これが小川だ!

ヤクルト1-0DeNA

小川の投打に渡る活躍で、2位DeNAとの直接対決に勝利してみせた。小川をエースと呼ぶには物足りないというファンの方々も多いと思うのだが、ルーキーイヤーから10年に渡って安定して先発ローテを守っているのはやはり素晴らしい。エースとは呼べなくても、その安定感にケチを付けられることはあまりないのではないだろうか?そして打席でも集中し、しっかり準備して打席に入っていることが伺える。数字を見ても特段バッティングが得意な投手ということではないと思うのだが、それでもシチュエーションに応じて打席でもしっかりスイッチを入れていることが伝わってくる。その気持ちを持っているからこそ、今日のゲームでも決勝タイムリーを放てたのだと思う。この辺りの闘争心は見事なものがある。
過去記事はこちらから→「弱小チームのエースの佇まい PART3

序盤から小川と大貫による投手戦となったのだが、序盤はどちらかというと小川の方がピンチが多かった印象である。2回、3回、4回とDeNA打線の粘り強さに苦戦し、何とか無失点で切り抜けていたものの、4回終了時点で球数は74球に達していた。相手の大貫の出来からしても先に1点を失ってしまえば、厳しい展開になることが予想できたのだが、小川がその1点を与えなかった。5回に自らのバットで先制点を叩き出すと、5回以降もDeNA打線に得点は許さず、最終的には、7回で110球を投げ、被安打5無四球の無失点でこの試合のヒーローになってみせた。
前回のDeNAとの3連戦に比べれば、多少は心理的に楽な状態でゲームに臨めたとは思うのだが、前日に広島に大敗を喫し、DeNAにゲーム差を縮められていただけに横浜スタジアムでの2連戦の初戦は気の抜けないゲームであったことは間違いない。最近ヤクルトの先発陣が崩れてしまうゲームが続いていただけに小川にかかるプレッシャーもそれなりに大きかったと思うのだが、その中でも結果を出してみせた。いつも以上に緊張感の高いゲームでも今日のような投球が出来るのが小川の強みである。打席でのタイムリー含め「これが小川だ!」と叫びたくなるようなゲームとなった。
8回清水、9回マクガフは、1-0というスコアでの登板であり、プレッシャーもかかったと思うのだが、両投手共々DeNA打線の粘りに屈することなく、1点のリードを守り切ってみせた。清水はリリーフを主戦場としてから3シーズン目、マクガフはヤクルトに入団して4シーズン目となり、リリーフとして多くの経験を積みながら、自分のスタイルを作ってきている。両投手ともにおそらく勤続疲労というものはあると思うのだが、それを感じさせない投球を今シーズンは見せてくれている。高津監督のマネジメントもあって、コンディショニングという部分を重視し、登板過多にはならないように起用されていたのだが、シーズン最終盤になって、8回清水、9回マクガフという起用法が基本線になってきている。この起用法を確立できたのも、ヤクルトの強みの1つになっている。

打線は、今日はDeNA先発の大貫の前に苦戦してしまったのだが、5回に今日6番に入った青木のヒットからチャンスを作ると2アウト2塁という場面で小川がセンターへのタイムリーヒットを放ってみせた。上記の通り小川の執念を感じるタイムリーとなった。その他ではちょっとしたエラーや走塁ミスもあり、危うい場面があったのだが、それでも何とか勝利を手にしてみせた。状態が心配された塩見も先発出場しており、大事には至らなかったようでホッとした。ゲーム後半は、チャンスが続いたため、もう1点でも追加してリリーフ投手を少しでも楽な状態で登板させたかったと思うのだが、その1点を奪うことが出来なかった。9回の代打サンタナ2ベースに関しては、1塁走者だった長岡が本塁へ突入する際に一旦スピードを落としてしまったことで本塁への生還が出来なくなるなど、負けていれば焦点になりそうなプレーもあっただけに、明日以降に活かしてもらいたい。

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コメント

  1. 超匿名 より:

     私は小川に対して物足りないと思っているタイプのファンなんですけれど、ここ一番の試合では結果を出してくれると期待をしていました。それでも打者としても結果を残したのは驚きました。前日野村投手にタイムリーを打たれてストレスが溜まっていましたが、この一打を見て気持ちが晴れました。
     最近守備が怪しくなってきた村上のラストイニングの好捕も光りましたね。あそこで抜けていたら少なくとも延長戦だったでしょう。
     やはり二位チームとの相性が悪くないのがポイントでしょうか。この日の大貫には抑えられましたが、ヤクルト側は相手に対してそれ程嫌なイメージを持っていないと思います。残りの直接対決を全敗するイメージもわかないので、この勝利でマジックも出たことだし、実質的にとどめを刺したと言えるのではないでしょうか。

  2. sabo より:

    状況を考えれば小川の阪神戦の完封や西武戦の8回無失点&ソロホームラン勝ちよりも大きな勝利でしょう
    ローテーションを動かせる人員がいない中で日曜にばっちり2位DeNA戦に小川がマッチしたのも運命かな
    正直勝てなくても優勝は出来たろうけど勝ったから勢いはつくと思う
    優勝日程は早まるんじゃなかろうか。一応取っておいたチケットが無駄になるならそれほど嬉しいことはない


    この日の小川は調子が良さそうには見えませんでしたけどクイックが上手かった。ランナーがいなくてもタイミングを外すようなクイックをいつも以上にかなり使ってたと思う
    これがタイミングを外す意味だけじゃなくてランナーが出た時に制球や球威が落ちることのあった最近の小川と違ってクイック慣れして安定して投げることが出来ていた
    こんなことが出来るのも小川の器用さが表れてる
    小川のピッチングには新鮮さがありますよね

    それと中村のリードですね
    4回裏の2アウト1.2塁でソトの場面。徹底して外の変化球を意識させて内角の速球で勝負。これぞ背番号27だと思いました

  3. FIYS より:

    超匿名さんへ

    小川に関しては、ルーキーイヤーの快投があまりにも鮮烈だったため、その後の数字が物足りなく感じる部分もあるような気がします。
    DeNAと相性が悪くないというのは確かに大きいですね。しかし4ゲーム差に詰められて以降、これだけ直接対決で勝ちが続くとは思っていませんでした。

  4. FIYS より:

    saboさんへ

    小川は、今シーズン何度か目立つ投球を披露してくれていますよね。

    小川ー中村のバッテリーは私の中では特別感のあるバッテリーです。

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