回登板時は、コントロールに苦しんで自滅しかけたのだが、今日は無四球でプロ入り初完封を飾ってみせた(まあ日本シリーズで完封はしているのですが…)。
これで交流戦を18試合制になってからの最高勝率で終えるとともに、ソフトバンク相手に2年連続3連勝を飾ってみせた。最高勝率に関しては、分母も少ないため、今後更新される可能性のある数字だとは思うのだが、それでも14勝4敗という数字は立派である。ソフトバンク相手に2年続けてPayPayドームで3連勝したことについては、感慨深いものがある。2000年代から球界の中心を担ってきたソフトバンクは、交流戦がスタートした時点ですでに巨大戦力を作り上げていた。そのソフトバンクに交流戦で喰らい付くことが、交流戦トータルの成績に直結する部分があったのだが、やはりこれまでソフトバンク相手には中々勝ち星を増やすことが出来ていなかった。しかしここに来て2年連続スイープということで、目に見えて差が縮まってきていることを実感することが出来ている。今回の3連勝に関しては、昨年の日本一のチームとして、真っ向勝負でソフトバンクを倒した印象であり、これでソフトバンクアレルギーのようなものを払拭できたのではないだろうか?3試合ともに「強い勝ち方」が出来たのではないだろうか?
先発の高橋は、前回登板での課題をしっかり修正することが出来ていた。高橋に関しては、投げるボールの質は一級品であるため、コントロールやメンタルの揺らぎがなければ、自ずと結果は付いてくるはずなのである。今シーズンに関しては、メンタル面では成長を感じることが出来ており、マウンドで非常に集中している姿が見られる。この集中力の高さが結果にも結び付いていると思うのだが、多少力んでしまいフォームのメカニックという部分でズレが出てしまうと、その修正に苦しむ場面が見られることがある。前回の西武戦は5回で8つの四死球を与えるなど、まさにコントロールの修正が利かなかった登板になってしまったのだが、今日は、スライダー、チェンジアップといった変化球でしっかりストライクを稼ぐことが出来ていたため、武器であるストレートがいつも以上に効果的だった。9回で118球を投げ、被安打6、無四球、10奪三振での完封は、高橋の魅力が存分に詰まった投球となった。今シーズンのヤクルトは投手陣が好調なのだが、登板時にもっともワクワクさせてくれるのが、高橋奎二である。才能を中々開花させられないでいたのだが、昨シーズン途中から、間違いなく殻を破った印象がある。見ていて楽しい投手である。
一方でソフトバンク先発の大ベテラン和田の投球内容も凄かった。いわゆる松坂世代のトップランナーとして活躍してきたサウスポーなのだが、年齢によるコンディション作りやスタミナ面での衰えは感じるのだが、投球スタイルに関しては、全く老け込んだ姿が見えないのである。この和田の若さを感じさせる投球の前に、ヤクルト打線は沈黙してしまった。塩見が2ベースヒットを放った以外は、ノーヒットで抑え込まれてしまった。長いイニングを投げることは難しくなっているのかもしれないが、1回~6回までの投球については、全盛期と何ら変わりのない出来に感じた。改めて凄い投手だと感じた。
それでも高橋が得点を許さず、0-0で試合が推移すると先に試合を動かしたのは、ヤクルトだった。8回からマウンドに上がった又吉から1アウト2塁のチャンスを作ると9番長岡が右中間を破るタイムリー2ベースを放ち、均衡を破ってみせた。長岡に関しては、打率は.240なのだが、打点は26とチャンスで強さを感じさせてくれている。すでに1軍のスピード感やプレッシャーに慣れてきている姿があり、大きなアクシデントがなければ、簡単にはショートのポジションは失わないような雰囲気が出てきている。開幕戦からスタメン出場が続いており、そろそろどっと疲れが出てしまっても不思議ではない状況にあると思うのだが、バットも振れているように感じるし、守備面でもしっかり足が動いているように感じる。チームが首位を走る中で、これだけのプレーを継続できることが素晴らしい。
長岡のタイムリー2ベースの直後には、塩見に2ランホームランが飛び出した。又吉のストレートを捉えると打球はレフトホームランテラスにライナーで飛び込む2ランホームランとなった。ストレートを引っ張って長打に出来るようになった部分に塩見の成長を感じることが出来る。相手投手のボールの捌き方に幅が出てきているのではないだろうか?後半戦もこの状態を維持してもらいたいものである。試合展開的にも塩見の2ランホームランは大きな意味を持つ一発となった。
