3-2の呪縛

2024試合結果


ヤクルト3-5x楽天

一昨日、昨日のゲームに続いて今日も3-2という緊迫したスコアのまま試合は9回に突入した。勝てるゲームを勝ち切れないのが今シーズンのヤクルトの特徴の1つなのだが、今日も結局勝ち切ることが出来なかった。それどころか長谷川が代打フランコに逆転サヨナラ3ランホームランを浴びてしまい、負けゲームとなってしまった。
一昨日のゲームで僅差のゲームで勝ち切れないことが、今のヤクルトの課題ということを書いたのだが、それにしても3試合続けて3-2というスコアで9回の相手チームの攻撃を迎える展開になるとは、思ってもみなかった。思わずブログタイトルに「呪縛」という言葉を使ってしまった。

それでも今日のゲームを見て、私の中では、一つ吹っ切れた気持ちになっている部分もある。それは高津監督の采配について、特に投手運用についてである。私は、2011年シーズンの途中からこのブログを書き始めているのだが、高津監督が就任するまでのヤクルトは、小川監督ー真中監督ー小川監督という順で指揮を執っていた。小川監督も真中監督も勝てる試合は、勝ちパターンのリリーフ投手陣に多少なりとも無理してもらってでも勝ちを拾いに行く投手運用を行っていた。ヤクルトに限らず、多くのチームが同様の投手運用を行っており、リリーフ陣の負担軽減は、NPB全体の課題となっていた。そんな中で2020年からヤクルトの監督に就任した高津監督は、選手のコンディションを重視した采配を徹底してきた。当初はコロナ禍ということもあって、こういった采配を行っているのかな?とも感じていたのだが、最下位に沈んだシーズンで最後の最後まで無理にでも投手を起用して勝ちに行くことはなかった。この投手運用は、中々画期的なことであった。私は、このブログの中でこのことについては、何度も触れている。結果が出なかったことで高津監督はいきなり崖っぷちに追い込まれてしまったのだが、翌21年シーズン、22年シーズンは同じような投手起用の中でリーグ優勝を果たし、21年に関しては、日本一にも輝いてみせた。高津監督の采配が花を咲かせた瞬間だったのではないだろうか?しかし23年シーズンは再び5位に沈んでしまい、今シーズンもリーグ最下位に沈んでしまっている。正直これだけ苦しい戦いが続いていて、今日もロースコアの競り合いとなれば、リリーフ陣の中で多少無理して投げてもらう投手が出てきても何ら不思議はないのだが、高津監督は、今日もリリーフ陣に3連投はさせず、サイスニード、エスパーダに多少無理をしてもらうことで、試合を作ってみせた。7回1アウトからマウンドに上がったエスパーダを9回のマウンドに上げたことは驚きだったのだが、今日のリリーフ陣の状況を見れば、この形が最も投手の負担を分散させることが出来、勝利を狙えると踏んだのであろう。中々出来る決断ではない。そして9回1アウトから連打で1アウト1,2塁のピンチを招くと、エスパーダから長谷川への継投を決断した。その長谷川は、代打フランコに初球のチェンジアップを捉えられ、逆転サヨナラ負けを喫してしまったのだが、この場面を任せても良いだけの準備をこれまで行ってきたことは、試合を追い続けているファンであれば理解できるのではないだろうか?ピンチの場面で登板し、そこでしっかり結果を残したこともあったからこそ、9回の厳しい場面で長谷川をマウンドへ送れたのだと思う。任した高津監督も凄いし、任されるだけの投球を随所に見せてくれていた長谷川も凄いと感じる。
今日のゲームを見て、私は、今シーズンに関しては、高津監督に付いていくことを決めた。おそらく結果が出なければ、今シーズン限りで監督を退く可能性が高いのだが、それでも選手のコンディション重視の起用法をブレずに続けられるのが高津監督の凄さである。もちろん村上がチームにいる間は、常に優勝を狙わなければならないと感じており、そんな戦力がありながら下位に沈んでしまっているのは、残念ではあるのだが、どんなに負けが込んでしまっても、今シーズンに関しては、絶対に最後まで高津監督に指揮を執ってもらいたい。今日の投手起用に高津監督の覚悟を感じることが出来た。後は選手が応えるのみである。

