ヤクルト1-9阪神
完全に消化試合の雰囲気が漂ってくるゲームとなってしまった。まだ1軍で実績を残せていない選手、来シーズンに向けての生き残りをかけてプレーする選手を数多く見ることが出来るゲームとなった。本来であればチームの勝利のために戦っていきたい所なのだが、まずは個人で結果を残さなければならない選手は、それどころではないのかもしれない。そして今日の試合は、はっきりと「1軍の壁」が存在することを感じさせるゲームにもなった。
武岡龍世
・武岡が6番で起用されたのは、少し興味深かった。山田は、今シーズン7番が定位置となっており、中村の後ろを打つこともあったのだが、今日のゲームでは6番で武岡を起用してきた。現状山田も来シーズンのレギュラーを確約された選手ではなくなったことも感じさせてくれた。
何とか結果を残したかった武岡だが、今日は3打数3三振に終わってしまった。まだ若いとは言え、来シーズンは1軍で明確な立ち位置を確保したい立場の選手であることに違いはない。残り22試合、まだあるであろうチャンスで結果を残したい。
澤井廉
・今日は逆方向へ2本のヒットを放ってみせた。まだ1軍の投手のボールにはアジャスト出来ていないのだが、三振を繰り返す中で、多少なりとも工夫しようとする姿が見られた。この姿をプラスに捉えるかどうかは、迷う所であるのだが、ただ振り回すだけでは、結果は付いてこない。私は、ある程度の打席を与えられた中で、1軍レベルの投手との差を感じ、打撃を修正したことに意味があったと捉えたい。
小森航大郎
・チーム状態、ゲーム展開も相まってチャンスが巡ってきたイメージである。消化試合の象徴的なタイプの選手なのかもしれない。しかし若手にとってこういったチャンスは貴重である。代打で登場し、まずはしっかりスイングを掛けることが出来たことは、次につながるはずである。元々高卒ルーキーにしては、下半身が鍛えられている印象があったのだが、3年間で身体の厚みが増したように感じる。イースタンでは、盗塁、走塁面でも目立ち始めており、今後が楽しみである。まずは武岡と勝負出来るだけの位置まで行きたい所ではないだろうか?
尾仲祐哉
・今シーズン初登板は、1軍の壁を感じる結果となってしまった。ストレートにある程度の威力があり、スライダーもまずまずキレていた。ストライクからボールになるフォークなども上手く投げ込めていたように感じたのだが、阪神の主力打者には、しっかり見極められてしまったり、ファールで逃げられたりしてしまい、最終的には佐藤輝に満塁ホームランを浴びてしまった。今日の投球内容であれば、確かに2軍でやることはそれ程ないのかもしれないが、1軍の壁を乗り越えるために必要なものを手に入れるのは容易ではなさそうだ。
丸山翔大
・丸山翔に関しては、生き残りレースから抜け出せそうな気配がある。ストレート、フォーク、カーブの印象が強かったのだが、スライダーを上手く使えるようになってきている。投球フォームも安定し始めており、投げることに関しては、再現性が高まっているように感じる。来シーズンは飛躍のシーズンになるのではないだろうか?
※原樹理
・最後に実績組ではあるが、原の名前も挙げておきたい。昨シーズンは1軍登板がなく、今シーズンはリリーフとして1軍マウンドに戻って来た。今日は佐藤輝にタイムリーを浴びてしまったが、思い切り腕を振る姿に覚悟を感じることが出来る。来シーズンに向けて結果が欲しいところである。
序盤にサイスニードが打ち込まれてしまい、より消化試合感が増してしまった。優勝争いを繰り広げている阪神相手に真剣勝負が出来ることは、若手の経験値にはなると思う。しかしあくまでも消化試合での経験値であることを忘れてはならない。出場機会を得れば良いということではなく、ここからチーム内で突き抜ける必要がある。そういった選手が一人でも多く現れることを期待したい。
【シアンフレーム 051/199】NPB ベースボールカード 146 澤井廉 (ROOKIE) 東京ヤクルトスワローズ (ベースカード) 2023 TOPPS CHROME 価格:1380円 |
にほんブログ村
コメント
メンバーからは順位争いを諦めて来季に向けた体制にシフトしたと受け取りざるを得ませんね。澤井を筆頭に経験値を貯めて欲しい。ここに濱田が入っていないのが気になります。
中継を見ているとよくヤクルト打線は強力という言葉を耳にするのでそれに騙されそうになりますが、いつの間にかチーム打率がリーグ最下位になっているんですよね。チーム防御率がリーグワーストなのに、打撃が売りのチームカラーでこの状態ではいかんともし難いところなのでしょう。
超匿名さんへ
そうですね。ここに濱田の姿がないことは気になりますね。ブレイクのタイミングを完全に逸してしまいましたかね?