チャンスを活かせず

2024試合結果


ヤクルト4-10DeNA

下位に低迷し、怪我人も多いヤクルトでは、多くの投手にチャンスが与えられている。チームはピンチなのだが、実績の少ない若手投手に関しては、「チャンス」である。今日であれば先発の山野、リリーフ登板した長谷川にその「チャンス」が与えられたのだが、そのチャンスを活かすことが出来なかった。
そして打線も11安打と3つの四球をもらいながら、チャンスを活かせない場面も目立ち、大敗を喫してしまった。この時期にこの位置に低迷してしまっているということは、中々チームで勝利を最大の目標として戦うことが難しくなっていると推測される。個々人が結果を残す中で勝利を拾っていかなければならないというチームとして難しい状況に立たされてしまった。

先発の山野に関しては、今日は、チーム状態や運も味方した中での先発登板になったように思われる。今シーズンは、先発として2試合ほど役割を果たす投球を見せており、安定感のある投球を見せてくれるのではないか?と期待した時期もあるのだが、最近は、投げるたびに失点してしまうような状況になっており、言い方を変えれば「背水の陣」での登板であった。しかし、そんな中での登板でも立ち上がりから躓いてしまった。初回に1アウトから蛯名に2ベースを許すと、続く佐野には、甘く入ったスライダーを完璧に捉えられてしまった。この打球が先制の2ランホームランとなってしまい、山野は今日も初回に先制点を献上してしまった。本人も「初回はしっかり抑えなければならない。」ということは、分かっていたはずなのだが、そんな中で許してしまった2ランホームランのダメージは、周りが思っている以上に大きなものになってしまったのかもしれない。
3回は、2アウトから山田のエラーでランナーを許すと、牧のヒットの後、宮崎に3ランホームランを浴びてしまった。結局山野は、3回5失点で降板することとなった。
怪我から復帰した後は、かつての投球スタイルから大きくモデルチェンジを図り、ここまで生き残ってきたのだが、もう一段階レベルアップすることが出来なければ、かなり厳しい立場に立たされることが予想される。打者から見づらいテイクバック、自分の肩肘に負担が掛かりづらいフォーム、ムービング系のボールを駆使した投球と、苦しい状況から新たなスタイルを作り上げたことは、称賛に値するのだが、プロの世界は、勝負の世界である。結果を残せなければ、チームを去らなければならない。これまでのプロセスを見ても、行動、言動を見ても、おそらく山野という男は「真面目な人間」なのだと思う。今、野球人生の中で何度目かの正念場に立たされていると感じる。ここを凌いで、何とか次のチャンスを掴みたい所である。もう一度這い上がる姿を見せてもらいたい。
リリーフでは、5回のピンチにマウンドに上がった長谷川が梶原に走者一掃のタイムリー3ベースを浴びると、続く6回も佐野にヒット、オースティンに四球を与えてしまったところで降板となってしまった。今シーズンの長谷川は、久々に1軍のマウンドでの登板を重ね、時に成長した姿を見せてくれていたのだが、ここに来て打者に捉えられてしまう姿が目立っている。以前のようなストレート一本槍の投球スタイルから変化はしてきているのだが、壁にぶち当たっている。ここからどのように変化していくことが出来るだろうか?
山野、長谷川というサウスポー2枚が結果を残せなかったことは、チームにとっても痛い出来事になったのではないだろうか?
中々先発陣の台所事情が厳しくなってきている。こうなると今シーズン中にもう一度、ロドリゲスを先発のマウンドに上げることもありますかね?今シーズンはリリーフとしてボールの威力が上がっているため、先発としてどういった投球を見せるか気になっている。

打線は、山田に球団新記録となる11年連続2桁ホームランとなる10号ソロホームランが飛び出すなど、おそらく調子が良くなかったケイからチャンスは作ったのだが、ビッグイニングに繋げることが出来ず、序盤に背負ったビハインドが重くのしかかる展開となった。
山田に関しては、今日のホームランは高い放物線のレフトスタンドへのホームランということで、「最近のホームランと言えばこれ!」という感じのホームランとなった。このホームランは、広澤克実氏の10年連続2桁ホームランを更新する記録となったのだが、やはりこの時期に10本塁打というのは、飛ぶ鳥を落とす勢いでブレイクした山田を思えば寂しいものもある。しかしそれでも11年連続で2桁ホームランを記録していることは、素晴らしいことである。守備、走塁でも魅せられる選手だったからこそ、どこか強打者山田の印象が薄くなる印象もあるのだが、ヤクルト球史に残るスラッガーの一人であることに疑いの余地はない。今シーズンも含めてコンディション不良に悩まされ、イメージ通りのプレーは難しくなっている印象なのだが、それでも山田は山田であることを証明し続けてくれている。
山田は、続く打席でもタイムリーヒットを放ってみせたのだが、結局打線は、4得点に抑え込まれてしまい、そのまま大敗に終わってしまった。

チームとしての目標を見失ってしまっているだけに、これからシーズン終了までの残り30試合はチームマネジメント、ゲームマネジメント共に非常に難しくなることが予想される。応援してくれるファンのためにも淡々と消化試合をこなすような展開にはならないようにしてもらいたい。




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コメント

  1. 超匿名 より:

     どんな投手も立ち上がりは不安と聞きますが、それにしても山野は初回失点のケースが多く、明確な課題となっていますね。山野や松本あたりのドラフト2位組は頑張ってくれないと、いつまでも投手重視のドラフトから抜け出せないことになりそうです。

    • fiys より:

      超匿名さんへ

      山野は、ここの所様々なシチュエーションで起用され、その都度失点しているため、今が正念場ですよね。

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