高橋奎二がねじ伏せられる

2023試合結果


ヤクルト2-9巨人

高橋は、ヤクルトでは数少ない、力でねじ伏せられるタイプの先発投手だと思っている。しかし今日は、巨人打線に4本塁打を浴びてしまい、完全に力でねじ伏せられてしまった。高橋ー中村のバッテリーがどう振り返りを行っているのかは分からないのだが、明らかな失投には見えなかったボールについても坂本、岡本和、ブリンソンに気持ちよく自分のスイングを許してしまったことについては、多少なりともショックを受けているのではないだろうか?昨日良い形で勝利することが出来たため、今日はチームとして乗って行けるのでは?と感じていたのだが、完全に力負けというゲームになってしまった。

先発の高橋は、今シーズンは、シーズン前のWBCから調子を上げることが出来ず、そのまま今に至っている印象である。ストレート、カーブ、チェンジアップというカウント球にも決め球にも使える3球種を軸に、打者を圧倒する投球が、本来の高橋の姿なのだが、今シーズンは、「個の勝負」で勝ち切れないため、苦しい投球に終始してしまっている。それでも悪いなりに試合を作れるようになってきたのは、高橋の成長ではあるのだが、今日は完全に巨人打線に上回られてしまった。
味方打線が幸先良く2点を先制してくれたのだが、その裏のマウンドに上がった高橋は、坂本にソロホームラン、岡本和に2ランホームランを浴び、いきなり逆転を許してしまった。すると2回もブリンソンにソロホームラン、坂本に今日2本目となる2ランホームランを浴びてしまい、合計4本塁打で6点を失ってしまった。テレビ画面上で見た高橋のボールは、ストレートの球速も出ており、悪いようには見えなかったのだが、これだけ完璧に打ち込まれてしまったということは何かしらの原因があるのだろう。坂本の2本目以外は、初球を捉えられてしまったというのも気になる部分である。初球をホームランにされてしまった坂本、岡本和、ブリンソンのホームランはいずれも低めの変化球(チェンジアップ、カーブ)に対して気持ちよくスイングを掛けられてしまった中でのホームランとなってしまった。各打者が高橋のボールに反応して打たれてしまったのか、配球を読まれてしまったのか、はたまた癖のようなものが出てしまっていたのかは分からないのだが、おそらくどのボールもある程度は、狙ったところに投げ込んだ中で打たれてしまったものだと思う。この部分については、中村やコーチ陣含めてしっかりと振り返りと修正を行っていく必要があるのではないだろうか?配球通りに投げられなくても抑えるだけの力があるタイプの投手だけに、今日の投球内容は気になるものとなった。
先発投手がこれだけ崩れてしまうと、試合を立て直すのは、難しくなってしまう。それにしても、2-8というスコアの7回、8回を大西に任せなければならないという部分は、如何にも苦しい。大西はリリーフ陣の便利屋として様々な場面で投げ続けており、陰の功労者と言ってもおかしくないのだが、それにしても6点ビハインドの展開で2イニングを投げてもらわなければならないのは、チームにとってもマイナスである。どのチームにも大西のような便利屋タイプのリリーフ投手はいるのだが、今日の展開で2イニングを投げるということは、それだけリリーフ陣が回らなくなってきていることを示していると思われる。

打線は、サウスポーのグリフィン相手に、今日は2番に中村を配し、山田は6番での起用となった。グリフィンは、前回対戦時には、雨の岩手で打ち込むことが出来たのだが、今日も初回に中村のセーフティバントがグリフィンのミスを誘い、チャンスを作るとサンタナの先制2点タイムリー2ベースで、幸先良く先制することに成功してみせた。前回の対戦時にも感じたのだが、グリフィンのボール自体は悪くないように感じたため、その中で2点奪えたことは、この試合の中でも大きなポイントになると思ったのだが…結局は高橋が打ち込まれてしまったことにより、この2得点が試合のポイントになることはなかった。2回のチャンスを逃してしまうと、そこからは、一方的な展開になってしまったこともあり、グリフィンに余裕を持って投げられてしまい、ヤクルト打線は成す術なく、凡打の山を築いてしまった。これだけ丁寧にコースに投げ分けられてしまうと、中々打ち崩すことは難しいものである。昨日から復帰した山田は、今日もノーヒットということで、結果を出すことが出来ていない。何とかヤクルトのセカンド、不動のレギュラーとして君臨し続けてもらいたいのだが、このままだとポジション争いに巻き込まれてしまう可能性もなくはない。とにかく結果が欲しいところである。

P.S リアルタイムで見れなかったため分からない部分もあるのですが、2回表の0アウト1,3塁、打者高橋の場面での送りバントは、どういう意図の作戦だったのでしょうか?高橋は決して打撃が苦手なタイプの打者という印象はなく、足も速いため、送りバントではなく、打たせても良かったのかな?と個人的には感じています。ダブルプレーでも同点に追い付けますしね…。0アウト1,3塁で投手が送りバントするケースは、90年代前半くらいまではよくあった作戦であり、なじみはあるのですが、最近は、この作戦を選択することは少ないですよね。もちろん高橋がきっちり送りバントを決めたため、悪い作戦とは言えないのですが、打たせる以上にリスクがある作戦にも感じました。リアルタイムで見ていた方々はどう感じましたかね?




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コメント

  1. sabo より:

    カード負け越しちゃいましたね。まだまだCS狙う事には変わりないですが中々厳しいかな
    高橋は調子は良かったなら切り替えて次の登板でしっかりリベンジですね
    気付けばもう26歳か。とにかく打たれても調子が良かったなら来週も調子をキープしてですね
    先発の柱として毎週投げて欲しいですね

    ゲッツーでも同点になるのにバントは勿体ないですね

    • fiys より:

      saboさんへ

      初戦をいい形で勝利していただけに、勝ち越したかったですよね。
      高橋は、調子自体は悪く見えなかったんですけどね。しっかり配球を読まれてしまいましたかね?

      バントについては、好みの問題なのかもしれませんが、高橋なら打たせても良かったかなと…

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