山野ー鈴木に殊勲賞を!

2024試合結果


ヤクルト9-3ソフトバンク

プロ野球選手に「殊勲賞」とか「金星」という言葉を使うのは、失礼にあたるのかもしれないが、おそらく急遽バッテリーを組むことになった山野ー鈴木のバッテリーで、パリーグ首位を独走するソフトバンクに勝利したことは、「殊勲」、「金星」という言葉を使いたくなる。

山野は、おそらく当初はリリーフ要員として1軍に登録されたと思うのだが、小川の体調不良によって、今日のソフトバンク戦で先発のマウンドに上がることとなった。そしてそのゲームで先発マスクを被ることになったのは、高卒ルーキーの鈴木だった。鈴木に関しても中村が離脱したことによって1軍に登録され、予定外の形で今日のゲームのスタメンマスクとなったはずである。
しかし、そんな2人が今日は、見事に結果を残してみせた。

山野は、初回からストレートだけでなく、スライダー、カットボール、カーブ、ワンシーム、フォークなど多彩な変化球をコントロール良く投げ込んでみせた。山野は、大学4年次辺りから突然コントロールを乱す場面が見られるようになり、プロ入りしてからも怪我での離脱もあり、思うようにボールをコントロールできない場面が目立っていた。元々質の良いストレートを投げ込む投手ではあったのだが、パワーで圧倒するタイプの投手ではなく、制球力含めて勝負するタイプの投手だったはずである。昨シーズンは、涙のプロ初勝利もあり、1軍での登板機会を増やしたのだが、やはり突如としてコントロールを乱してしまうことがあり、1軍定着には至らなかった。今シーズンもキャンプ、オープン戦で結果を残せず、苦しんできたのだが、今日は2軍で努力してきたことを表現することが出来たのではないだろうか?
初回から右打者、左打者関係なく、内外角を広く使いながら、カーブやフォークをアクセントとして使い、ソフトバンク打線を抑え込んでみせた。3回に海野、廣瀬、周東に3連打を浴び、先制点を奪われてしまったのだが、その後のピンチでソフトバンク打線に追加点を許さなかった。終わってみれば、この回に粘れたことが大きかった。4回以降は、味方打線の援護にも恵まれる中でアウトを重ね、結局7回で94球を投げ、被安打5、与四死球1の1失点で勝ち投手になってみせた。昨シーズンのプロ初勝利を上げた巨人戦の投球も見事だったのだが、今日の投球内容は、その時の投球内容を上回るものだったのではないだろうか?強力ソフトバンク打線を相手にこれだけ自分で組み立ててアウトを重ねたことを、自信に変えてもらいたい。

そんな山野をリードしたのは、プロ1年目の高卒ルーキー鈴木だった。ヤクルトの捕手事情は、ベテラン中村が正捕手としてどっかりと座り、その座を野球センスの塊内山と強さと柔らかさを兼備したフットワークに特徴のある古賀が虎視眈々と狙う状況にあったのだが、開幕前に内山、古賀が離脱してしまい、その穴を松本直や西田で埋めている状況にあった。実戦派の捕手が揃っており、その部分に関しては、ヤクルトのストロングポイントの1つと見ていたのだが、今回正捕手の中村までコンディション不良で離脱することとなってしまい、思わぬ形で鈴木にチャンスが巡って来ることとなった。
そんな状態でもリードに打撃にと自分の力を発揮してみせる辺りに、鈴木の大物ぶりを見たような気がする。イースタンで山野とのバッテリーは組んでいたと思うのだが、多彩な変化球を使う山野を上手くリードし、ソフトバンク打線を抑えると、打撃面でも4回にソフトバンク先発の大津からプロ初ヒットとなる勝ち越し2点タイムリーヒットをレフト前に放ってみせた。大津は、今シーズンから先発に転向し、ここまで安定した投球を披露していた一線級の投手である。そんな大津相手にチャンスでしっかり結果を残した鈴木への期待値は今まで以上に高くなった。今日は8回までマスクを被り、ソフトバンク打線を1失点で抑え込むと、打撃でも4打数2安打2打点と素晴らしい活躍を見せてくれた。キャンプ、オープン戦、イースタンでのゲームと、良い意味で私の期待値を常に上回ってくれていた鈴木が、今日は1軍の舞台でも想像以上のプレーを見せてくれた。180㎝を超える長身の捕手は見栄えが良い。他の捕手とは違ったストロングポイントを持った捕手に成長してくれるかもしれない。このタイミングで先発マスクを被り、チームの勝利に大きく貢献したことは、チームにとっても鈴木本人にとっても非常に大きなものになったはずである。

鈴木の勝ち越しタイムリーで流れを引き寄せた打線は、続く5回に村上の3ランホームラン、山田のタイムリー2ベースで追加点を奪い、7回にはサンタナ、オスナにそれぞれソロホームランが飛び出し、9得点を奪ってみせた。正直試合前には、大津相手にここまで得点を重ねる画は描けなかった。しかし実際には、主軸にも大事な場面でホームランやヒットが飛び出した。特にここの所当たりが止まっており、昨日のゲームでは4打数4三振とブレーキに終わってしまった村上にホームランが飛び出したことは、明日以降に繋がりそうである。大津のカットボールを右中間スタンドに運んだ打撃は、「流石!」の一言である。長岡にもタイムリーが飛び出しており、今日のゲームはヤクルト側から見ると「お祭り騒ぎ」をしたくなるようなゲームとなった。

昨日のゲームを吉村で落としてしまい、この3連戦は、3連敗も覚悟していたのだが、山野ー鈴木バッテリーの活躍で1つ取り返してみせた。強いソフトバンク相手にこういった形で勝てたことが今後に繋がってくることを願いたい。




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コメント

  1. sabo より:

    鈴木叶は鮮烈デビューという言葉が相応しい大活躍!!
    山野もソフトバンク打線に7回1失点は正直想像以上でした。

    松本直が打撃に盗塁阻止と成長を見せてるし鈴木が1試合マスクを被ってヒーロー級の活躍とは捕手の争いは激しくなって面白いですね

    チームとしては不調だった村上と長岡のバットが出てきたことで今後の試合に期待できますね

    オールスターファン投票の中間発表で長岡が一位になってましたね

    • fiys より:

      saboさんへ

      鈴木叶がルーキーイヤーからここまで活躍するとは思ってもいませんでした。このままヤクルトを代表する選手に成長してくれると嬉しいですよね。

  2. 超匿名 より:

     山野が多彩な変化球を制球良く投げる点は石川に通じるものがあり、交流戦での相性が良いので、ハマることもあるのではと期待していました。ソフトバンク戦の勝利は大きな一勝ですね。

    • fiys より:

      超匿名さんへ

      山野の投球内容は、プロ入り後№1の出来だったのではないでしょうか?

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