ヤクルト9xー8広島
一ヤクルトファンとしては、サンタナのサヨナラホームランを大いに喜びたいのだが、首脳陣や選手などのチーム関係者は、そういう訳にも行かないだろう。序盤のリードを守り切れず、危うく勝利を逃す展開となってしまったことは、チーム状態が良くないからこそということが言えるのではないだろうか?「勝ったから良かった。」で済ませてはならないゲームである。
ヤクルト先発の高橋は、私自身、今シーズンの初登板のゲーム、2戦目のゲームは、これまでの課題をクリアしつつあることに触れ、このまま実力を発揮してもらいたいと思っていた。前回の登板は、内容は良くなかったものの勝ち投手となり、運も味方に付けながら、ノッテ行ってもらいたいと感じていた。そんな状態で迎えた今日のゲームでも、初回、2回と失点しながら、味方打線に大量6点の援護をプレゼントしてもらいたい、後は、しっかりアウトカウントを重ねていくだけという状況にあったのだが、3回以降も立ち直ることが出来なかった。初回は、野間にタイムリー、2回は二俣にソロホームラン、3回は菊地に2ランホームラン、4回は、黒原にタイムリー3ベースと満遍なく失点を重ねてしまい、結局代わった丸山翔も菊地にタイムリーヒットを浴びてしまったため、味方打線の大量援護を活かすことなく、マウンドを降りる結果となってしまった。
3回2/3を投げて、被安打6(被本塁打2)、与四死球3の6失点という投球内容は、あまりにも寂しい数字である。先日吉村の投球を見て「エース誕生の予感!?」というブログ記事を更新したのだが、本来であれば、同学年の高橋にもそういった予感を抱きたかった。しかし今日の高橋の投球内容は、高橋の悪い面ばかりが目立つ結果となってしまった。
髙橋と言えば、ストレートも変化球も超一級品のボールを持っており、若手時代から大いにワクワクさせてくれる投手だった。2軍時代から高橋のことを見ていた高津監督も監督就任時から、この高橋について期待している旨のコメントをすることが多かったと記憶している。そんな高橋は、21年シーズン後半からようやく実力を発揮し始め、チームのリーグ優勝、日本一にも大いに貢献してくれた。WBC日本代表にも選ばれ、日本を代表するサウスポーの一人として、実力を評価されるようになっていった。しかしWBCから状態が上がらず、昨シーズンは大きく数字を落としてしまうと、今シーズンも試合によって波が大きくなってしまっている。高橋ももうプロ9年目の26歳(もうすぐ27歳)である。そろそろ大人のピッチングを見てみたいのだが…。今日の投球を見るに、まだまだ投げてみなければ分からない投手という評価になってしまう。
リリーフ陣では、6-6の6回のマウンドを任された清水が2点を失ってしまった。正直オープン戦の段階では、私自身は清水の異変に気付けなかったのだが、開幕してからここまでの投球を見ていると、ボールの威力自体、本来の清水の姿ではないように感じる。本来のボールを投げ込むことが出来ないため、一つのアウトを奪うことに四苦八苦しており、これまでの投球パターンで相手打者を抑え込むことが出来なくなっている。高津監督をはじめとする首脳陣は、投げさせる場面を変えながら、清水の復調を待っていると思うのだが、中々状態が上がってこない。田口を欠く中で、清水には何とか踏ん張ってもらいたいのだが、このままの状態が続くようであれば、一旦2軍での調整も考えなければならないかもしれない。
辛口にならざるを得ないゲームで勝利をもたらしてくれたのは、オスナ、サンタナの両助っ人外国人選手を含む打線の奮闘だった。2回は、広島先発ハッチから下位打線でチャンスメイクすると、塩見、丸山和の連続タイムリーで同点に追い付くと、続くオスナが高めに浮いた変化球を見逃さず、レフトスタンドへ飛び込む満塁ホームランで一気に逆転することに成功してみせた。ライナーでフェンスを越したオスナの打球は、迫力満点だった。今月2本目となる満塁ホームランも価値あるものとなった。
その後投手陣が踏ん張れず、試合をひっくり返されてしまうのだが、7回に相手のバッテリーエラーで1点を返すと、8回には代打川端に同点タイムリーが飛び出し、試合を振り出しに戻してみせた。試合展開的には非常に苦しかったのだが、川端が代打として仕事を果たしてくれた。今シーズンの川端はここまで数字を残せていなかったのだが、打席での内容は、それ程悪くなかった。今日も本格派の島内のボール気味のストレートに押しこまれることなく、しっかり三遊間を破ってみせた。ストレートにこれだけ反応出来ているということは、状態自体は悪くないのだと思う。明日以降も期待してみたい。
そして同点で迎えた9回は、1アウトからサンタナが広島のクローザー栗林のストレートを捉えると、打球はライトスタンドへ飛び込むサヨナラホームランとなった。今シーズンの栗林は、ここまで完璧な投球を見せており、今日も先頭の村上が三振を喫したように、ボールは走っているように見えた。その栗林相手にライトスタンドへ飛び込むホームランを放ったサンタナの存在は、非常に心強いものである。今日のゲームでは、守備で大きなミスを犯し、試合をもつれさせる要因の一つを作ってしまっていたのだが、最後の最後にバットで取り返してみせた。メンタル的にも難しい状況だったと思うのだが、サンタナに期待したいのは、今日のようなバッティングである。よく取り返してくれたと思う。
9x-8でのサヨナラ勝ちということで、もっと勝利に興奮したい気持ちはあるのだが、今日のゲームは、正直強いチームの勝ち方ではなかった。「勝てたことから良かったゲーム。」という評価しかできないようなゲームだったのではないだろうか?やはり辛口にならざるを得ないゲームであった。
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コメント
首位阪神戦の前に連敗を止めておいてもらいたかったのと、中軸にグランドスラムが出た試合は、ファン心理として落として欲しくなかったので勝てて安堵しました。
高橋は状態が悪くても、毎イニング失点するような結果ではエースの座は遠いですね。やはり安定感に欠けます。
超匿名さんへ
髙橋に関しては、突如崩れて大量失点してしまうこともあるのですが、毎回失点という投球内容は頂けませんね。ワクワク感にも欠ける投球となってしまいました。