今日の試合含めて、投打ががっちり噛み合う交流戦となった。これで2位巨人との差を7まで広げたのだが、昨シーズンは交流戦終了時点では阪神が逃げており、ヤクルトは逆に7ゲーム差を追う展開となっていた。その時点ではかなり厳しいゲーム差だと感じていたのだが、最終的には逆転した経過がある。シーズンはまだ折り返し地点にも達していない。ここからがまだまだ長いのである。リーグ再開までに少し間が空くのだが、金曜日からの広島戦を上手く立ち上がりたい所である。この展開であれば何としてでもリーグ2連覇を達成してもらいたい。
P.S オスナの牽制後のタッチプレーが話題になっていますね。リクエストの制度があるからこそアウト判定がなされるプレーですよね。常にアウトを狙う姿勢は悪くないと感じます。
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コメント
前日は打者村上に興奮し、この日は投手高橋に興奮することになりました。無四球は出来過ぎな気がしますが、強敵ソフトバンク相手に二桁奪三振で堂々の完封勝利でしたからね。最後までボールの威力が衰えず、本格派左腕ここにありという威容でした。これなら二桁勝たないとおかしいくらいです。
交流戦を振り返れば、主役のサヨナラ弾あり、脇役のサヨナラ弾あり、小川の決勝弾や石川の交流戦最多勝、0を並べるリリーフ陣に左腕エースの完封締めと盛りだくさんでしたね。ヤクルトのための交流戦であったと言って過言ではなさそうです。
交流戦完全優勝を最後に高橋奎二の無四球完封(塩見バースデーHR付き)で飾るとは勢い止まる気配無いですね
とにかく今年の交流戦は試合の度に強くなる。選手がタフになるという印象でした。勢いで勝ち抜いたという気がしたのは最後の5連勝くらいで西武に3連勝するまではコツコツ勝ち試合を拾ったような展開も多かった。しかし終わってみれば数字の上でも印象でもヤクルト強い気がしますよね。まあ最後が強者ソフトバンク相手ってのもありますが
YouTubeのヤクルト公式チャンネルで高津監督が言ってましたが2日間は完全休養で「リセットして」とのことで、その通り選手たちにはリフレッシュして金曜を迎えて欲しいです
そういえば高津監督は投手運用が上手いですが野手を休ませるのも上手いですよね。レギュラー以外では一歩抜けてる山崎を怪我でも無くてもスタメン外したりするのも疲労や調子を考えてのことなのかなと
ヤクルトが交流戦で優勝して6カード全て勝ち越して悪いです。しかも西武戦でヤクルトは3連勝しやがって。西武は3年ぶりのパ・リーグ優勝に向けて広島戦以外負けることが容赦されないのに。来年度の交流戦で優勝するのは広島でヤクルトは絶対に8位以下で終わってください。広島は交流戦で3季連続最下位となってしまいました。金曜日からリーグ戦再開ですが、金曜日からの広島戦でヤクルトは絶対に3連敗してください。広島は4年ぶりのセ・リーグ優勝だけでなく、38年ぶりの日本一に向けるためにも負けることが容赦されません。ヤクルトは絶対にリーグ連覇しないでください。ヤクルトがリーグ連覇したら広島のリーグ優勝回数9回に追いついてしまうことになります。セ・リーグで巨人がリーグ優勝できなかったら広島しかリーグ優勝が容赦されません。日本シリーズに行ってほしいのは広島と西武で広島が西武に4連勝して日本一になってほしいです。昨シーズンヤクルトがリーグ優勝と日本一を達成したことは今でも許せません。今シーズンヤクルトは絶対に最下位で終わってください。ヤクルトファンには申し訳ありません。
超匿名さんへ
高橋の投球内容は非常に魅力的なものでしたよね。結果もしっかり付いてきましたよね。
ファンにとっても夢のような交流戦となりましたよね。
saboさんへ
ここまで勝ちを重ねるとは思っていませんでした。驚きです。
高津監督の采配には唸らされるばかりですが、YouTubeでのコメントなどを見ていると、コミュニケーションという部分を非常に重視している監督なのだろうな。と推測することが出来ます。コミュニケーションがあってこその采配なのだと感じます。
カープ大好きさんへ
毎回最後の一言に気遣いを感じます。ありがとうございます。