今シーズン何度目かの終戦の予感

ヤクルト１－４巨人

ホーム神宮での巨人との東京ダービーは、昨日に続いて惨敗という結果に終わってしまった。昨シーズン5位に沈んだヤクルトは、今シーズンも開幕直後から苦しんでおり、私自身、これまで何度か、「優勝という意味では苦しくなってきた。」という主旨の記事を書いてきたのだが、今日の敗戦についても「優勝という意味では苦しくなってきた。」と感じる敗戦となった。
それでもここまでギリギリのところで踏ん張っているため、もう一度、何とか踏みとどまることに期待したいのだが、やはりチーム事情的に厳しいと言わざるを得ない状況ではある。

試合前にゲリラ豪雨があり、1時間遅れでプレーボールとなったゲームで、先発のマウンドに上がったのは、高橋だった。その高橋は、立ち上がりに岡本和に先制2ランホームランを浴びる立ち上がりとなってしまった。今日の立ち上がりもボールがやや暴れ気味ではあったのだが、それでもボールのキレ自体は、それ程悪くないように見えた。しかし岡本和には、チェンジアップを捉えられてしまった。テレビで見ている限りでは、多少タイミングを崩すことに成功したのかな？と思ったのだが、打球は無情にも左中間スタンドに飛び込んだ。相手先発が前回抑え込まれた好調グリフィンであること、サンタナを欠くことを考えても、痛い2失点となってしまった。昨日の小川もそうだったのだが、ホームゲームでの立ち上がりの失点は、ゲームに大きな影響を与えてしまう。特に今シーズンのような「投高打低」のシーズンであれば尚更である。
2回以降の高橋は、ピンチを招きながらもよく粘って投げていたし、ボールのキレも悪くはなかったと思う。6回2失点という数字も数字自体は合格点である。それだけに初回に岡本和に浴びたホームランがあまりにも痛かった。
リリーフ陣では、1点差に詰め寄った直後の7回に、久々に1軍のマウンドに帰ってきた嘉弥真が、丸に2ベース、吉川に送りバントを決められ、ピンチを背負った場面で降板すると代わった星が好調ヘルナンデスに2ランホームランを浴びてしまい、試合の流れを手放してしまった。
嘉弥真に関しては、丸に浴びたセンターオーバーの2ベースが、赤羽の守備位置や追い方にも少し課題があったように感じただけに、もう一度チャンスは与えてもらいたいと感じるのだが、仕事が出来なかった事は確かである。気持ち的に乗っていくことが出来ない部分はあるのではないだろうか？次の登板がラストチャンスになる可能性もあるだけに何とか結果を残してもらいたい。

打線は、昨日途中交代となってしまったサンタナがベンチを外れる中で、1番西川、2番増田、3番山田、4番村上、5番オスナ、6番長岡、7番中村、8番赤羽、9番高橋というオーダーになった。今いるメンバーで戦っていく他ないのだが、サンタナがいないことでだいぶ迫力に欠ける印象になってしまった。このメンバーでグリフィンに何とか喰らい付いてもらいたかったのだが、中々打ち崩すことが出来なかった。4回は、2アウトランナーなしから山田が2ベースヒットで出塁し、村上が四球で歩いた後、オスナがレフト前ヒットを放ったのだが、ホームを狙った山田が本塁上で刺されてしまい、チャンスを逃してしまった。試合展開、グリフィンの状態の良さ、レフト若林樂の守備位置など総合的に判断した中で勝負を掛けたと思うのだが、結果は失敗に終わってしまった。今の山田の脚の状態を考えるといっぱいいっぱいのプレーだったと思うのだが、1点が遠いゲームとなってしまった。
6回裏に高橋の代打で登場した北村拓が、グリフィンのインコースのストレートを上手く捉えると打球はレフトスタンドに飛び込むソロホームランとなり、多少なりとも追い上げムードを作ったのだが、今日は、結局この1点のみに終わってしまった。
正直、今日のグリフィン、大勢の状態と今のヤクルト打線を比較すると、打ち崩せる要素はほとんどなかったように感じる。明日以降サンタナが試合に出場できるかどうか分からないのだが、チームとして得点を奪うためにどういったアプローチで戦っていくだろうか？かなり厳しい状況にあることは間違いない。

前回の巨人との3連戦でも今回の3連戦でもヘルナンデスとグリフィンの両外国人の活躍が目立っている。スライダーを投げ始めたグリフィンは、元広島のクリス・ジョンソンを思わせるし、ヘルナンデスのコンパクトなバッティングは、日本の指導者からも好まれそうである。今後の巨人戦でマークしなければならない存在である。