ヤクルト3-0巨人
山田、塩見を欠き、打撃陣の状態も上がってこない中で、今は間違いなく「我慢の時」である。それでも投手陣を中心に失点を抑えるゲームが出来ているため、何とか勝ちを拾うことが出来ている。今日のゲームは、序盤に先制点を奪うと、高橋ー中村のバッテリー、武岡、長岡の二遊間を中心にしっかり守り切り、ある意味ではロースコアの中での理想的なゲームに持ち込めたのではないだろうか?先週末にマツダスタジアムで広島相手にダメージの大きい3連敗を喫した後にロースコアのゲームで3つ勝利を重ねた部分は、流石リーグ2連覇中のチームであると感じる。
守り勝てた要因
①高橋奎二
・先発の高橋は、結果的には6回で3つの与四死球を与えてしまったのだが、今日はボールが荒れているという印象はなく、全体的にはストライク先行の投球が出来ていたように感じる。ストレートの球威もあったため、低めの変化球で打者の体勢を崩す場面もたびたび見られ、ランナーを出した後も合計4つのダブルプレーを奪うなど、成長した姿を見せてくれた。中々勝ち切れなかった2021年シーズンの前半までは、ボールがキレていても1つの四球やランナーを許した後に大崩れしてしまうことがあり、投げるボールの質の高さに結果が比例してこなかったのだが、今はある程度コンスタントに試合を作れるようになっている。今日のような投球が出来れば、先発ローテを守っていけるはずである。
②中村悠平
・チームが結果を残せなかった時にはリード面含めて、批判の声が浴びせられることが多かったのだが、21,22年シーズンでの連覇、WBCで世界一を経験したこともあり、周囲からの批判の声を跳ね返した印象がある。私自身は、素人であるため捕手のリードについてはよく分からない部分もあるのだが、先発投手の完投がない中でも、ここまででチームとして6つの完封勝利を記録しているということは、中村が色んな意味で投手陣をリードしているからこその結果ということが言えるのではないだろうか?配球やフレーミングと言った部分だけではなく、投手のメンタル面を支えるスキルなど、15年目を迎えたプロ野球生活の中で培ってきたものを今発揮してくれている印象である。昨シーズンは怪我もあり、春先は他の捕手がスタメンマスクを被り、復帰後もある程度休養日を与えられながらの起用だった。内山や古賀、松本直など控え捕手もある程度の実力者が揃っているのだが、今シーズンは、ここまで中村が結果で違いを見せてくれている。
③リリーフ投手陣
・今日は7回から石山ー清水ー田口と1イニングずつ繋いでみせた。2点~3点のリードがある中での登板ということもあり、危なげない投球を披露してくれた。広島戦での躓きはあったのだが、チームの得点力不足が続く中で、これだけ勝ちが拾えているのはリリーフ陣の安定があってこそである。
明日も同じような展開になった場合に、清水、田口を3連投させる可能性があるのか?それとも別の継投策を取るのか注目してみたい。
④長岡、武岡の二遊間コンビ
・昨日に続いて今日も高卒4年目の同期コンビが二遊間を任された。1軍のゲームで初めて二遊間コンビを組んだ時は、ショート武岡、セカンド長岡だったのだが、今は、長岡が不動のレギュラーショートとなっており、武岡は、山田が登録抹消された中で昨日のゲームからセカンドでスタメン出場を果たしている。武岡のセカンドの守備は年々上達している印象であり、今日も長岡とのコンビで3つのダブルプレーを完成させてみせた。特に5回の1アウト満塁の場面での大城のセカンドゴロダブルプレーについては、打球からしてダブルプレーを取るのは難しいと感じたのだが、武岡、長岡共に上手く捌き、ダブルプレーを完成させてみせた。1年目、2年目とファームでコンビを組んでいただけに、コンビプレーで戸惑うことはなさそうである。
長岡がレギュラーを奪う一方で武岡は、高卒4年目ながら厳しい立場に置かれていることは間違いない。今から安定した守備を見せる同期の長岡からショートの座を奪うことは簡単なことではないし、セカンドにも球界トップクラスの実力者山田がいる。その山田からポジションを奪わなければ、いつまでも便利屋もしくは、1軍、2軍を行ったり来たりの選手になってしまう。今のようなチャンスでしっかりアピールする必要がある。
今日のゲームは、上記の選手達が守りで安定をもたらせてくれた。打線に関しては、初回は巨人先発ビーディから2つの四球でチャンスを作るとオスナにタイムリーが飛び出し、先制点を奪うと、2回には長岡の2ベースで作ったチャンスに武岡がタイムリーを放ち、追加点を奪ってみせた。その後は膠着状態となったのだが、7回にサンタナにタイムリー2ベースが飛び出し、試合を決めてみせた。
開幕から17試合連続で2桁安打なしという打線の状態は深刻である。正直明日もヒットを積み重ねて得点を奪うイメージが湧かない。その中でロースコアのゲームに持ち込み、どう勝ちを拾うか?という展開のゲームになる可能性が高そうである。
P.S 最後に長岡と武岡が最初に二遊間コンビを組んだ試合のブログ記事を貼り付けておきます。興味のある方は読んでみてください。
【ホロ箔サイン版 13/50】BBM ベースボールカード 010 高橋奎二 東京ヤクルトスワローズ (レギュラーカード) 2022 1stバージョン 新品価格 |
にほんブログ村
コメント
投手と野手全員で守り勝つ今のスワローズの必勝パターンですね
特にエラーが無かったことは大きかったと思います。併殺5個は素晴らしいですがそれだけランナーを出したわけで、エラーがあれば危険でした。武岡のプレーといい並木のレーザービームといいファインプレーを観れるのはファンとして歓喜ですが、それ以上にエラーなく試合を進めることが重要に感じます
武岡がバントと間違えてバスターしてしまったシーンがありました。二軍と一軍ではサインが違うのでこういうことがたまに起きるそうです。ただこういうことを減らせるよう気を付けてほしい。
高橋はナイスピッチだけど、本来はリードをしていれば7イニング投げてもらわないといけない投手だと思うので次に期待です
saboさんへ
武岡に関しては、サイン間違えなどの細かい部分は、今後修正していく必要がありますよね。それでも現状では出来る限りのプレーをしてくれていますかね。
現状守り勝つ野球が求められるだけに無駄なエラー、四球は減らしていきたいですよね。
現在の打線の状態だと巨人と打ち合いすることは望み薄ですから、一方的に打たれる展開もあるかと懸念していました。
山田は20代での3度のトリプルスリーを含めた実績により、ヤクルト史上を超えてプロ野球史上のベストセカンドに選出されてもおかしくない選手ですので、武岡が実力でポジションを奪うのは大変でしょう。おそらく守備の負担を軽減するため将来ファースト辺りにコンバートされた場合なんかに、セカンドのレギュラーとなるのではと予想しています。
超匿名さんへ
武岡は、レギュラーを狙うには厳しい立ち位置にいますが、それでもアピールを続けてもらいたいですよね。まずは守備で山田の代わりが務められるようになってもらいたいです。