ヤクルト２－４阪神
ヤクルト先発の小澤が5回1失点で試合を作ったため、ヤクルトにとっても想定していたような試合展開に持ち込むことは出来ていたと思う。しかし今日は、清水がベンチ外という中で、6回、7回を任された大西、8回を任された木澤が踏ん張り切れなかった。特に木澤に関しては、近い将来セットアッパーなり、クローザーを任されるようになってもらいたい投手であるため、更なるスキルアップを期待したい。
ヤクルトの先発の小澤は、今日も安定した投球を見せてくれた。多少ボールを引っかけてしまうなどし、与四死球を与えてしまう場面はあるのだが、ある程度ストレートも変化球もコントロール出来るようになっているため、シチュエーションに応じた投球は出来ていると感じる。元々今シーズンはリリーフとしてベンチ入りし登板を重ねていたことから、先発へ配置転向後は80球程を目安に降板することが多いのだが、今日も5回で82球を投げ、降板となった。今日に関しては試合展開もあって、5回裏に代打を送られたという部分もあったと思われる。今後は100球が目安になるような投手に成長していってもらいたいと感じる。それにしてもこれだけ試合を作れることは立派である。
試合は、１－１というスコアで推移していたのだが、7回に2イニング目となった大西がピンチを招くと阪神の代打渡邊諒をファーストゴロに打ち取るのだが、この打球をオスナがファンブルする間に1点を勝ち越されてしまった。しっかり処理していれば、ホームで刺すことが出来た可能性もあったため、もったいないプレーとなってしまった。
そして8回を任された木澤は、佐藤輝にタイムリー2ベース、森下翔に犠牲フライを浴び、この回を投げ切れずに降板となってしまった。木澤に関しては、昨シーズン、シュートを習得し、ブレイクを果たしたのだが、今シーズンは昨シーズンのような勢いが顔を潜めている。右バッターにも左バッターにもシュートとカットボールで内外角広く使って勝負するスタイルなのだが、勤続疲労による疲れからなのか、相手チームに研究されているからなのか、打ち込まれてしまう場面が目立っている。現状細かいコントロールを求めることは難しいため、今のスタイルで抑えられるような工夫が必要になってくる。追い込んでも中々三振に仕留めることが出来ず、球数が増えてしまったり、狙いすぎて四球を与えてしまう場面が多くなっている。シュートという使えるボールを習得し、ある程度投球スタイルも定着しているため、もう一段上の数字を期待したくなる投手である。今シーズン中に新たなスタイルを模索するのは難しいと思うのだが、縦の変化球で空振りを奪える球種が増えれば、また一段と相手打者から見て嫌な投手に慣れるのではないだろうか？
打線は、阪神先発伊藤将の前に沈黙してしまった。前回甲子園で黒星を付けることに成功していたのだが、今日はやり返されてしまった。それにしても伊藤将は、安定感のある素晴らしいサウスポーである。私の中の評価は非常に高い投手である。
その伊藤将相手に、今日は初回に並木、武岡の連打で0アウト1，3塁のチャンスを作るとサンタナのダブルプレーの間に1点を先制してみせた。この時点では、サンタナのダブルプレーに関しては、「貴重な1点」という評価になる可能性もあるし、「チャンスを潰してしまった。」という評価になる可能性もあると感じていた。結果的には、2－4というスコアで負けてしまったため、後者になってしまったということなのだと思う（しかし今日の伊藤将の出来からすると、ここで1点を奪えたことは大きなことと言えば大きなことだったのだが…）。
2回以降は、大きなチャンスを作ることが出来ず、伊藤将の前に抑え込まれることとなってしまった。伊藤将が降板した後の7回には、1アウト2塁で長岡が右中間へ大きな打球を放ったのだが、阪神のセンター近本の好守で防がれてしまい、反撃は、8回のサンタナのソロホームランの1点に終わってしまった。
小澤が5回を1失点でまとめたこと、伊藤将が6回でマウンドを下りたこと、その時点で点差は1点だったことを考えると、やはりほぼ想定した通りのゲームは出来ていたのではないだろうか？こういう展開のゲームを多くすることは大事である。その中で勝ち切ることが出来る試合が増えれば、もう一度追い上げ体制を作れる可能性はあるはずである。
P．S 今日のゲームで山崎と清水がベンチ外となったことは心配ですね。山崎に関しては、昨日のゲームの守備でフェンスにぶつかりながらも好捕した場面でおそらく何らかな負傷をしてしまったと思われる。登録を抹消された訳ではないため、軽傷だと思いたいが、実際はどうなのだろう？
また清水に関しても、明日のゲームがない中で今日のゲームがベンチ外となったことに多少の違和感を感じている。オールスターもあり、疲れが溜まっているための休養目的であれば良いのだが、実際にはどうなのだろう？
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コメント
七回表のバントのシーンでボールが珍しい転がり方をして走者がセーフになったのを見て、この試合は天が阪神の味方をしたがっている様に感じられました。
木澤は確か小関氏が書籍でマクガフの穴埋めとして抑え候補として挙げていましたが、今の姿を見たらクローザーには推せないと言いそうです。タイプか違う豪腕投手である梅野は本来の姿が見られなくなっているので、こちらは大事に育てて欲しいですね。
超匿名さんへ
バントヒットはアンラッキーな部分もありましたかね。
今はとにかく気持ちを全面に押し出して腕を振ることに集中してもらいたいですが、まだまだスキルアップが求められますよね。
木澤は今年からちょくちょくフォークを投げてますがこれが落ちたり落ちなかったりで敵も味方も惑わしてますね。フォークを覚えるのかカットの精度を上げるかまた別の球種か何かスキルアップは必要に思いますね
saboさんへ
木澤は、まだフォークは自信のあるボールではないですよね。それでも今後の成長に期待した投手ですよね。