スターの存在感

2023試合結果


ヤクルト2-5巨人

今日は巨人のスター選手である岡本和真と坂本勇人の存在が際立つゲームとなってしまった。スター選手のプレーというのは、やはり華やかであり、それだけでチームは活気付く。ヤクルトにも村上宗隆、山田哲人というスーパースターが在籍しているのだが、今シーズンはチームを活気付けるプレーはそれ程多くない。今日の岡本、坂本のようなプレーを村上、山田にも期待したい。

ヤクルト先発の高橋は、一旦登録を抹消されていたのだが、2軍で投げることもなく、中10日で今日のゲームのマウンドに上がった。やはりかつての唸りを上げるようなストレートは影を潜め、ストレート、カーブ、チェンジアップのキレと緩急で圧倒する投球スタイルではなかった。その分140キロ前後のカットボールの割合を増やし、これまでとは違った投球スタイルを披露してくれているように感じた。今シーズンは開幕前にはWBC球への適応に苦戦しているとの報道があり、日本代表としての登板機会も少なかったのだが、それ以外のトピックとして、ダルビッシュからスライダーを教わったというものがあったと記憶している。しかし実戦で使う機会は限られており、これまでは、昨シーズンと同じような投球スタイルを貫いているように感じていた。しかし高橋の武器であったボールのキレというものが今一つであり、相手打線に見極められてしまったり、捉えられてしまう場面が目立っていた。前回登板では、出力が下がった中で初回から広島打線に掴まってしまい、結果のみならず内容的にもかなり心配な部分があった。正直今シーズンもう1試合投げられるかどうかも分からないと思っていたくらいである。
しかし中10日で上がったマウンドでこれまでとは違う姿を見せてくれた。これまでのように打者を圧倒できるスタイルではないが、少しスライドさせるカットボールを多用することで、投球の幅を広げ、打たせて取ることも念頭に置いた中で投球しているように感じた(このカットボールがダルビッシュに教わったものなのだろうか?)。苦し紛れのスタイルだと感じるし、結局四球が絡んだ中で岡本和に先制2ランホームランを浴びてしまうなど、結果が伴ったとは言えないのだが、それでも今後プロの世界で生き残るためにもがいている姿は見せてくれたと感じた。
もちろん個人的には、ボールのキレで打者を圧倒することが出来るからこそ、高橋に強い魅力を感じたのだが、長いシーズンを戦い抜くことを考えた時に、投球スタイルを作り直すということも必要になってくると思われる。今日の高橋の姿は「NEW高橋」への第一歩となるのだろうか?
高橋が7回まで投げる中で、8回、9回は高梨がマウンドに上がった。8回は三者凡退で抑えたのだが、9回に坂本に2ランホームランを浴びてしまった。高梨に関しては、リリーフで使えるようになれば、チームにとっては大きなプラスになると思っている。先発時は、荒れ球が武器になることもあれば自滅に繋がることもあるという不安定さがあったのだが、短いイニングでその不安定さが少しでも解消されれば、高梨にとってもプラスになるのではないだろうか?今日はボール自体の走りは悪くなかったように感じる。坂本の2ランホームランは試合を決定付ける一発になってしまったが、高梨にはリリーフとしての感触を掴んで、来シーズンに繋げてもらいたいと思っている。

打線は、今日は、1番センター内山、2番ショート長岡、3番セカンド山田、4番サード村上、5番ライトサンタナ、6番ファーストオスナ、7番レフト澤井、8番キャッチャー松本直、9番ピッチャー高橋というオーダーを組んできた。外野の守備という部分で大きなリスクが伴う布陣だったのだが、来シーズン以降を見据えるという意味では、必要なオーダーであるように感じた。
しかし、序盤は、前回も抑え込まれてしまった赤星の前に完璧に抑え込まれてしまった。昨シーズン赤星の投球を見て、若い頃の野村祐輔のようだと感じたのだが、前回、今回の投球内容も野村を彷彿とさせる内容だった。ストレートも変化球もしっかりコントロール出来る部分が一番の長所であり、ボールがある程度走っていれば、簡単には打ち崩せないタイプの投手である。春先は調子が悪かったようだが、8月に1軍に戻ってきてからの投球は、ここまで2軍にいたのが不思議なくらいである。
それでも4回に山田にチーム初ヒットとなる2ベースヒットが飛び出すと、続く村上もライトフェンス直撃のタイムリー2ベースを放ち、1点差に詰め寄ると、5回にはオスナにソロホームランが飛び出し、同点に追い付くことに成功する。しかしその後の5回、6回のチャンスを活かせず、7回からは巨人のリリーフ陣の前に抑え込まれてしまった。
7回は長岡にあわや満塁ホームランというあたりがあったり、8回は村上の強烈な打球をファーストの岡本和のスーパープレーでダブルプレーを完成されてしまったりと、あと一歩及ばなかった。

惜しいゲームではあったのだが、坂本、岡本に打撃面でも守備面でも格の違いを見せ付けられてしまった。今シーズンは、山田、村上が本調子ではないのだが、今日のようなゲームを見ると、やはり主力の不調はチームに大きな影響を与えることを痛感することが出来る。




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コメント

  1. 超匿名 より:

     高橋はこれで勝ちの倍の負けとなってしまいました。奥川が長期離脱中で一軍復帰の見通しさえ不明の状況で、投手陣を引っ張る存在になり勝敗の数字は逆じゃないといけないくらいですよ。故障者や不振者が多く出る誤算の多いシーズンを象徴する一因になってしまいましたね。

    • fiys より:

      超匿名さんへ

      そうですね。高橋には、投手陣を引っ張る存在になってもらいたいですよね。今年の投球は苦しい内容ですよね。

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