パワーと言えば、外国人選手の名前が挙がりやすい。ヤクルトで言えばやはりバレンティンの名前を挙げるファンの方が多いのではないだろうか?日本人野手という括りで言えば村上の名前を挙げるファンの方が多いだろうか?打球の飛距離やスピードと言ったものは、プロの凄さをシンプルに伝えてくれるものである。
そんなパワー部門で是非名前を挙げたいと感じるのが、高橋智である。高橋が最も活躍した時期と言えば、オリックス時代の91年~93年辺りになるだろか?194㎝という長身から繰り出される打球は、いわゆる「日本人離れした」驚愕の打球だった記憶がある。「当たったら飛ぶ。」、「打ち出したら止まらない。」という表現がぴったりの選手だった。
そんな高橋は、怪我もあり、中々安定して成績を上げることが出来ず、98年オフにヤクルトにトレードとなり、99年よりヤクルトでプレーすることになった。私は当時高橋智に関しては、「旬の過ぎたベテラン選手」という認識だったのだが、若松監督初年度となるシーズンにオープン戦で結果を残し、開幕戦から出場機会を得てみせた。そしてそのパワーが衰えていないことをプレーで証明してくれることとなる。素人目には上半身主導の手打ちのような打撃フォームで、テレビで観戦していると高橋智の打席で違和感を感じることが多かった。打った瞬間テレビで見ている限りは、外野フライかな?と感じた打球が、悠々とスタンドインしてしまう場面が数多くあったからである。他の日本人野手には持ち得ないパワーを持った選手であることを感じさせてくれた。
オリックス時代同様、好調が長続きするタイプの選手ではなかったのだが、打ち始めると止まらないところもオリックス時代同様だった。99年シーズンの序盤戦に関しては、新外国人のペタジーニとスミス、そしてトレードで移籍してきた高橋智の3選手の打撃に夢を描いたものである(実際にシーズン通して活躍したのはペタジーニのみだったが…)。
パワーに特徴のある野手と言えば、各々様々な選手の名前が挙がると思うのだが、私は、№1候補として高橋智の名前を挙げたくなる。90年代を代表する「ロマン砲」ではないだろうか?
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