1位入札は武内(国学院大)に向かったのだが、抽選で外し、外れ1位で西舘昂(専大)を獲得するなど、上位は大社の投手で固め、自チームの現実を見据えた渋いドラフトを展開した印象である。これまでの私のドラフト関連のブログ記事を読んでもらえれば分かるのだが、私がイメージするドラフトではなかったのだが、来シーズンの巻き返しを狙う中でどうしても即戦力となり得る投手を獲得したいという意図は伝わってきた。昨年のDeNAのドラフトにも感じたのだが、100~120点を狙うドラフトではなく、確実に80点を狙いに行ったドラフトではないだろうか?正直西舘昂、松本健(トヨタ自動車)、石原(明大)が今のプロのレベルでいきなり大活躍できるか?と言われれば疑問符が付いてしまう。しかし、高津監督の投手運用は、投手の頭数を必要とするため、ドラフトである程度使える投手を確保したということなのだろう。まずはこの3投手がどの程度通用するか注目である。そして野手に関しては、昨年指名した西村、澤井、北村の成長に期待である。
今年のドラフト関連のブログ記事
・2023ヤクルトのドラフト(1) | ヤクルトファンの日記 (ysfan-nikki.com)
・2023ヤクルトのドラフト(2) | ヤクルトファンの日記 (ysfan-nikki.com)
・2023ヤクルトのドラフト(3) | ヤクルトファンの日記 (ysfan-nikki.com)
・2023年FIYS的1人モックドラフト | ヤクルトファンの日記 (ysfan-nikki.com)
・2023年 ドラ1 12人は誰だ! | ヤクルトファンの日記 (ysfan-nikki.com)
・2023ヤクルトドラフト予想遊び | ヤクルトファンの日記 (ysfan-nikki.com)
昨年の指名についての記事
・2022ヤクルトドラフト指名選手 | ヤクルトファンの日記 (ysfan-nikki.com)
今年の指名選手
1位入札 武内夏暉(国学院大) 左投左打 投手 抽選外れ
外れ1位 西舘昂汰(専大) 右投右打 投手
2位 松本健吾(トヨタ自動車)右投右打 投手
3位 石原勇輝(明大) 左投左打 投手
4位 鈴木叶(常葉大菊川) 右投右打 捕手
5位 伊藤琉偉(BC新潟) 右投右打 内野手
育成1位 高橋翔聖(鶯歌工商高校)右投右打 投手
育成2位 高野颯太(三刀屋) 右投右打 内野手
1位の西舘昂に関しては、外れ1位のチョイスとしては意外だった。個人的にはサウスポーの武内を外した後だっただけに、まだ残っていた細野(東洋大)、古謝(桐蔭横浜大)に向かうものだと思っていた。おそらくは武内に関しては、ヤクルトが№1評価をしていたことに違いはないと思うのだが、外れ1位の西舘昂についても、残っている投手の中で最も評価していたのだろうか?チームでその辺りの共有されている中での選択であれば、何も文句を付けるつもりはない。逆に外れ1位での抽選を恐れて守りに入った中で西舘昂を選択したのであれば、少し疑問に感じる指名である。おそらく前者の判断での西舘昂指名だとは思うのだが、実際にはどうだったのだろう?
大崩れする姿は想像し辛い投手なのかもしれないが、プロの洗礼を浴びてからの成長、修正が必要になるタイプの投手だと見ている。サイズがあることとストレート、変化球のコントロールがある程度まとまっていることが長所である。
2位の松本健は、社会人投手の中で最初に指名された。実力派の右腕であることに疑いはないのだが、今年に関しては、実戦派の投手としては結果を残しきれていない部分が気になる所である。東海大菅生ー亜大ートヨタ自動車と各カテゴリーのトップレベルのチームで投げ続けている部分は、評価できるのだが、実際にはどの程度結果を残せるだろうか?ある程度のコントロールはあるのだが、インコースを攻め切ることが出来るだろうか?1年目から勝負である。
3位の石原は、個人的にモックドラフトでも予想遊びでも指名したように、期待値の高いサウスポーである。明大ではリリーフ中心で登板しているが、私は、先発でも十分期待できるだけのモノを持っていると感じている。安定したフォームで球持ちが良いため、打者からするとストレートも変化球も見分けづらい部分があるのではないだろうか?広陵高校時代も明大時代も同期に好投手がおり、酷使されていない部分もプラスに働くのではないだろうか?チーム事情からリリーフとして起用される可能性があるが、個人的には先発で育ててもらいたい投手である。
4位の鈴木の指名は、良い指名ではないだろうか?攻めるのであれば、捕手を指名しないという選択肢もあったのだが、年齢構成的には、内山の下の世代の捕手の指名はあって然るべきだった。鈴木は捕手としての総合力が高く、中村、古賀、内山同様、高校時代から捕手としての佇まいが評価されている選手である。打撃に関しては時間がかかりそうだが、将来が非常に楽しみな選手である。
5位の伊藤は、サイズがあって動ける遊撃手ということで、非常に見栄えの良い選手である。切り取られた動画しか見ていないため、細かい部分は評価できないのだが、BCリーグでの数字は素晴らしい。まずは内野でどの程度出来るか確認したいのだが、外野含め他のポジションにも挑戦できるタイプの選手だと思われる。21歳という若さも魅力的である。今回の指名選手の中で最も「華を感じる」選手と言っても良いのではないだろうか?
