ヤクルト３－４×広島
CS進出も限りなく難しくなった中で、来シーズンを見据えながらの戦いに移行している部分もある。しかし石川が先発登板する日は、特別である。ここまで185勝を積み重ねてきた石川に勝ち星を付けるというモチベーションを持った中でのゲームとなる。しかし石川が初回に3点を失うと、反撃も3点止まりで、石川に勝ち星を付けることは出来なかった。石川は、43歳となり、中10日以上空けた中で球数は100球以内で降板することがほとんどである。その中で石川が勝ち星を手に入れることは難しくなってきている。逆にこれまで積み上げてきた185勝の価値がよく分かるとも言えるのだが、200勝ということを考えると、今日のようなゲームで勝ちを積み上げたかったのではないだろうか？
最終的には、先日の巨人戦同様、9回に守備が乱れた中でのサヨナラ負けということで、弱さを露呈するゲームとなってしまった。ここまでマツダスタジアムで勝てなくなるとはシーズン前には思ってもみなかったのだが、現状広島とは力の差があるようである。
石川は、前回の広島戦でも1回、2回で3点を失ってしまったのだが、今日も初回に3点を失う立ち上がりとなってしまった。今日に関しては、簡単に2アウトを取ってからの3失点ということでもったいない失点となってしまった。そこから盛り返して、2回～6回までを被安打1の打者15人で抑えたことを思うと、調子自体は悪くなかったと思われる。それだけに初回の西川のタイムリーとデビッドソンの2ランホームランが痛かった。おそらく石川にとっても悔いの残るイニングになってしまったのではないだろうか？しかし見方によっては、2回以降の投球で、石川健在をアピールしてくれたように感じる。今日はカットボール、スライダーを有効に使っていたように感じる。何とか今シーズンにもう1つでも2つでも勝ちを積み上げてもらいたい。
7回は、山本、星、8回は石山が何とか無失点で凌いだのだが、味方打線の援護はなく、3－3のまま9回に突入し、9回は清水がマウンドに上がったのだが、この回からサードの守備についた武岡のエラー、西川申告敬遠の後、矢野の送りバントを今度は清水が悪送球してしまい、0アウト満塁のピンチを招くと、ここで坂倉にサヨナラ犠牲フライを許してしまった。今日は清水のストレートの走り自体は悪くなかったと思うのだが、これだけエラーが重なってしまうと失点せずに切り抜けることは難しくなってしまう。ノーヒットでサヨナラ負けを喫してしまった辺りにヤクルトのチーム状態が表れていたのではないだろうか？
打線は、今日もオーダーを組み替えてきた。
1番レフト濱田、2番キャッチャー古賀、3番セカンド山田、4番サード村上、5番ライトサンタナ、6番ファーストオスナ、7番ショート長岡、8番センター丸山和、9番ピッチャー石川というスタメンになった。広島の先発サウスポーの森を崩すために濱田、古賀の1，2番コンビを組んだと思うのだが、この1，2番は機能しなかった。
それでも2回に村上、サンタナ、オスナでチャンスを作ると長岡の犠牲フライ、中村の内野ゴロの間に2点を返すと、3回には2アウトから山田の2ベースと村上のタイムリーで同点に追い付き、とりあえず石川の負けは消してみせた。しかし決して実績のある投手ではない森相手に3回までで3点を奪えていただけに7回1アウトまで持たせてしまったことは残念だった。
また9回には、先頭のオスナが内野安打で出塁したのだが、続く長岡の送りバントがダブルプレーとなってしまい、その後四球で出塁した丸山和の盗塁は失敗に終わってしまい、ちぐはぐな攻撃に終始してしまった。
9回は作戦自体は、私は全く異論はないのだが、先日のゲームでも大事な場面で送りバントを決められなかった長岡が今日もバントを決めることが出来なかった。レギュラーとして出場する以上こういったプレッシャーの掛かる場面を乗り越えなければならないのだが、今シーズン何度か大事な場面でバントを失敗してしまった記憶が長岡の中に残っている中で、身体が思うように動かなくなってしまっている部分もあるのではないだろうか？大事な場面でバント絡みでのダブルプレーが続いてしまったことにより、今後送りバントが必要になった際に、これまで以上に長岡にはプレッシャーが掛かることが予想される。何とか乗り越えてもらいたい。
2連覇を経験し、優勝の喜びを知った選手が多い中で、この時期にこの位置に低迷してしまっていることに不甲斐ない気持ちを持っている選手は間違いなく多いだろう。それだけに今後モチベーションを保って戦うことが難しくなってきている。ファンのためにも1試合1試合丁寧に戦ってもらいたい。
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コメント
石川は総合的に評価すれば70点以上の投球をしてくれたと思います。今年のチーム状態や連敗中では、初回からある程度失点してしまうと自身もチームも勝ちから遠ざかりますね。清水が失点することが増えてきているので、余計に勝つことが難しくなります。
バント失敗や送球エラーも目につくようになってしまいました。そんな中でも最終回のサンタナの一塁バックアップに見られた全力プレーには感心しました。
超匿名さんへ
今の石川の起用法は間違っていないと思うのですが、今の起用法で勝ちを積み重ねていくのは中々難しいですよね。ある程度のピッチングはしてくれたんですけどね。
サンタナのバックアップ。大事な視点ですね。私も先日の巨人戦の印象が強く残っていたため、清水が悪送球をした瞬間、サヨナラ負けだと思ったのですが、サンタナがきっちりカバーしていましたね。