村上だけでは…

ヤクルト２－３ｘＤｅＮＡ

改めて1軍のレベルの高さを感じるゲームとなった。コロナクラスターにより多くの主力メンバーを欠くことになり、2軍の選手が大量に合流することでチームを維持しているのだが、この3試合、明確な実力差による力負けが続いている。3試合ともに先発投手はある程度の投球を披露してくれているのだが、それでも勝利に届かないところが苦しいところである。
致し方ないところではあるのだが、打線は「村上とその他」というような構図になってしまっている。村上は本当に頼りになるのだが、それでも苦しいのが今のチーム状況である。

防戦一方でも何とか粘り、ロースコアの接戦に持ち込んだのだが、最後はミスも絡む中でサヨナラ負けとなってしまった。本来であれば負けゲームの要因などを含めて振り返りたいのだが、今日はまずは村上について触れておきたい。
山田も塩見も中村も青木も長岡も不在となる中で、本人がコメントしているようにチームの中心としての役割がいつも以上に求められているのだが、その役割をものの見事にこなしてくれている。高卒プロ5年目の22歳の選手でこれ程頼もしい選手というのは、過去を遡って見てみても、中々見付からないのではないだろうか？
今日のゲームでも原が2回にソトに先制2ランホームランを浴び、DeNA先発今永の実力と状態からすると、かなり厳しいゲームになったという印象があったのだが、4回に村上の一振りで同点に追い付いてみせた。雨での中断を挟んだ後で、今日3番に入った荒木が四球で出塁すると、続く村上がカウント０－１からの2球目のストレートを捉え、打球はバックスクリーン右へ飛び込む特大の同点2ランホームランとなった。村上のホームランには毎度驚かされるのだが、今日の一発はシチュエーションも含めて、徹底マークされた中での一発と言うことでいつも以上に驚きを与えてくれる一発となった。今のヤクルト打線は、極端に言えば村上だけ徹底マークすればよい状況にあるため、今永ー嶺井のバッテリーもこの場面は非常に厳しく攻めたと思うのだが、それを村上が上回ってみせた。このシチュエーションでDeNAのエースと言っても良い今永からホームランを放ったことで、DeNAをはじめとする他球団はより一層村上に恐怖心を抱くのではないだろうか？明日以降は、試合展開によっては、今まで以上に四球攻めにあってしまう可能性も高いが、主力が戻ってきたときには、また村上を中心に厚みのある打線が組めるはずである。敗れはしたものの意味のある村上のホームランとなった。

投手陣では原が尻上がりに調子を上げていってみせた。ソトに2ランホームランを浴びた以降も、3回に0アウト満塁のピンチを背負うなど、序盤は苦しい投球になったのだが、3回のピンチを無失点で凌ぐと、そこからは、原らしいゴロアウトを積み重ねる投球でDeNA打線を抑え込んでみせた。チーム状況を考えると1点も先に与えたくない展開の中で、よく7回まで投げ切ってみせた。大学時代からのライバル今永とのマッチアップで燃えるものもあったと思うのだが、今日は熱い気持ちと結果がリンクする良い投球だったのではないだろうか？
リリーフ陣は、8回は梅野がピンチを招きながらも無失点で凌ぎ、２－２のまま迎えた9回は今野を起用してきた。しかしその今野が1アウトから桑原を四球で歩かせてしまうと、続く佐野にフルカウントからフェンス直撃の2ベースを浴びてしまう。桑原は一旦は3塁でストップしたのだが、その後西浦が送球を止めようとしたときにボールを手から離す形となってしまい、その間に桑原にサヨナラのホームを踏まれてしまった。ミスが絡んだ中でのサヨナラ負けというのも明日に引きずってしまう可能性があるし、今野のストレートにキレを感じないことも気になっている。リリーフ陣も普段以上に厳しい場面での登板が続く中で、踏ん張り切れなくなってきている。
それでも試合は続いていく。投手陣に関しては、キャッチャーを任せられている古賀含め、本当によく踏ん張ってくれているとは思う。何とか投手陣が踏ん張ってくれている間に1つでも勝利し、チーム全体で自信を付けていってもらいたいのだが…明日のゲームで勝利することが出来るのだろうか？

P．S　それにしても村上は凄いですよね。コロナクラスターで主力が離脱してしまってからも4番を務め、3試合、12打席で7打数4安打2ホームラン4打点という数字を残し、四球も5つ選んでいます。打率．５７１、出塁率．７５０という数字は驚異的ですよね。村上一人にマークが集中する中でも、打席で自分のスタイルを崩さず、集中力を高めることが出来ること自体凄いことだと感じます。村上の奮闘が勝利に繋がると良いのですが…


にほんブログ村