ヤクルト4-7阪神(延長10回)
昨日の衝撃的な逆転負け。今日の相手もノリにノッテいる首位阪神。連敗を止めるためにはかなりエネルギーがいるゲームなのは間違いなかった。阪神の先発は伊藤将ということを考えても戦前から厳しい戦いが想定されたのだが、ヤクルト側からすると悪くない試合展開に持ち込むことが出来ていた。しかし絶好調の阪神相手に6連敗中のヤクルトが勝ち切ることは容易ではない。昨日に続いて決死の戦いを続けたのだが、最後は星、木澤が阪神打線に飲み込まれてしまった。首位阪神との3連戦は3連敗ということで、ゲーム差は11まで広がってしまった。今日は5月25日ではあるのだが、ヤクルトが目標としていたリーグ3連覇については、一旦置いておかなければならない状況となった。明日からは、通常モードで1戦1戦戦っていく他ないだろう。
ヤクルト先発のサイスニードは、初回のピンチを凌いで以降は、良いピッチングをしてくれた。ストレートに威力があり、阪神打線に意識させることが出来ており、その分変化球を有効に使えた印象である。それだけに4回の大山のソロホームランと7回のミエセスのソロホームランが痛かった。いずれも追い込んだ後の勝負球が甘くなってしまった。もちろん大山とミエセスを褒めるべきホームランではあるのだが、リードして試合を進めることが出来ていただけに痛い一発となってしまった。
それでもサイスニードは7回を2失点でまとめ、先発の役割を果たしてくれた。今シーズンは、先発投手が長いイニングを投げれないことが続いており、ここまで7回以上を投げた先発投手は小川ただ一人という状況になっていた。もちろん開幕当初は、高津監督をはじめとする首脳陣が意図的に投球数を抑えながら戦っていた部分もあるのだが、5月以降は試合展開や投手のコンディションを優先する中で、リリーフ陣に負担が偏ってしまっていた。そんな中で今日のサイスニードは阪神相手によく投げてくれたと思う。3シーズン目を迎えて、先発としての序列も徐々に上がってきており、長いイニングを投げてもらいたい立場の投手になっている。次回以降も今日のようなピッチングに期待したい。
どうしても落とせないゲームという中で、今日は2-2の8回から清水を投入してきた。今のチーム状況を考えればセオリー通りの起用だったのだが、ここで清水が近本に勝ち越しのソロホームランを許してしまった。これがチームの勢いの差なのだろうか?清水が打たれてしまってはどうすることも出来ない。それでも打線が追い付き、3-3の9回は昨日負け投手となってしまった田口が、メンタルの強さを見せ、無失点で抑え、試合は延長戦にもつれ込んだ。
10回のマウンドに上がった星は、簡単に2アウトを取ったのだが、近本にヒットを浴び、その後盗塁を許すと、中野を申告敬遠し、ここで木澤へスイッチとなった。思い切った継投に見えたのだが、今日はそれくらい出し惜しみをしてはいけないゲームだったため、あり得る継投ではあった。しかしその木澤がノイジーにヒットで繋がれると大山に押し出し四球を与えてしまい、続く佐藤輝には走者一掃のタイムリー2ベースを浴び、万事休すとなった。星から木澤への継投に関しては、結果論で語るべき継投だったため、完全に失敗ということになってしまった。星も木澤もボール自体は良いものを持っているのだが、チームが悪循環に陥っている中で、阪神打線の勢いに飲み込まれてしまった。
打線は、昨日敗戦に直結するミスをしてしまった並木を1番レフトに起用するなど、今日も思い切ったオーダーを組んできた。阪神先発伊藤将は、今日も安定感抜群の投球を見せていたのだが、2回に村上、塩見の連打からチャンスを作ると中村の死球もあり、1アウト満塁となるとここで伊藤将が長岡に押し出し死球を与え、思わぬ形で先制点を奪うと、続くサイスニードのセカンドゴロの間にもう1点追加してみせた。チャンスとは言え、打順の巡りが下位だったことから無得点に終わってしまう可能性もあると見ていたのだが、長岡、サイスニードの2人で2点を取ってくれたのは大きかった。この2点を活かして勝利出来れば理想的だったのだが、そう簡単には事は進まなかった。8回には代わった加治屋のボークで同点に追い付き、最後まで粘ったのだが、上記の通り、10回に致命的な4点を失ってしまい、勝負がついてしまった。最後に村上が岩貞から特大の一発を放ったのだが、そこから流れを変えるには至らなかった。
