あまりに見事なサンタナの一発！

ヤクルト６－３日本ハム

今日は、日本ハム先発金村の状態が非常に良かった。正直先制点を奪われてしまったことによってかなり厳しいゲームになったかな？という思いがあったのだが、4回に巡ってきたワンチャンスでサンタナが一振りで試合の流れを大きく変えてみせた。あまりに見事な一発であった。

日本ハム先発金村の完成度の高さは富士大時代から折り紙つきだった。ルーキーイヤーこそ故障でほぼ登板機会がなかったのだが、今シーズンはリリーフからスタートし、5月からは、先発に回っている。力感のない綺麗なフォームから投げ込まれるストレート、多彩な変化球は、簡単に打ち崩せるものではない。今日のヤクルト打線は、先頭から4者連続三振を喫するなど、3回まで金村にパーフェクトに封じられてしまった。1点が重くのしかかる展開になってしまったな…と感じながら観戦していたのだが、4回に先頭の西川がボテボテの内野安打で出塁すると、丸山和が送り、2アウト後村上が四球を選び、2アウト1，2塁という場面を作ってみせた。ここでサンタナがカウント２－０というバッティングカウントから金村のストライクを取りに来たストレートを狙いすましたかのように捉えると、打球は右中間スタンドへ飛び込む逆転3ランホームランとなった。コース自体は難しいコースではなかったかもしれないが、今日の金村のボールは走っていたため、決して簡単なボールではなかったと思う。しかし今日のゲーム全体の中では、「絶対にこの一球を仕留めなければならない。」というシチュエーションだったと思う。そのシチュエーションでサンタナが120点の結果を出してくれた。西川のスピードが活きた内野安打から丸山和の送りバント、アウトになったものの長岡も紙一重のファールを放つなど、金村にプレッシャーを掛け、村上が四球で歩いた後のサンタナの3ランホームランということで、チームで奪った、打線が線として機能した中での3得点ということも言えるのではないだろうか？しっかり仕上げをしてみせたサンタナが一番のヒーローなのだが、今日の金村相手に3点を奪うということは決して簡単なことではなかったと思う。素晴らしい3得点だった。

もう一つ試合のポイントを挙げるとすれば、7回表だったと私は思っている。開幕投手を務めながら勝ち星に恵まれていなかったサイスニードから山本へ継投したイニングなのだが、ここで日本ハムは代打攻勢で勝負を掛け、金村にも代打を送ってきた。ここを無失点で抑えられるか、得点を許してしまうかによって、その後の選手起用も変わってくる場面だっただけに、何としてでも山本には踏ん張ってもらいたかったのだが、ここで山本が代打清水、野村を打ち取り、しっかり無失点で切り抜けてみせた。個人的には、この回を無失点で切り抜けたことによってかなり勝てる確率が高まったと感じた。
実際にその裏マウンドに上がった畔柳から2つの四球でチャンスを作ると、今日スタメンマスクを被った松本直が畔柳のストレートをきれいに捉えると、打球は、レフトスタンドに飛び込む3ランホームランとなり、試合を決めてみせた。今日のゲームは上手く流れを掴んで試合を運ぶことが出来たのではないだろうか（それでも8回表はヒヤッとしましたが…）？

先発のサイスニードは、万波に先制ソロホームランを浴びたものの、力強いストレートを軸にゾーン内で勝負する、本来の投球を披露してくれたのではないだろうか？立ち上がりからボールは走っていたし、積極的に仕掛けてくる日本ハム打線を前にしても怯まずに、そしてよく我慢して投げてくれた。6回で95球を投げ、被安打5（被本塁打1）、与四死球1の1失点というスタッツは、勝利投手に値する数字である。1つ勝ちが付いたことで、精神的にも乗っていけるのではないだろうか？ここの所先発投手に勝ちが付くゲームが増えてきている。こういった部分でもリズムを作っていきたいものである。

今日はエラーも出てしまったのだが、オスナ、山田、村上、西川らの好守も目立った。長時間に及ぶナイトゲームの翌日のデイゲームということで難しさはあったと思うのだが、こういったプレーを見れることに、改めてプロの野球選手の凄さを感じることが出来た。