先発のサイスニードは、広い「福島県営あずま球場」を味方に付け、威力のあるファストボール系の球種を中心に攻めの投球で楽天打線を抑え込んでいった。強いて言えば2回の太田に許したタイムリーが余計と言えば余計だったのだが、そこまで求めるのはちょっと酷なのかもしれない。球数が100球に近付いた6回はボールにバラつきが出ており、おそらくリリーフ投手を使える目途が立っているゲームだったら6回を投げ終えた時点でマウンドを降りた可能性が高いのだが、今日はリリーフ陣の苦しい台所事情もあってサイスニードはそのまま7回のマウンドに上がった。結果としては、不運なヒットもあり、1点を失ってしまったため、続投が裏目に出たということになるのだが、この結果だけを切り取って投手運用を批判することは避けたいと思っている。
7回1アウトからマウンドに上がったエスパーダは、7回、8回と素晴らしい投球を見せてくれた。9回は3連投となるもののクローザーとしての実績のある田口をマウンドに上げるのかな?と思っていたのだが、高津監督は、9回もエスパーダに続投させた。この決断は中々出来るものではない。おそらく今日のゲームの勝利と今後の投手運用の両方を見据えた中での続投だったと思う。結果としては、サイスニードもエスパーダも続投させたことが裏目に出てしまったのだが、私は、今日の投手運用に関しては、何も批判する気持ちは持っていない。最後の長谷川起用含め、高津監督らしさを感じさせてくれた。監督は自分の色を出して、軸はブラさずに采配を揮ってくれて良いと思っている。選手のコンディションを重視する高津監督の監督としての軸は、ブラさずに戦ってもらいたい。そして今シーズンは責任を持って最後まで完走してもらいたい。

打線に関しては、DHを使えるパリーグ主催のゲームで、1番ライト丸山和、2番セカンド山田、3番ショート長岡、4番サード村上、5番DHサンタナ、6番レフト青木、7番ファーストオスナ、8番キャッチャー中村、9番センター山崎というオーダーとなった。
楽天先発早川相手に、2回にサンタナの2ベースからチャンスを作るとオスナの犠牲フライ、山崎のタイムリーヒットで2点を先制し、5回には長岡のタイムリーで追加点を奪ってみせた。2回は、相手のミスにも付け込んで、上手く2点を奪うことが出来たし、5回は、2アウトランナーなしから繋いでの1点ということで良い形で得点することが出来ていた。しかし6回~9回も毎回追加点のチャンスを作れていたのだが、ここで得点を奪えなかったことが逆転サヨナラ負けの遠因となってしまった。今シーズンのヤクルトはとにかく競り合いに弱く、今日は特に延長12回まで行った試合が2試合続いてしまったこともあり、リリーフ投手が厳しくなっているという事情があった。こんな時に打線が爆発してくれるとありがたいのだが、残念ながらそういった展開にはならなかった。競り合いで勝てないのであれば、打線の奮起に期待する他ないのだが、そうならないのがもどかしいところである。

交流戦が4試合終了したのだが、ヤクルトはまだ勝ち星を上げることが出来ていない。楽天はそれ程チーム状態が良いとは思えないため、とにかく最低でも1つは勝っておきたい。1つも勝てないとなると、地獄の交流戦になってしまいそうである。

P.S 福島県営あずま球場のようなファールグラウンド含めて広い球場でのゲームも面白さを感じます。最近のNPBの球場はファールグラウンドまでせり出したシートを設置する球場が多く、ファールグラウンドが狭くなってきているし、球場自体もホームランテラス、ホームランラグーンと呼ばれる席が設置されるなど多少狭くなってきている印象がある。福島県営あずま球場のような広い球場は多くない印象である。しかしこういった球場でスピードのある選手が躍動する姿を見るのも野球の醍醐味の一つである。地方球場も様々な特徴のある球場があり楽しめますよね。




【ふるさと納税】越乃飛燕辛口720ml 2本 と つば九郎焼酎720ml 1本セット【 米焼酎 米 辛口 日本酒 送料無料 セット 新潟県 燕市 燕三条 】

価格:11000円
(2024/5/31 22:34時点)
感想(0件)




にほんブログ村 野球ブログ 東京ヤクルトスワローズへ
にほんブログ村

コメント

  1. sabo より:

    今日に限らず采配自体は(多少の好みの差はあれど)間違ってはいないと思います

    ただ監督に求められるのは勝利をもたらす運(それを勝負勘というのかもしれない)であるのも確か。

    なんとかしてジンクスを破り勝たねば

    • fiys より:

      saboさんへ

      勝てる展開のゲームで勝ち切れないことにより、悪循環に陥ってしまっていますよね。厳しい戦いが続きますね。

  2. 超匿名 より:

     サイドスニードは開幕投手にもかかわらず、ここまで勝てないとは驚きです。今年は勝ちに見放されてしまってますね。
     現在のヤクルトはしっかりしたクローザーがいない状況ですが、これ程勝敗に影響してしまうもなのかという思いです。
     借金二桁に突入という事実が思いです。可能性はまだまだありますが、優勝争いに関してはちょっときつく感じます。

    • fiys より:

      超匿名さんへ

      サイスニードは、そこまで悪い印象はないんですけどね。やはり先発は勝ちが付かないと見栄えが良くないですよね。

      苦しい日々が続きますね。

タイトルとURLをコピーしました