最後の猛牛戦士が、ユニホームを脱ぐ―。ヤクルト・坂口智隆外野手(38)が今季限りでの現役引退を決意したことが28日、分かった。2003年に神戸国際大付高からドラフト1位で近鉄に入団し、オリックス時代の11年には最多安打のタイトルを獲得。16年のヤクルト加入後もレギュラーとして活躍し、通算1525安打を積み上げた。NPB(日本プロ野球機構)の現役選手では最後の近鉄出身選手。ファンに愛された男が大きな決断を下した。
不撓(ふとう)不屈の魂で、ファンを魅了してきた男がバットを置く。坂口が今季限りでの現役引退を決断した。
(サンケイスポーツ引用)
過去記事はこちらから→「坂口智隆と鵜久森淳志を獲得」
オリックスを自由契約となり、ヤクルトに移籍してきたときには、怪我の状態も分からず、当時センターのレギュラーを争っていた上田や比屋根が坂口に簡単にレギュラーを奪われてはならないという主旨のことをこのブログで書いたのだが、坂口の打撃技術は、明らかに上田、比屋根よりも上だった。ミート力が高く、打撃の幅も感じさせてくれた。インコースのボールをキレイに引っ張ったヒットを放つこともあれば、外角のボールを逆らわずにレフト前に落とすヒットも放つことが出来、大きな穴を感じさせない打者だった。もちろん坂口が好打者であることは知っていたが、一度は自由契約になった選手であったため、ここまで結果を残せる選手だとは思ってもみなかったため、驚いた記憶がある。
18年シーズンには一塁手にも挑戦し、無難にこなせるまでに上達してみせた。30代半ばになってから外野手から内野手にコンバートするということはある程度守備の負担もあったはずなのだが、そういった姿を見せずに守備は無難にこなし、打撃でも規定打席に到達した中で3割を超す打率を残してみせた。
19年シーズンの開幕シリーズで左手に死球を受け、骨折してしまい、そこから中々状態が上がらなかったため、ファンとしては、「あの死球がなかったらどうだったんだろう?」という想像はどうしてもしてしまうのだが、今でも年齢の割によく身体が動いている印象があるため、おそらくは、19年シーズンに関してもある程度の数字は残せていたのではないかと想像する。
ここ2年は、出場機会は減っていたのだが、数少ない打席でも存在感を放つ場面があった。昨年の日本シリーズでもスタメン起用されることもあり、しっかり日本一に貢献してくれた。古巣との頂上決戦で自らも結果を残して優勝できたことは、坂口の野球人生においても大きな出来事だったのではないだろうか?
オリックスでもヤクルトでも主力として大いに活躍した最後の猛牛戦士は、いつでも渋くて格好イイ、ダンディなプロ野球選手だった。打っても守っても走っても絵になる選手である。どこのチームでもプレーしても人気が出るのがよく分かる選手だった。
長いプロ野球生活本当にお疲れさまでした。そしてヤクルトでも大いにチームに貢献してくれてありがとうございました。
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コメント
7年か。情がわいてしまいました。本当に寂しい気持ちです。ただ坂口も今後は指導者を目指すとのことで野球人生はまだ続くのは楽しみです。独立リーグで現役続行する内川や仙台に帰る嶋と違い坂口の場合ヤクルトのコーチに残ったりする場合もあるでしょうか?坂口なら打撃走塁守備どれでも教えられますね
ところで「不撓(ふとう)不屈」って良い言葉ですね。坂口にもピッタリですが、ケガや逆境と戦う全てのアスリートにピッタリの言葉だと感じます
真中体制下での優勝以降の低迷期を支えてくれた功労者ですね。ヤクルトに来てからの活躍を見て、どうしてこの選手を手放してしまったのかと驚いたものです。最後の近鉄戦士が現役を終えますか。1つの時代の終わりを感じます。
示し合わせた訳ではないでしょうが、経験豊富なベテランが一気に引退してしまいますね。
saboさんへ
あっという間の7年間でしたね。今やヤクルトにいるのが当たり前の選手になりましたからね。情がわきますよね。
「不撓不屈」確かにいい言葉ですね。
超匿名さんへ
そうですね。チームの低迷期を支えてくれた選手の1人ですよね。確かにこれだけやれるのに「なぜ自由契約に?」という気持ちはありましたよね。素晴らしい選手でした。