選手、首脳陣は今日の負けをどう捉えているだろうか?

2024試合結果


ヤクルト4-5阪神

今シーズンのヤクルトのポイントの一つとして、私は「対阪神戦」というものを挙げている。阪神相手にどれだけ食い下がれるか?という部分はシーズンを通して大切になってくると感じている。今日のゲームは先制点を奪いながら、すぐに塩見が負傷交代でゲームから退き、その後逆転を許し、最終的には追い上げたものの追い付けずに、4-5というスコアでの敗戦となってしまった。今日のゲームに関しては、選手、首脳陣はどんな思いを持っているのだろうか?「やっぱり阪神は強いな。」という捉え方なのだろうか?それとも「今年の阪神とは互角に戦える!」という捉え方なのだろうか?私自身は、チーム全体として後者の捉え方が出来ていれば良いなと願っている。NPBという日本最高峰のレベルでプレーしている選手たちは、メンタル的な要素で大きく成績が変わることはないのかもしれないが、それでも影響が全くないということはないだろう。それであれば、「今日は負けてしまったけど、十分に阪神とは戦える。」というポジティブなイメージを持ってもらいたいと思っている。実際にはネガティブな要素とポジティブな要素どちらが大きいゲームだったのだろうか?

先発のサイスニードは、開幕投手を務めながら、ここまで勝ち星を上げることが出来ていない。5試合目の登板となった今日のゲームでも5回に近本に逆転2ランホームランを許すなど掴まってしまい、先発投手の責任イニングである5回を投げ切ることなく降板となってしまった。サイスニードのここまでの成績は、0勝2敗、防御率5.06という数字が残っている。数字自体は、間違いなく良い数字ではない。投球内容という意味では「可もなく不可もなく」というのが私のここまでの評価である。「悪いとは言えないが、良くもない。」そんなところではないだろうか?
サイスニードの良い時というのは、ゾーン内で勝負しても十分抑えられるときだと思っている。今シーズンのここまでのサイスニードは、ゾーン内で勝負しようとする意図は伝わってくるのだが、ボールの走りが今一つなのか、相手打者に対応されてしまう場面が目立っている。そうすると1つのアウトを奪うのに苦戦してしまい、いつの間にか球数が多くなってしまっている。そうなると自然と長いイニングは投げられなくなってしまう。登板を重ねながら本来のボールの質を取り戻すことが出来るだろうか?それが出来れば、1つ目の勝利が手に入るはずである。
リリーフ陣は、5回の2アウト1塁という場面で登板したエスパーダがワイルドピッチで進塁を許すと大山にタイムリーを浴びてしまい、1失点。7回を任された山本は、2アウト2塁というピンチでマウンドを丸山翔に譲ったのだが、その丸山翔が森下にタイムリーを浴びてしまい、1失点と上手く機能しなかった。どちらの失点も2アウトからだっただけに何とかあと1アウトを奪いたかったのだが、その1アウトを取ることは出来なかった。それでも清水、田口を欠く中で、完全ビジターの甲子園のマウンドを経験できた意味はあるのではないだろうか?丸山翔も8回のピンチで近本から三振を奪った長谷川も良いボールを投げ込んでいたのではないだろうか?良いボールを投げ込める確率を高めていけば、1軍の舞台でも十分通用するだけのものを持っているはずである。

打線は、青柳対策という意味もあり、昨日のゲームでスタメンを外れていた塩見、山田がともにスタメン出場となった。塩見は初回に阪神先発大竹からいきなり先頭打者ホームランを放ったのだが、どうやらその時に腰を痛めたようで、1回裏の守備に就かないまま交代となってしまった。「いかにも塩見っぽいな。」と笑ってしまいそうな気持もあるのだが、すでに塩見はそういったネタで笑うべきレベルの選手ではない。試合後のコメントを見る限り、無理をすれば出場できる程度の状況だったようだが、これまでの塩見のことを考えれば、交代することは高津監督をはじめとする首脳陣からしたら当然の判断なのだと思う。それぐらい丁寧に扱わなければならない選手である。大きな離脱をすることなく乗り切ってもらいたいのだが…どうなるだろうか?
2回には山田に犠牲フライが飛び出すのだが、この場面での1点の取り方はプロセスが非常に良かった。この回先頭のサンタナが2ベースで出塁すると、山田の打席で三盗を決め、チャンスを広げると、ここで山田は、センターへ浅めのフライを放つ。滞空時間の長いフライだったため、近本が後ろから勢いを付けて捕球することが難しかったのだが、その近本の体制を見て、三塁ランナーのサンタナが猛然とホームへ突っ込んで来た。サンタナは決してスピード(アジリティ)のあるタイプではないのだが、この回の積極的な走塁は見事だった。今シーズンのヤクルトは開幕から積極的に次の塁を狙う走塁をチーム単位で徹底しようとしている意図を感じさせてくれていた。チーム成績が低迷する中で、そういったプレーが減って来ていたようにも感じていたのだが、今日のサンタナの走塁は、そのことを思い出させてくれた。
その後7回は青木の押し出しで1点、9回は武岡のソロホームランで1点と阪神相手に食い下がったのだが、7回は続くチャンスで赤羽が三振、9回は1アウト1,3塁としながら川端がセカンドへのハーフライナー、丸山和が三振に倒れてしまい、同点に追い付くことは出来なかった。
それでも7回、9回の青木の打席、9回の武岡の打席は結果だけでなく内容も伴った打席だったと思う。何を言いたいかと言うと、今日のゲームはそこまで悪いゲームではなかったということである。

だからと言って、明日のゲームが簡単なゲームにならないことは分かっているのだが、それでも何とか勝ってもらいたい。NHKのプロ野球中継ではその試合のポイントとなりそうな場面で解説者の方が「勝負眼」の札を挙げるのだが、もしシーズンの中で1試合単位で「勝負眼」の札を挙げられるとすれば、私は明日のゲームで「勝負眼」の札を挙げたいと思う。ヤクルトにとってシーズン序盤のポイントとなるゲームになると見た。




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感想(10件)




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コメント

  1. sabo より:

    これまでの「勝てる試合を落とした」とは違う試合と言えるかもしれませんね。形として五分の試合が出来たと思うし、塩見のアクシデントさえなければ期待の持てる試合と評価できたかな。

    全ては明日かな。明日も最低でも今日のような内容のある試合が出来るなら順位は自然と上がるのではないでしょうか。勝てば勿論万歳。連敗中のような負け方だとまた振り出しかという気持ちになりますね

  2. アーム より:

    前に落とすのが難しいボールでしたけどエスパーダの暴投を中村がカバー出来て二塁への進塁を防げていれば、、、背番号27にはどーしてもハードルをあげてしまいますね。

    自分も塩見らしいなと笑ってしまいました。
    塩見はこのまま一流選手にはなりきれないのか、
    野球の能力も大事ですが改めて身体の強さも大事ですね。
    やっぱり青木はスゲェー

    • fiys より:

      アームさんへ

      塩見は、怪我の多さが付きまとう野球人生になってしまっていますよね。

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