育成で指名した高橋、高野については、伸びしろが大きい高校生ということで、この指名については驚いた。過去記事でも書かせてもらった通り、守谷移転に向けて育成ドラフトについて変化が出る可能性があるとは思っていたのだが、正直今年に関しては、高校生を育成ドラフトで獲得することは難しいのかな?という思いを持っていた。これまでヤクルトが育成ドラフトで獲得した高校生は、1人も支配下契約を勝ち取った選手がおらず、その中で高校生を獲得するのはあまりにもリスクが大きいと感じていたのだが、今年の育成ドラフトは、2名ともに高校生を指名した。高橋に関しては、台湾の高校に所属しており、完全な隠し玉なのだが、投げている姿を見るとしなやかな腕の振りに才能を感じることが出来る。高野は中国地方では注目されていた好打者であり、おそらく高橋も高野も育成でもプロに入りたいというハングリーさを持った選手だと予想される。この2人が3~4年後にどんな選手に成長しているか楽しみにしたいと思う。育成環境をどの程度整えることが出来るだろうか?
本ドラフトが終了した時点では、完全に現実路線に偏った指名だと感じたのだが、育成で素材型の高校生を2名指名したことにより、多少バランスが取れたドラフトになったように感じた。皆さんは今年のヤクルトのドラフトをどう評価しますか?
P.S 今年は、初めてモックドラフトというものを行ってみたのだが、非常に面白かった。私は、ヤクルトのドラフトに関しては、1位~4位までは想定通りに指名出来た旨をブログで書いていたのだが、今日の本ドラフトでもモックドラフト通りの指名が出来たことを確認することが出来た。現実には「野球太郎」のモックドラフトに近い指名になりましたね。ある意味では正攻法のドラフトを展開したのかもしれませんね。
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コメント
ドラ1に関してはやっぱクジ外したらアカンということですね。西舘分かんないですよ、新人王取るかもしれないし。でも正直広島森下とか西武隅田みたいな圧倒感あるのが競合1位の投手なわけで、くじ運は仕方ないとはいえ投手豊作の年といえどクジ当てないと苦しくなる。それに上位3人大社投手につぎ込むくらい即戦力、来季優勝狙いのドラフトだったのに西舘は「スケールがある」「伸びしろがある」と言われてるのもちょっと焦点がぼやけてみえる。その辺りもやはりクジが全部いけないのだ。クジさえ当てればうだうだ言わずに済んだものを(笑)
管理人さんが本ドラフトでもモックドラフト通りに指名できたというように2位以下はヤクルト編成部のほぼ想定通りに指名出来たのだと思う
私としては記事では先発期待と出ていてもまずは松本と石原はリリーフ要員だと思っている。だってリリーフが足りないのだし。
それにしてもピッチャー3人とも癖のあるフォームの選手を指名したことに実は驚いている。ヤクルト編成部は綺麗なフォームが好きなんだと思ってた。過去に小川や秋吉や吉村がいるとはいえ3人とはね。
鈴木叶と高野崚太は楽しみです。なんでか野手はいつも楽しみですね。鈴木はチーム唯一の180cm超えの捕手になるんですよね。内山は背中で引っ張るタイプだと思うが鈴木はガンガン前に出て引っ張るタイプのように見える。競ったら面白いと思うし正捕手候補として育って欲しいですね
私としてはスラッガー一人は指名してと願っていたので高野は嬉しい指名ですが、他チームが佐倉とか指名している中でなんで高野を指名したのかなとかと考えると性格とかかもしれないけどセリーグでもポジションに困らない利点があるのかなと。やはりDHなしだとファースト専は指名しづらいか。DeNAが小笠原を指名したのは佐野の成功もあってでしょうかね。
伊藤の指名は戦略としてはぼやけた気がします。補強ポイント関係なく欲しくなる素材ということでしょうけど41試合か。5位とはいえギャンブルというか、いつもなら独立リーガーは育成指名なのに今年は甘いなと思っちゃいました(笑)無論伊藤が角中に続く野手の成功者になれば面白い
ドラフトには年ごとのトレンドがあると思っていて、今年は高校生が辛く、社会人と独立リーガーがイメージより評価高かったですね。高校生不作ともいわれてましたが、
独立リーグはコロナが収まり試合が増えたことと何より159キロだの話題性が高かったことが大きかったのかな
社会人は最近の社会人出身選手の活躍が目立った、そういったプラス要因が後輩を後押ししたのではないでしょうか(漏れた選手も沢山いますけどね)
今年のドラフトで一番驚いたのは巨人ドラ2森田でした。年齢的に7割漏れると思ってました。敵チームだけど頑張ってほしいです
あとプロからは坂井(滝川)は前田に続く高校生投手ナンバー2の評価でした。管理人さんの見立て通り。お見事であります
saboさんへ
西舘昂は、大きな身体を持て余すことなく使えていることが魅力ですね。大学の先輩岡林や同じ東都の杉浦らと多少似ていますかね?楽しみです。
松本健、石原はリリーフでスタートする可能性が高いですかね?
鈴木、高野らも楽しみですよね。
saboさんも触れているくじ外れには、ここ20年初回入札でほとんど外れているので、同じく近年くじ運がない巨人が去年今年と当てたので、ヤクルトもそろそろ揺り戻しがあるのではと思っていましたが残念でした。
バランス型を好む私としては上位3人が投手なのは好みではありませんが、来季も優勝争いから脱落する可能性を減らすためには理解できる指名ではあります。フェニックスで負傷という情報が入ってますが、野手は去年入団した澤井や北村に期待ということですね。
野球太郎や週刊ベースボール等の野球専門誌が大きく評価していた細野が外れ外れまで指名されないのは驚きでした。私も指名して欲しいとはあまり思いませんでしたが、制球で不安な面があっても初回入札はあると見ていました。
超匿名さんへ
武内の抽選を外してしまったことは残念でしたね。
私も1位~3位まで全員大学・社会人の投手というのは、今年の好みではありませんでしたが、現実を見据えた手堅い指名となりましたかね?
細野は私も初回入札があると思っていたので意外でした。