この3連戦については、完全に阪神とヤクルトの力の差及び勢いの差が如実に表れる結果となってしまった。置かれているチーム状況の違いというものも色んな場面で感じたのだが、今日は特に阪神の守備の良さが目についた。阪神は昨シーズン開幕前にすでに矢野監督が退任することを発表していたため、おそらく早い段階で後任候補を選定していたはずである。岡田監督は昨シーズンの阪神を外から見て、自分なりに「勝算あり。」と感じていたのではないだろうか?元々力を持っている選手達に対してシンプルな采配で勝利を重ねているように感じる。勢いだけで勝ち続けているようには見えないため、簡単には落ちてこないと思われる。
ヤクルトに関しては、明日からはもう一度通常モードに戻りながら1試合ずつ戦っていくしかないのではないだろうか?まずは連敗を止め、精神的に落ち着いた中でゲームに臨みたいところである。
P.S 昨日に続いて代打川端が申告敬遠で歩かされる場面があったのですが、昨日以上に不思議に感じる代打起用でした。正直昨日の起用については、焦りからベンチがワンテンポ早く起用するミスを犯してしまったのかな?と感じていたのですが、今日は今日で、9回裏2アウト2塁、打者田口の所で川端を起用したんですよね。続く打者は並木ということで、一打サヨナラの場面なので当然川端は敬遠されるんですよね。同点の9回裏であり、ヤクルト側から見ればランナーをためるメリットもないと思うのですが…普通に考えれば、田口の所で代打西田を起用し、阪神ベンチが西田で勝負をするのか?塁を埋めて守りやすくして、代打川端と勝負をするのか選択する場面だと思ったのですが…
この起用の意図については、高津監督がどういったことを考えていたのか聞いてみたい。何かコメント残していますかね?
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コメント
阪神は先発もリリーフも厚い。ノリにも乗ってる。正直連敗中にこういうチーム相手に戦うのは難しいと思う。結果は3試合とも想像以上に点を取ったけど接戦だったからな。不運や呪いを超えて勝つには大量リードが必要だったと思うけど難しかった。
ただその中でヤクルトの采配や作戦に「らしくなさ」があったと思う。
昨日同様ランナー2塁で代打川端の起用も無駄遣いになってしまったし、川端で決めたいならいっそメンツを考えれば中村強行で良かったんじゃないか。アウトになってもツーアウト1塁で代打川端なら勝負だろうし。
そしてたしか10回表押し出しで負け越した後もレフトを前進守備に置いていることを鳥谷解説が不思議がっていた。負け越している状態で2塁ランナーの本塁帰還を防ぎたいのか、打者佐藤で前進守備がヒットゾーンを狭められると考えてなのか分からないが、ツーアウトで佐藤なのだからレフトを後退させた方が良いと語っていた。確かにその通りだと感じた。外から見ている方が試合が良く見えるというのもあると思うが…高津監督だけでなくコーチ陣も少し放心気味に感じる
前日の井端解説も唸るほど当たりまくっていた。井端コーチで呼んでほしい。今のヤクルトには足りないものが多すぎてそんなことを考えてしまう。二軍も尾花コーチ招聘で投手育成が捗るとは何だったのかというくらい怪我離脱だし
saboさんへ
やはり代打川端起用の場面は違和感を感じた人が多いようですね。私はリアルタイムで試合を追えていないため、もしかすると何らかの理由があったのかな?と思ったのですが、ちょっと分からないですね。単なる采配ミスなんですかね?
佐藤の際の前進守備についても確かに1点勝ち越されてしまっていたので、定位置という選択も「あり」かもしれませんね。
5失点以上の敗戦ばかりで投壊が目につきますね。建て直したくてもメンバーがいないという。
用兵や采配も経験豊富な原監督ならまだしも、申告敬遠の件は岡田監督にも見透かされているようなシーンは見ていて寂しいですね。現役時代を通じて優勝経験では上回っていて、野村氏の下で野球を学んで試合の仕方や進め方はある程度わかっていると思うのですが、準備が出来ていないとボヤかれそうですね。
超匿名さんへ
監督がコンディションを優先した起用法を行っていても、これだけ離脱者が出てしまっては、勝負になりませんよね。全てが悪循環にはまってしまっていますよね。