ロドリゲスのような先発投手が1枚いることは良いのだが…

2023試合結果


ヤクルト3-5巨人

高津監督の選手のコンディショニングを重視したマネジメントが功を奏したのが、21年シーズン、22年シーズンだった。「ゆとりローテ」などという言葉が使われるなど、先発投手に過度な負担を掛けない中で、リリーフ陣も出来る限り3連投を避ける形で起用を続け、シーズン終盤の勝負どころでは無理をしてもらう形でリーグ連覇を成し遂げた。高津監督としては、足りない部分を上手く補いながら戦う意識があったのではないだろうか?しかし高津監督も本来であれば、今シーズン辺りから、高橋や奥川らを小川に続く存在として一本立ちさせることを想定していた部分もあるのではないだろうか?実際は、長いイニングを投げられる先発投手を準備することが出来ず、外国人投手3人を先発に回さなければならない状況に陥ってしまっている。正直今日先発で起用されたロドリゲスのような今後の育成も考えた中で起用する投手が先発ローテに入っていることは問題ないのだが、長いイニングを投げられる先発投手が不足している中で、今日登板した大西のようなリリーフの便利屋的な選手への負荷が大きくなってしまっている。高津監督の采配、選手起用に関しては、20年シーズンから大きくブレることはなく、一貫していると思うのだが、今シーズンは20年シーズンを想起させるようなゲーム展開が多くなっているように感じる。20年シーズンも今シーズンも開幕直後は、「上手い投手運用をおこなっているな。」と感じたのだが、長いイニングを投げられる先発が不足してしまうと、その分リリーフ陣の負荷が大きくなってしまう。今日は6回に0アウト満塁という場面でマウンドに上がった大西が、坂本に犠牲フライ、丸に3ランホームランを浴びてしまったのだが、これまでどんな場面でも投げてきてくれた大西を責める気にはなれない。チームが上手く回らなくなり始めるとどうしても特定の投手に負担が集中し、途端に脆さが出てしまう部分はあるのかもしれない。

先発のロドリゲスに関しては、今日も魅力的な投球を披露してくれたのではないだろうか?2回にブリンソンにパワー負けする形で先制ソロホームランを浴びてしまった場面以外は、巨人打線に得点を与えなかった。ある程度150キロ近いストレートで押すことが出来るのが、ロドリゲスの武器である。このストレートがあるからこそ、少し動かすカットボールや緩急を使えるナックルカーブ、チェンジアップが活きてくる。ランナーを許した後の投球に関しては、やや不安定さを感じる部分もあるのだが、ボールの威力自体は、そこまで落ちている印象はない。揺さぶられても何とか試合を作れているのは、やはりセットポジションでも威力のあるボールを投げ続けられているからなのではないだろうか?6回は、3連続四球でピンチを招いたところで降板となってしまったのだが、育成も視野に入れた中で先発起用されている投手としては、今後に繋がる投球を披露してくれたと感じる。
0アウト満塁という厳しい場面でマウンドに上がった大西は、坂本にライトへの犠牲フライを許してしまうと、続く丸には、カウント3-0からのストレートを狙い打ちされてしまい、打球はライトスタンドへ飛び込む3ランホームランとなってしまった。
坂本の犠牲フライに関しては、3塁ランナーの門脇に昨日同様、見事な走塁を見せられ、丸には5月に小澤がサヨナラ弾を浴びた時と同様にカウント3-0からのストレートを狙い打たれてしまった。もちろん門脇と丸を褒めるべきプレーなのかもしれないが、ヤクルト側とすると、三塁ランナーが昨日判断良くホームを陥れた門脇であったこと、丸がカウント3-0から狙い打ちをしてくることが、どの程度頭に入っていただろうか?サンタナにしろ、大西ー中村のバッテリーにしろ、この2つのプレーに関してどんな根拠を持ってプレーしたのか確認してみたいものである。見方によっては多少軽いプレーだと受け止められてしまう可能性もあるプレーのように感じた。

打線は、今日は山崎が登録抹消になってしまったこともあり、昨日までとはガラッと変えたオーダーを組んできた。
1番セカンド山田、2番レフト澤井、3番ファーストオスナ、4番サード村上、5番ライトサンタナ、6番キャッチャー中村、7番ショート長岡、8番センター丸山和、9番ピッチャーロドリゲスというオーダーとなった。
巨人も昨日グリフィンにアクシデントがあり、本来今日先発予定だった菅野を1日前倒して起用していたため、おそらく赤星は急遽先発起用が決まったと思うのだが、高津監督を始めとする首脳陣は、1番~5番に長打のある打者を並べ、初回から赤星にプレッシャーを掛ける意図があったのではないだろうか?だからこそ初回の攻撃に注目していたのだが、澤井死球、オスナヒットで作ったチャンスで村上がダブルプレーに倒れてしまい、得点を奪うことが出来なかった。結果的には、初回に赤星から得点できなかったことで、試合の流れを失ってしまった部分もあるのではないだろうか?この3連戦は、村上が復帰し、打線は多少なりとも厚みが出たように感じたのだが、復帰した村上がブレーキ気味となってしまった。6回にも山田四球、澤井ヒットで0アウト1,2塁のチャンスを作ったのだが、ここもオスナ、村上、サンタナが抑え込まれてしまった。決して絶好調には見えなかった赤星にここまで抑え込まれてしまったことも反省材料である。
赤星降板後に山田のタイムリー2ベースと川端の2ランホームランが飛び出したのだが、反撃もここまでとなってしまった。8回、9回に多少なりとも山場を作ってくれたことがファンにとっての救いにはなったのかもしれないが、惜敗というよりは惨敗という印象が強いゲームとなった。

P.S 川端のホームランは相変わらず美しいですね。菊地の力のあるインハイのストレートを完璧に捉えてみせましたね。インハイのストレートに力負けせずに強い打球をライト方向に弾き返せるということは、身体のキレは良いということでしょうね。




理想の職場マネージメント~一軍監督の仕事~ (光文社新書)

新品価格
¥990から
(2023/8/24 21:56時点)




にほんブログ村 野球ブログ 東京ヤクルトスワローズへ
にほんブログ村

コメント

  1. 超匿名 より:

     投手に加えて外野手も離脱が続いてしまって苦しいですね。残りのメンバーでサンタナはスタメン確定ですが高齢の青木に頼りきりは難しいでしょうし、本来は次期正捕手にしたい内山、もう一段階殻を破って欲しい濱田、打撃がまだまだな丸山と上がったばかりの澤井。この感じだと父親の縁どうこうではなく完全にチーム事情から度会獲得を狙う可能性があるのかなと。

    • fiys より:

      超匿名さんへ

      私もドラフトについては、現時点では度会に向かってもらいたい気持ちが強いのですが、これまであまり報道はありませんよね。

タイトルとURLをコピーしました