10－0で10ゲーム差

ヤクルト１０－０中日

カード初戦を落としたものの、その後2連勝し、これで11カード連続勝ち越しとなった。今日のゲームは初回に村上に満塁ホームランが飛び出すなど序盤で試合を決め、１０－０の大勝となった。2位巨人とのゲーム差も10まで広げることに成功した。バンテリンドームナゴヤでの１０－０というスコアも、2位とのゲーム差がすでに10ゲーム開いたことも、11カード連続勝ち越しもにわかには信じられない数字が並んでいる。確かに昨シーズン日本一に輝いたチームではあるのだが、シーズン前の下馬評で圧倒していた訳ではない。チーム状態もそれ程良くないということをこのブログでも書き続けていたのだが、交流戦辺りから強さを感じさせるゲームが増えてきている。30年以上ヤクルトファンを続けている身からしてみると様々なシーズンを経験しているだけにこういった展開になっても油断することはないのだが、そろそろ「今のヤクルトは強い。」ということを認めなければならないのかもしれない（もちろん嬉しいことなのだが…）。

今日は初回の村上の満塁ホームランが大きかった。中日先発岡野の立ち上がりを攻め、いきなり0アウト満塁で村上に打席が回ったのだが、フルカウントからのフォークを上手く拾うと、打球はライトスタンドに飛び込む先制満塁ホームランとなった。これで今シーズン4本目の満塁ホームランとなった。岡野には前回の対戦時で抑え込まれていたため、早めに先制点が欲しかったのだが、最高の形で先制点を奪うことが出来た。「ホームランを打ってほしい。」とファンが願う場面で本当にホームランを放ってしまうのだから驚いてしまう。村上は8回にも2ランホームランを放つなど、この試合、4安打、2本塁打、6打点と大爆発となった。打席での威圧感もすさまじく、おそらくどの球団のバッテリーもどういった配球をすれば打ち取れるか考えることに苦慮しているはずである。それ程までに対峙し辛い打者に成長を遂げてくれた。現代野球においては、4番に最強打者を配置するとは限らないのだが、4番にどっしり最強打者がいてくれる打線のメリットも十分に感じさせてくれる。今後は今以上に四球が増えると思うのだが、そうなると自然と打率は高くなっていく可能性がある。もちろんまだまだ気が早いのだが、三冠王の可能性も現実味を帯び始めている。「4番打者」の価値を高める活躍をしてくれているのが、今の村上である。
今日は、山田にも走者一掃のタイムリー2ベースが飛び出し、3番山田、4番村上で9打点を荒稼ぎしてみせた。山田の状態は良くないのだが、それが目立たないくらいチームが勝利を重ねている。私はチームが勝利してくれればどういう状況でも良いと捉えるファンなのだが、それでも山田が打って勝つと気持ち良いものである。

投手は、序盤からの大量援護を味方に、高梨が攻めの投球を披露し、9回で125球を投げ、被安打６、与四死球3という数字で完封勝利を飾ってみせた。大量援護に恵まれたとは言え、9回まで投げ切ったことは大いに称賛されるべきだと思う。高梨はどちらかというと荒れ球に特徴がある投手であり、どうしても球数が増え気味であり、スタミナがあってもイニングを喰えない印象があった。しかし今日は大量リードも活かしながらストライクゾーンで勝負することが出来ており、最後まで危なげない投球を披露してくれた。前日に原が序盤のリードを吐き出し、5回で降板になったことを思うと、今日の高梨の完封劇は原とは対照的な投球となった。高梨が完封しての10－0というスコアは、全くの想定外である。こんな勝ち方が出来てしまうのも今のヤクルトの強さを表しているのかもしれない。


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